水のために
夜は流れるので
その最下流
海が見えるあたりにはきっと
朝がある

朝のために
水は流れるので
その最上流
泉が湧くあたりにはきっと
命がある

そうして
 ....
おにーさん おにーさん どうしたんですか?
失恋でもなさったんですか?

世界中の不幸を背負ってるような しけた面してますねぇ
そんな顔して黄昏れてたって モテないままですよ

「 海パン ....
眠れない夜
詩が書きたくなった
誰かに伝えたいわけじゃない
誰かに存在を知って欲しくなった

S・O・S
愛だの世界だの大口叩いてはみたけれど
正体はただの寂しがりやなんです


 ....
       余 熱


       そこは
       しろい花が咲いていて
       緑も若やいで うつくしい
       空気は
       いつまでも清澄であり
  ....
(1)

掛け声と干物の臭いに押し流されるようにして
昼下がりの賑やかさに身を委ねてみる
所狭しと商品の並んだ店先を覗けば
一見かと値踏みする手練の客あしらいに
思わず半歩後ろへ下がりつつ ....
それは昨日
天空に雷神様がおいでになった

天の太鼓が打たれて
黒雲が湧きたち
夕刻から雲の間を稲光が走りだした

空が大きく大きく息をして
轟音が街 街にとどろいて
夕餉が済み
 ....
暇つぶしに読んでいた夫の漫画本に
ヒミツが挟まっていた
それはちょうど主人公が
携帯電話のメールを確認している場面で
お札と同じくらいの紙切れだった
(本当のお札だったら良かったのにな)
 ....
花の都
水の都
霧の都
東の都

東京を愛することと、孤独を愛するということは
同一である
という意見に賛同しない
猫を愛することと、孤独を愛するということは
同一である
という意 ....
遠く 遠く
雲が疾風のように通過する

遠雷の気配がして・・・

靄つく大気を涼しげな
風が過ぎて行った

雨の降っている 匂い
心が遠雷を聞いて
遠くへ憧れると

希望のよう ....
気づいたときには、わたしが
わたしという輪郭に 縫いしろを足して
日常から切りとられていた
景色はいつも、ひどく透明なので
ふりかえっても もう
戻るべき箇所を、確かめることができない ....
1.

すき
きらい
どちらでもない

ひとひらの

花びらを海辺にすてに行く
指先が君を呼びかけていて、長袖を捲ることが
できない
もう知ってるんだ

この先で
海辺の声 ....
(1)

明日と言う日の訪れを恐れるときがある
気を紛らわすことさえままならず
早々に床についたとしても
考えるのは埒のあかないことばかりで
苦し紛れの寝返りを打てば
人の気も知らず目覚 ....
虚ろな気だるさが
重い腰をあげて支配し始めている

大気が大きな欠伸をしながら
そっとこの地に潜り込み
寝息を立て始めると

羽毛に柔らかく包まれた小鳥が止まり木でさえずる

大地に ....
青空に舞い散る飛沫きらきらとプールに飛び込む少年の夏

呼んでいる遠い記憶の夏の声駆けて行きたいいつかの森へ

朝顔の花が咲いたよきれいだな笑顔も満開夏の絵日記

水平線の彼方に浮かぶ蜃気 ....
今は何でも許される時代だから、ここは誰でも受け入れる場所だから、だから、生きることは困難だと感じてしまうんだね、言葉について、僕は語りたい、言葉と、言葉が象る事のできるあらゆる事象について、とりわけ、 .... 足にまとわりついた
小さな布地を器用に取り除き
私に覆い被さってくる
彼女は何の迷いもなく
舌なめずりさえして
私を残さず食べる気なのだろう
男であるはずの私が
柔らかな彼女に組み敷かれ ....
すこしだけ怖いことを考えたくて
夢の中で君を消した
白い朝がやってきた
さよならが乾きたてのころ



机の上に散乱する単語帳
角が折れてめくれてゆく
覚えることと忘れないこ ....
この夜を沈めて
蛍光灯の明かりが漏れる部屋は
心音で満たされて

夜の淵をたどり
深い海の底へ降りて

眠りの宮の前で
今日の夢を乞う

海ほどの
心の深さを
今日の眠りは約束 ....

ポストには請求書ばかりが届き
携帯電話の受信フォルダは
迷惑メールでいっぱいだ
履歴書を書けば誤字脱字ばかりで
修整液はとうに使い切ってしまったし

紙屑ばかりあふれる部屋で
どう ....
行き先も知らない船から
紙テープを投げて
わたしは今日、生まれよう
別れを告げるために投げるのではなく
離れるために切れるのでもない
風に大きなループを描き
旅立つために

    ....
境界の打ち水、
風が死んだ下町の昼下がり
狭い裏路地を通りすぎる
黒い日傘を差した女

夜に咲く花が匂う、
鉢植えの月下美人が
錆びた郵便受けの真下に
只ひとつ置かれていた

よう ....
「腐った花を捨ててきて!」 

主任が言うので部下の僕は 
ぐらじおらすのうなだれた 
大きな花瓶を両手に抱え 
流しのある部屋へ入った 


  かちゃり 


背後から入って ....
* 1

愛無しには生きられない
わたしは本気でそう思っていた


* 2

あの水着もそうなんだけど
これもなんだよね

目新しさは常に外側からやってくる
そんな時代になった ....
{画像=080717222534.jpg}

         心
         静か
        に、耳を
       傾けよう。遠
      くに聞こえて来る
      ....
ジョゼは魚になりたいといった
木曜日の夜
二度と目が醒めない様に
風呂桶に潜りながら
枕を抱えていた

ギターの音が聞こえていた
水曜日の朝
世界の全てが消される様に
窓の向こうを眺 ....
明日で一学期が終わるので
仕事用のパソコンを持って帰る
念のため個人データはすべてロック
ああ、重い重い…肩が外れそうだ
エスカレータ登ったら
電車 行っちゃったよ く、くやしい
肩が痛い ....
街灯は今も寂しく
駐車場へと続く道に
光を落していた。

この微弱な心音と
どこか似ているような気がして
あのまま時が止まっていることが
救いだと思えるほどに。


通り過ぎる ....
白と黒の世界を
深く追ってみる。

触れなければ
反応などしてくれない、
素直な音色を
感覚的に愛してしまったから。

幼い頃に逃げ出した、
あれはまだ
その全てを見渡せず

 ....
ノイズ。

え、何?と聞く
静かな夜中
聞き取れない
皆同じ?

ノンノンマダム
そうじゃない
ラジオみたいにチューニングがあって
ノイズが
チリ、キュゥンが
ずれる
意識と ....
あらゆるまがりかどの公園の
無人のブランコ
ばかみたいにゴミ箱の中身はちらかったまま
カラスが群れる

夜道切り分けて曇り空は進む
ガラス窓が割れて
流線型で情報が流れ込んでくる
ひき ....
渡 ひろこさんのおすすめリスト(2910)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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夜を沈めて- アハウ自由詩7*08-7-19
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夏蚕- 西日 茜自由詩19*08-7-17
震える手- Izm自由詩808-7-16
半音違い- Izm自由詩208-7-15
ノイズ- プル式自由詩4*08-7-15
ゆれる- モリマサ ...自由詩31*08-7-15

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