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海の風 と 書くと
なんだか とてもいい
目をつむって
なんだか とても
なつかしい
海からの風
でも いい
とてもいいので
思い出して
つらい
海の風
ここ ....
まいにちに
ぽつりと いってき
かなしみを おとすと
どんどん どんどん
ひろがって
やがて
なんだかわからない
なにかに
なってゆきます
いるとすれば
とんでもなく 無能な
かみさまが
うばっていったものが
みけんのしわに
ひっかかって
とれない
しずんでしまった
ふねのこども
うみはあおくて
そらもあおくて
とてもきれいなひかりに
あこがれながら
しずんでしまった
ふねのこども
とおい ひとりごと
いつも とおすぎる ひとりごと
まよなかの いすにすわって
どこかへ ひとりごと
すこしうえのくうかんをみながら
ひとりごと
しずかに はばたい ....
イメージの中では ブルーの球体
1枚 膜をへだてて
違う時間を 生きるしかなくて
イメージの外では
灰色の なんでもないもの
あちこちの隙間から 入り込んできて
....
封印された ひとつ
立ち止まれ
立ち止まる
行き止まり
封印された ひとつが
全て封印して
何も動かない
見て 聞いて 触って
何も残らない
ただの空白
忘れて行く ....
何かが どこかで 泣いている
泣いているのは
私の中の何かだが
どこか よそで泣いている と
感じられる
静かな水の底で
私が 見ている
笑顔の下に透けて見える冬を
お互いに無視して
決して埋まらないものを
埋めてしまわなければなりません
それは大きくて また 愛しい不在を
お互いの 手と言葉と表情だけで
....
何も言わないで
静かに
そこに立っているものが
見えてしまったので
酒飲んでも無駄
泣いても無駄
うつむいても無駄
何も言わないで
静かに
そこに ....
きょうは さけぇのんだでや
なあんも うすまらんけんど
さけぁ さゆでうすめてのんだでや
しらふとかわりゃせんし
なあんも うすまらんけんど
さけぇのんで
よっぱ ....
鍵を なくしました
鍵 という言葉と
なくした という言葉が
うずまいて うずまいて
とりかえしつかなくて
必死でさがしましたが
ありません
仕方ない ....
ここに来て いっしょに遊ぼう
なるべくたくさん おもちゃ 用意して
遊びほうけよう
もう 真夜中だから 誰も見てない
おいで おいで ここに おいで
いやなことは しなく ....
おおきくて
たったひとつのものは
ない とおもうので
ゆるしも ありません
つながらなかった
きれはしは
あおく もえています
しずかに すこしずつ ....
ふとんのなかで
めを つむると
しんぞうが
どっきん どっきん
めをつむった
まっくらのうえで
ことばが ぐるぐるして
ねむれないよるが
どっきん どっ ....
そらは まわっているよ
あさやけ あおぞら
ゆうやけ よぞら
くりかえし くりかえし
そらは まわっているよ
このちいさなまちも ゆうぐれ
かたすみのみちを
おとなも こどもも
う ....
階段をあがると 私の部屋
でも 時々は
いつもと違う階段が現れて
わからない部屋に 入れないだろうか
むかし飼っていた猫たちが
ぞろぞろ迎えてくれる
そんな部屋に ....
こころは ならんでいたい
ゆったりと てをつないで
ならんでいたい
できれば たくさん
ならんでいたい
むりなら せめてふたつは
ならんでいたい
そと ....
闇を 握りしめていた手を
指いっぽんいっぽん
こじあけて
ひかりに さらしてみると
やはり そこには
闇という程のものはなく
ただの てのひらが
あるばか ....
とおいところ
わからない
とおいところ
かぜがふいている
とおいところ
うしろすがたに
かぜがふいている
らじうむのように
見えない放射を
どこかから放つ
小さな石を にぎりしめて
とぎれた足跡の前で
ためいきする
存在よ
星の砕けた子どもたちに
時は過 ....
吹き抜けた風、
輝いた花火、
燃え上がったほのお、
時計の針を回す歯車は
幾度回っただろうか。
ただ流れる水、
さかのぼっていく魚たちは
何を見たのだろうか。
たいそう さみしいようなので
さみしいうた ひとつ
あげましょう
ひそひそした うた ひとつ
きいてるあいだは
つぎのさみしさ きませんから
さみしいうた ....
くらやみのなかで
めをつむると
おふとんは
ちいさなふねになります
くらいくらいうみを
ゆらゆらと ただよう
ちいさなふねです
とおくに いさりびが ....
そろそろ言葉も尽きてきたので
この辺で コーヒーなど 一杯
それはもう 真っ黒な泥水のようで
口が曲がる程 苦いやつを
家族だの 家だの 絆だの
倍は苦くなること保証付きの
あれこ ....
短き命を 駆け去りし
君が姿を 思いつつ
夜の浜辺に 独りいて
我は目を閉じ 聞き入らん
深き命の 波の音
永き命の 波の音
我が火を付けし ひとすじの
....
ビー玉と 古い着物 古時計
もう誰も住んでいない 壊れかけた建物
するめと 日本酒 おにぎり ごはん
夕焼け色に染まる時間
古本屋 たくさんの詩集
化石と 色とりどりの ....
「あなた」の中に
「わたし」がいるかどうかを
知りたくて 書かれる
たくさんの言葉
その中に
わたしは 含まれるだろうか
言葉の中に含まれる わたしは
いま ....
あなたがそばにいるだけでいいのですが
べつにさみしくはないのですが
あなたといっしょになくしたものは
とてもいとおしくて もうとりもどせなくて
いまわたしは
あなたよ ....
匿名のわたしや
偽名のわたし
本名のわたしや
肩書きのわたし
つくりもののわたしや
おもてむきのわたし
どれもこれも
まあまあに わたしなので
ひろいあつめて
あちこちに はりつ ....
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