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現状認識


悔恨と希望、両極端に振れる

不安定な時代を生きる

情景は印画紙に焼き付けられ

その意味は後から知るこ ....
※古事記の中のシンデレラ(灰かぶり)物語 貴種流離譚
→グリムの中のシンデレラも結構残酷な復讐をしているようで似ています。

これは昔々のその昔
この国がとても若い頃
とても残虐な報復の果て ....
腕をつくフォルム
眼球と二重瞼のバランス
背中に手を添えて
差し伸べるように
手のひらを奥へ傾ける
黒髪がしなり散らばる感触
床へ促す一連の流れを素描しながら
降りそそぐ熱い雨を
 ....
気合入れて目覚めても
去年となんら変わることの無い朝だった

それでも
いつもの年とは変えよう
変えてみよう

初春は一途な決意が大切なんだと自らを奮い立たせ

買いだめしておいた菓 ....
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青春 / 矛盾する感情に流されるままに


青春って何だ

捨てられるものさ
だから忘れられるもの

もっともっともっと、感じてく ....
流れていく方向を見失って
濁り始めた水と空気

「仕方がない」のお題目の下で
済し崩しにされる許容限度

時間をかけて築き上げた壁を
やすやすとすり抜けて
目の前に現れる他人

 ....
年の終わりの最後の日

赤褐色の大地に立ち
遠く約束された地に行くことを阻む
北の山の連峰をのぞむ
彼の地の地平線を目指していたはずだが
あまりにも遠方にあることに気づき
今立ち竦んでい ....
師走、大手町に佇む

結論を先に述べれば
大手町は冬が似合う
春は似合わない背広を着た集団がおしゃべりをしながら行き来し
秋には忙しそうに眉間に皺を寄せた人々たちが行き交う
夏はいけない
 ....
それはとてつもない絶望であり
そして希望となった

手が白い

夜中二時前のピアニスト
ショパンの英雄ポロネーズが無音を切り裂く

何かを彷彿させてから飛び出す高音
低音も楽しみ ....
熟成した
ありがとうの肩越しに
平坦な
おはようとおやすみの隙間から

垣間見える結び目

熟練した
ごめんなさいの背中に
平熱の
いってきますとただいまの文字間から

透 ....
夜にざわめく
海原にちいさな風
ひかりを求めて
さかなたちが踊る

爪月のほとりに
熱がつづく
眠りを急いて
夢を強いて

はこばれるすべて
行き来する波
呼吸のやりとり
は ....
俺という人嫌いは
背中にうっすらと毛が生え
後光が後頭部から発するよう
頭髪の一部が欠落している
その代わりと言っては語弊があるが
人に良く知られた猫好きで
猫さえからかっていれば
人付 ....
My Favorite Things

※演奏できません。
 持っていません。
 でも凄く好きで、
 気に入っている楽器です。

David Sanborn の St. Louis B ....
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第一章 夢に見る夢の覚め方 / 目覚める夢


目覚める夢を見たことありますか?

ふぅっと首を上げて気が付くと
目を開ければ車窓の外 ....
小高い丘に向かってだらだら延びる道
リードを着けた猫と一緒に
だらだらと線引き
一呼吸ごとに振り返り督促する猫
漸く丘の端にかじりつき
突き当たりのフェンス越しの滑走路
滑走路を飛び立つ赤 ....
穏やかな音楽が聞こえる
創造の逢い引き
あなたは梅の香り

土曜の通勤電車
吊革にいにしえの歌をぶら下げる
待ちわびる歌が揺れ
誰もが輪を外さない

子どもの在り方 ....
こと葉って 薄いもんだ だれか言う 
だって 葉っぱだもの と答えるだれか
葉っぱをどんなにつみあげても
きっと だれもほめてくれないよ
ぱっと吹かれて無くなっちまう
 そんなかげの薄いやつ ....
詩は素

素敵と言わせたくて
素っ気ない素振りで
言葉をまさぐる


詩は素

素直じゃないから
素知らぬ素振りで
言葉をこねくる


詩は素

素顔に辿り着けない ....
マーマレードの空瓶に挿した
残り物のクレソンに
小さな蕾がついたと
わざわざ見せにくる君

これから何年経っても
君の世界に吹く風は
遊歩道のささやかな花を香らせ
名も知らぬ草を撫 ....
 

 ピースが一つ足りない、と
 夜がそれを探しに向かう
 朝になるとぼくは、拾ったピースを手にしたまま
 夜が戻るのを待っている


   *


 空の遊水地で、きみが武器 ....
この街には電波塔
巨大電波塔が聳える

この街の灰色の空に
何百年も前からある
天に向かって聳える塔
国芳の巨大な塔に
また、塔が現れる
その塔を見るため
無粋な見物人のために押上が ....
両手のひらから 掬った砂糖をこぼすように
太陽を背中にしょって 始発を待つように
便りが届く
穏やかな風が吹き
背骨がふるえる

思わせぶりを横にやること
厚みを保つ ....
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からっぽな心 / 一日の始まりに駅のホームで


からっぽな心は何で量ればいいのか
朝日 ....
とどくきみ電話の声にねころんで
正しく蒔いたわたしの母音


はじまりの予感にまみれ匂い立つ
いとおしい小さな過ちよ


今日もやっぱり晴れたよねわたしたち
多摩一番の ....
十年も使い込んだ御飯茶碗を
呆気なく割られてしまった翌日
雑貨屋の食器売場の谷底を
額に不機嫌なしわを寄せながら
這いずり回っていた

掌と肘と腕に違和感を伝えない
丸みと厚みと高さ ....
網戸越しに世界を見つめている
そうしたときのコテツ様は
ひどく冷静で、明晰で
私は
そのしずかな横顔に憧れる

うつ伏せて
同じ目線で目を凝らすが
すぐに飽きてしまう
私は
無防備 ....
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今更ながらに想うのだが


もう一度自分を
バラバラに分解して
細かいパーツの
ひとつひとつに分け
そのひとつひとつを
見分け分類 ....
青い穏やかな水面と石で囲まれた護岸壁

ロヴィニ

港町の路地に切り取られた
対岸を望める海の風景
丘から眺める町並みは
オレンジ色の屋根がアドリア海まで続く

小さな小さな箱の ....
ひかる夜のはじまり月の余韻に
雪のかけ橋多摩のよこやま



ゆきかうひとたちが家路につく
荷物と引きかえに流れ去る喧騒
遠く暮れるまちなみ
新参者のたばこのにおい

膝にまどろめ ....
白い本 開かれた。たくさんの悲劇のあった年。
白い本 開かれた。たくさんの人生が消えた年。
白い本 開かれた。たくさんの想い出が断ち切られた年。


 その本は神田神保町の文芸評論専門の古書 ....
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