夜道に光る自動販売機の横に 
「TRASH」と黒字で書かれた白いゴミ箱が 
暗闇の丸い口を開けていた  

空っぽのペットボトルは棄ててもいいが 
棄ててはいけないものもある 

旅人の ....
             080903



明日も良い天気
保障する
空約束と信じていたが
少し軽率すぎたようでした
宗谷本線
抜海駅で降りて
歩きだしたときは、よく晴れていて
 ....
湯船に浸かり
うつらうつらしていたら
突然誰かが部屋に入ってきた気配を感じ
バスタオル胸元に巻いて飛び出すと

消したはずのルームライトに薫る
わたしの大好きな秋桜のアレンジメントに
添 ....
オルゴールの箱を開けると
止まっていた
あの頃の時間が動きだす
もうずっと昔
子供の頃の

何度も
何度も
キリキリと
キリキリと
ゼンマイのネジを巻く
子供の頃みたいに

 ....
雨でも無いのに霞む線路道
ヘッドフォンから聞こえる六弦の弾き(はじき)
森のなかへの餌食の様に飲み込まれる僕ら
雨でもなく風でもない森の声と
混ざり合い溶け合う歌と僕の耳

ここから見える ....
  自販機の中に眠る
  時の亡骸



  ほんとうの暗闇を
  冷蔵庫は育てている



  明かりの消えた部屋
  灯り続ける都市の意識



  心には  ....
しめった風が頬をなでるのをやめ、
埃のような雲霧が二人の呼吸を失わせていく
白くかすんだ記憶の中で
街灯だけは飴玉のように赤く潤んでいたが
  
  私はそこにいるはずなのか
  そうでな ....
地球を飼いたい
掌に乗るくらいの
小さな小さな地球があったら
わたしはそれを飼って
今度こそ
大事に大事に育てたい
毎日、綺麗な水をあげて
毎日、空気の綺麗なところで散歩をさせて
熱が ....
片手で空中にまるをつくる
親指をくちびるにもってゆき
その場の空気を吸い込む
恐怖も限界も肺にためつつ
決して傾かず真っすぐに息を吐き出す
履き心地の悪い靴なんて捨てちまいな  ....
疲れ果てて
色褪せた
繁華街の朝を通り抜け

ガラガラの電車の
ドアのすぐ側の席に座り
手すりに頭を預けたまま
揺られる

 満員電車とすれ違うたび
 何かが足りないような
 そ ....
フラクタルな現実が 左肘の辺りで破壊音を放つ

アスファルトの憂鬱に 存在意義を失う電話ボックスのソウル




電子的なマリンスノウ 液晶画面が北北西に明滅

天空 ....
パリ、
バンコク、
アムステルダム
アブダビ・・・・

ひとりゝが克明に、
肌の毛穴を映し
【二十四】の顔たちが
闇に浮んでいる

それ等は瞬きをし、
呼吸し
ときには咳きこん ....
「 よいしょぉ・・・! 」 

どしゃぶりの雨の中 
三人の男は 
橋の欄干にぶら下がり 
川へ落ちそうな独りの女を 
心を一つに、引き上げた。 

(ソノ時彼ハ、ジーンズノ腰縁ヲグィ ....
熱帯夜から放たれた八月のあなた
雨戸もガラス戸もカーテンも開けて
短い髪に風を受ける
シャンプーの香りがよせてはかえす
秋の虫が聴こえる
蝉の絶えそうな羽音も渇いたように
風がはためかせた ....
空が高い

空が溢れそうなほど膨らんでいる
今日の地球は いつもより ひとまわり大きい


白い跡をつけながら
西から東へ飛行機

ただ青い中を
東から西へ滑る 白い翼もあって ....
{画像=080831113523.jpg}

私の中に
醜いなにものかがあって、
私が私であるようにしている。
私の中にあるなにものかを
しっかりと掴みだして、
目の前においてみよう。
 ....
空から
落ちた日のことを
おぼえていない


海を
ながめることを海として
その浅きをのがれる
すべにおぼれる


太陽はもう
ことばではないけれど
確かにぬくもる
 ....
ねえねえと肩を揺すっても
寝たふりしてたはずの
あいつは
いつの間にか深い眠りに落ちていて

久しぶりに触れ合いたかったのに
わたしのこころは
ちょびっと傷ついてしまった

それでも ....
詩が生まれないこと
満腹な証し
なにもいらない
なにももとめない
言葉は
ことばであればいい
深みもなく
潤いもなく
その場限りの
ものでいい

詩はないほうがいい
幸せなもの ....
ためらいがちな足音に、
黒猫がライ麦畑を横切るかと思えば、
まあるくなり、
ひだまりのにおい。
そのままの、ひだまり猫は、
午睡したまま、動こうとしない。
向日葵の群生。
その下を駆 ....
そうだ、中三のとき

愛について、いつも考えていた

こころの灯、なんて題名つけて

愛について、ノートまでつけていた

母が死んで整理していたら

耕太郎関係、って書いた段ボール ....
今夜も蜜のような月が出た
夜を飛ぶにはふさわしい月夜だ

さあ窓を開けて
翼なんかいらない
飛ぼうと思う気持ちさえあれば
どこへだって飛んで行ける

蒼い闇に溶けて行く
この高揚とし ....
「免許を取るには、年齢位の金がかかる」 

誰かさんが言ってた通り 
33歳にして33万という金を 
母ちゃんは惜しげもなく貸してくれた 

二俣川で筆記試験に受かり 
初めて免許を手に ....
せっかくなので参加しようかと思う。
まず、はじめに、純粋に「君にとって詩とはなんだ」と聞かれて答えるだろう事は「記録」であり「記憶」である、という事だろうと、僕は、思う。詩に僕が書く事柄は、明らかに ....
硝子に押しつけた
こめかみをたどって
冷たい雨がしたたる
降車ボタンは
どれもかなしく灯りそうで
斜めに落下する、指先

目的地なんて
最初から
あるようでなかった

オクターブ ....
暗闇に指を伸ばして
知ろうとしている
指先が暖かく湿る
聞こえるのは、ピアノだけ

鳴いている
泣いている
うまく言えない
でも大好きだよ

ピアノのトリルのような ....
せ、み、ま、る

せみまる

SE・MI・MA・RU

SEMIMARU

{引用=
SEMIMARU SEMIMARU 悪魔の化身 SE・MI・MA・RU

SEMIMARU  ....
雨が屋根をたたいている
夜は
この街の夜は いつも雨
世界を願う歌や 戦う人の歌を聴いた
胸焼けがするほどに湧いてくる
愛する人を失って家を無くしたら
私が家になればいいの きっと
わか ....
{画像=080822034532.jpg}

夏風邪に


鄙(ヒナ)びし夢みる心地する


見上ぐる天井に思い出あり
永遠に交わらぬはずの者同士が
交わろうとする



水と油
そんな感じで



高温にまで熱せられた油は
邪険にも寄せる思いを弾き飛ばして
ふつふつと
行き場の無い怒りに震え ....
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