「やる気がない!」と朝の会
突然に怒鳴り散らす担任の春を
冷めた目で眺める日直の朝。
理不尽なされ方に敏感な、理屈っぽい女子高生が
キメ台詞を復唱しながら、日直の用聞きで職員室に乗り込む。
 ....
 
 
青い血が焼かれ
夜が訪れると
失った
命の部品を探しに
空が朝を追いかけていく

僕は君を追いかけていく
君がかつてあった時を
空とは反対の方へ

君の赤い血が流れてい ....
赤ちゃんの握りこぶしには
沢山の希望が詰まっていて
それを逃がさない様に必死に掴んでいる

あのね、僕はそう思うんだ
僕らは生まれてきて
自分で生きる事を選んだんだよ
だから自分で死ぬ事 ....
朽ちた木屑のかさなりを
踏みふみ
つづら登る春の里山

行く先々を導くように
萌える山吹
ふとした足元に
大人しくうつむく
鈴蘭の白、きみどり
ひとつひとつの
光りの具合を確かめる ....
母校の玄関前の 
階段に腰かけ 
近所の青年達がキャッチボールをする 
{ルビ人気=ひとけ}少ない校庭をみつめる 
夕暮れの刻 

瞳を閉じれば 
22年前の夏 
陽炎の ....
夕暮れの
微風が
吹き始める頃
花びらは
薄闇を
舞い始める

別れ際の
短い言葉
言いたかったのに
言葉になる前に
掌から はらはらと
溢れ落ちてしまう

桜の花の
序 ....
冷んやりした部屋の
窓際に椅子を置いて座る

裸電球に照らされた
オレンジ色の壁に
魚の形の滲みが付いている

じっと見つめていると
風が梢を揺らす音に混じって
足音が聴こえてき ....

水溶性の喧騒に混じり入る
マーブル状の
夜の鳴き声

脈が終わって、それでもなお
時は余る




疎林のまばらを
記憶で埋める
蔓はどこまでも
遠く伸び

驟雨 ....
初老の母ちゃんを乗せた 
旅客機は 
赤ちゃんを産んで間もない 
姉がいる富山を目指し 
羽田空港の滑走路から 
大空へ 
飛んでいった 

定年をとうに過ぎた親父は 
警備の泊まり ....
冬鳥の啼く声も掠れ
野火煙る薄闇に
遠い鐘の音とともに
虚ろに舞う、
まばゆい欠片たち

山颪(おろし)の風に攫われる
か細い梢の一瞬の落花、
土に眠る豊かな彩りと
ひややかな水の命 ....
心がザワついて言葉にならない
ノイズ
情動はまだカタチにならなくて

いやカタチにすると
自分が惨めになりそうだから
カタチにしないのかもしれない無意識に

思わぬ出会い
僕は少し離 ....
控えめに訪れる
波の繰り返し
耳鳴りは怒りを洗い流して
眩い光りの群れが
手のひらで踊り出す

地平線で別れた
青と蒼が
波打ち際で
何億年ものの歴史を
そっと置いて行って
未来 ....
そうゆうんじゃない
肌に頬を押しあてて
脈打つ血の
ほんとうの色が浮き出すのを待ちながら
したい理由をききたい
耳もとで
吐く息にまぎれ込ませて
「どうして…?」とききたい
衝動にもゆ ....
? 蝶

シ/モクレンの一秒は
蝶の魂と同じ

奇妙に歪んだ美醜の契りが
爪先で蠢いて翅にかわる


うす紫がゆっくりと溶け出し
バスタブの温度を下げる

浴室で眠る蝶の夢は
完全に対称 ....
霧につつまれた煉瓦通りを突当たり、
古いビルの地下にその店はあった
暗い夜の匂いが滲みついた長尺のカウンターには、
いつしか様々な顔と顔が並んでいた
俺は雑音の混じるオスカー・ピーターソンのピ ....
無限小と無限大とよばれる番いがちょうちょを啄ばんでいる
雨上がりはまだ地平のむこうにひそんでいる
くちばしにこびりついた燐粉が死んでしまった!を水煙で香るが
雨だれの音楽葬でさようならする
 ....
氾濫する
春の本流を立ち泳ぐ
辺りには甘い毒素が満ちていて
脳から先に侵されてゆく

あらゆる感情の結び目は解けて
それがいいことなのか
悪いことなのか
判断さえおぼつかないまま
い ....
 「家出したくなる時」という詩を書いてアップした時、夫は私との生活ののろけを随筆で書いているのに私が珍しくアップするとなったらこんなのだと不公平で可笑しいな、とおもしろがってはいたものの、これが人に心 .... まいにちが

わかりやすいしあわせに

みちた日々であれば

ぼくらはそれを

しあわせと呼ぶのだろうか


春のかおりが

夜にひびいている

ぼくらは

さびしく ....
赤い紅した微風吹いて
柔らかい肌した土の香りが
スギの種と一緒に
舞い踊る

君の鼻のてっぺんだけは
赤ら顔だけど
目尻はすっかり
春うらら

コートを脱ぎ棄て
日和に飛び込 ....
 男は、レミオロメンを知らなかった。いや、そればかりかサラ・バレリスもブランディーさえ知らなかったのである。しかしそれが彼の生活にあえて格別の影響を及ぼすということではなく、ただ美しい天使たちの歌声か .... いつの間に
砂浜は深く削られてしまっていて
いつの間に
潮溜まりは浅くなってしまっていて
何年か
何十年だかしか
経っていない
留守にしていた
その間に
海はすっかり歳をとり
荒い ....
春ですね。暖かい季節です。暖かいとこれでもかと、たがの外れた人たちが出てきますね。
春になり、陽気な陽気に誘われて、変態どもの、酒の後。

花見もそんな人たちの集まる場になりつつありますが、出来 ....
長い長い、ゆめが落下して
重さを忘れたわたしは、大きな幹の鼓動を聴いている
その音と音のリズムが春の速度と似ていて
甘い甘い、きみも落下する
そこらじゅうに溢れているのは、
多分、今年の
 ....
窓の向こうから 風の音が聞こえる
少しだけ暖かくなった 冬の午後

いつも歩いてる道端に
小さなちからを感じる 春の夕暮れ

夜になると目を覚ます あなたのように
雨の降る真夜中から 歩 ....
よっこらしょ

そんなことばが口癖となった
ひとしきり身の回りの片づけを終えると
臨月の大きなお腹を抱え物干し台兼用のテラスへ這い登る

白いペンキを塗り重ねた木製のデッキチェアに身を委ね ....
いったい誰が誰に言った
言葉だろう

清よく 正しく 美しく
繰り返し 繰り返し
つぶやいてみるのだ

清よく 正しく 美しく

これこそ真の言葉 真言

時代は
産業廃棄物を ....
昨夜、遺伝子と数回にわたって交合したけれど
最後まで、ぼくが触れたのは
ぼく自身の器官だけであったので、
結局のところ どんな言葉でも形容できない



感性や知性を、すべて破壊したい
 ....
フリーズ、
見たことのない、遠い地で
顔のない男がつぶやいて 直後に 
先端が、わたしの中心を穿つ


貫かれた体内へと
ぬるい、分泌物の侵蝕が始まるのを
指折りかぞえるあいだ、ずっと ....
私は死におびえている
新宿アルコット 地下三階へ降りる階段で
伊勢丹ガールズのレストルームで
「緊急地震速報が流れたら伏せるなどの安全な体制をとってください」と
女の人の青白い声でアナウンスさ ....
渡 ひろこさんのおすすめリスト(2910)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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空のある世界- 小川 葉自由詩709-4-11
力のかぎりを振り絞って生きている事を知る- プル式自由詩7*09-4-10
花霞- 佐野権太自由詩19+*09-4-8
空の白球_〜母校の校庭にて〜- 服部 剛自由詩309-4-6
桜散る日- フクスケ自由詩209-4-6
潮騒- 壮佑自由詩31*09-4-5
輪廻する、夏- 望月 ゆ ...自由詩12*09-4-3
幸福の食卓_- 服部 剛自由詩1809-4-3
雲肌の襖_★- atsuchan69自由詩14*09-3-31
情動/ノイズ/嫌悪- kauz ...自由詩6*09-3-31
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psyche_Ⅳ〜Ⅵ- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...20*09-3-24
夜霧のパピヨン_★- atsuchan69自由詩10*09-3-23
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春の夜- 吉岡ペペ ...自由詩2009-3-18
春うらら- 乱太郎自由詩13*09-3-17
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冬の午後- BOOKEND自由詩8*09-3-17
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未完の、ソネット_「落下」- 望月 ゆ ...自由詩8*09-3-13
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