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夜になるといつも
狂気を孕んだ冷たい意識が
あたしの中で循環を始める
うずまいてうずまいて
これはあなたを侵してしまう
せつなくてせつなくて
あたしはあたしの制御がきかない
....
狭い部屋の
狭い窓から
雨が降っている
が
遠く聞こえるのは
蝉の聲
雨が蝉の羽を濡らすから
今日はもう
おしまいにすればいいのに
狭い部屋の
狭い窓から
雨が降 ....
道の向こうからは祭囃子が聞こえる
もうすぐここまできてすべてを包むだろう
幾分細くなり白くなった腕を少し持ち上げて手持ち花火に火をつけた
光が私を照らす
いつの間に私の腕はこん ....
あなたは私に
「とても会いたかった。」
という嘘をついた
私はあなたに
「あなたを好きになったりはしない。」
という嘘をついた
どちらも
とてもやさしい嘘だった。
今日はただ
あなたの煙草をにぎる手
その手と煙草の箱だけを
じっとみていました
ただ
ただ
涙が流れてしまえばいいのに
と
思っていました
私を見ていないあなた
もっとずっと遠 ....