朝が月を殺す頃

その細い首をきゅっと絞めあげて

太陽がごうんごうんと鳴りはじめ

白い光は
精液みたいにとろりと落ちて


ぼくは生まれてこなければよかった、
と思うのです
 ....
実験的に無駄を省いたら
風も 木も 波も 空も 木霊も
みんな みんな 同じリズムで
繰り返している

少しずつズレていくのは
それが少しだけ違う音になって
だんだん 少しずつ変っていく ....
燃えるごみを
ごみ捨て場へ持って行こうと
外へ出たら雨であった

透明のビニール傘を差して
そのままぼんやり空を見上げる
水滴の降ってくるさまが見えるのが
大変おもしろい

周囲でく ....
12階のベランダから地上を見る
得体の知れないものが
あたしたちの体の中にある
欲望
空気の中にみえない
何かが飛び交っている

悪意
諦め
執着
春を
夏を
秋を
冬を
 ....
             080703



カワガラス
オレンジ色を
四角に染めて
生きる渇きに
備えてる

 (保有期間が過ぎたので
 (補修用性能部品を
 (絶対に
  ....
まっすぐ投げてくる君の言葉では
あまりにも強すぎて受け取れないんだ
気持ちを言葉にすればするほど
一つずつ嘘つきに消えていくから

なぜ、なに、どうして

言葉が花に出来るなら
君の口 ....
身体の中で潮騒を飼っている
辞書はそれを焦燥や憂鬱や歓喜などというが
潮騒はそんなにもシュハリ、と
姿を変えるものだろうか。

生まれて初めての始発に乗った。
どうしてだろうかとは考え ....
月は満ち夜が来て
花の傍に居たはずの何かは
綺麗に溶けて夜に闇をたしました

いくら伸ばしても届かない何かに
綺麗に溶けてしまった闇に
それでも腕を揺らしながら考えます

闇の中に自分 ....
掴む

あなたをしることは
太陽をつかむよう

刻んだ空の破片を
脇に抱えて
あなたを見つめると
丘の上の鐘の音が七色に飛び散っている

あなたはいつもそこで
わたしはいつもここ ....
心地よい大気に
二酸化炭素の灰は
静かに降り積もり

街路樹がしめやかに光合成を始めて

朝の街は足早に行き交う ひと ひと
流れる河の勢いが増す

何も語らずに
そこに建つ ビル ....
チリチリ、
チリチリ、
私ヲ通ッテイッタモノ、


出掛ケニ魔除ケノ鈴ヲツケ、
帰レバオ清メノ塩ヲ撒キ、
ソンナ日々ガしばらくハ
続イテ


チリチリ、
チリチリ、
遠ザカル ....
摂氏36.5℃で凍てつく切なさは、雪降る夜の電熱灯の明かりに似ている
欲した物は手にした瞬間色褪せていって、わたしをその都度落胆させた
言葉でさえくちびるを離れたときからこの肉体を棺桶にして死んで ....
輪郭のゆがんだ 
{ルビ朧=おぼろ}月の見守る 
灰色の夜の家々 

屋根に置かれた 
{ルビ梯子=はしご}の頂に危うく腰かけ 
{ルビ襤褸=ぼろ}着を纏う煙突掃除の少年 

ほっぺた ....
(1)

あなたにはじめて出逢ったのは
この廃屋が未だ駅舎として機能していた頃のこと
夏草の浸食に怯える赤錆びた鉄路と
剥がれかけた青森ねぶた祭りのポスターが一枚

この駅を訪れるひとと ....
蓮の葉ベットの上 雨水が風に合わせコロコロ遊んでる

水玉が転がる やわらかさで 落ちる闇の雫 揺れる花

心情も背景もモノクロで 
理屈ばかり浮かんでる

疲労の蓄積に心も肩も背中も凝 ....
そして雨に濡れた
木は影さす

雨の木の影は遠景の都市を覆い尽くし
雫の滴りが大地に潤いを与えていた

雨雲の空
そそり立つ木々には滋潤
幹には伝う雨

影が色濃く大地に降りる
 ....
静けさを測る術を探している。冷たさには限界があるのだけど、

静けさを測る術を探している。住宅街の、小さな公園の、真夜中、ブランコをこいで、こいで、鉄の鎖を軋ませて、泣いてしまいそうだ、どこかの家 ....
                080628



明日は大雨ですから
透明なビニール傘ではなくて
しっかりした傘でお出かけ下さい
天気予報が告げる大雨の予測
雨が降るから傘をさす
 ....
伏臥の悦楽がやってきて

無音の法悦に浸りながら

大気の肌に触れたなら


読みかけの「ジャンクリストフ」
どんな偉大さでも、偉大なものはすべてりっぱである。
苦悩もその頂点に達す ....
海に沈んだ小さな舟に
太陽は容赦なく照りつけ
次第に意識は輪郭を無くして行った

いや
輪郭を無くしたのは
僕の方だったのかもしれない

ある雨上がり
水たまりに足をつけたら
その ....
ニュースも見ない
気晴らしのバラエティーなどもってのほか
パソのスイッチは錆ついて

空を ほらこのとおり見上げて
小鳥の声が存在感を増し
たまの音楽はクラッシック
ベトーベンにフォーレ ....
息を止める
薄く広がりゆく世界
油膜の浮いた
美しい世界

僕は睡魔と闘いながら
クダラナイ言葉を零している
コポコポと鳴る携帯
水没して窒息して

できれば海の近くに住みたかった ....
世界のすべてが橙に染まり
この世ではないまでに
あなたの顔も
わたしの指先までも甘く
飴色の光の一部なのに
すべてはあたりまえの日々の一日の
夕暮れに過ぎないのに
記憶のひとつに ....
誕生がある
触れずとも知るかたちがある
ざわめきの道のかたわら
夜を照らす骨に集う


晴れの下の輪
飛びたとうとする硝子には
溝を泳ぐ矢印がある
従わぬ背のまたたき ....
姉は鏡を持って出てきた
お母さんは?
と聞くと
買い物に行った
と言った

彼女は看護士をやっていて
だから、医者とは絶対に結婚しないそうだ
まだ、結婚に可能性のある姉が
希望をひと ....
            080625




(ろくろの革を膨らます)

騰貴マネーが
ブリリアントな
ダイアモンドを
投げるのだとさ
どこでと問えば
とろろとろろと
 ....
午前中 やるべき事を済ませたなら・・・
軽い昼食と読み止しの本が本棚から取り出され・・・

午後は街に出る

見慣れた商店街
人通りが心もち多いのか
気候が良い分 空気と肌の触れ合いを楽 ....
私待ちきれなかったの
あの頃の情熱はもう私にはないけれど
あの頃のときめきは
今でも私の中に生きているわ

また私の好きな季節がやって来て
あなたと出会った頃を思い出したの

鮮やかな ....
同じフロアの同じ間取り
南西向きの小さなワンルーム
好きなひとの去ったベッドに横たわり
ひとりの男の死を想ってみる

駅前のスーパーで買い物を済ませ
近く有料になるとかのレジ袋をぶら下げ
 ....
白いシャツの腕をまくりあげ
太陽を肌の上に滑らせる
二の腕の火傷のあとが

額を太陽光にむけて
第三の眼を養う
速読の技術

午前中の爽やかな空気を腹いっぱい溜める

心をまとめる ....
渡 ひろこさんのおすすめリスト(2910)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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