王子さまが早くあたしを見つけてくれたら
こんなにやきもきしないんだけど、
王子さまは近眼なのか、
なかなか見つけてくれません。

あたしはここにいるよ。

あなたは今、どこにいますか ....
ヒトと戦車 そして騙しあい
限りないその束を 何度も窓から棄てましょう

愚者と路 そして嵐
そんなに苦しいなら もう一度生まれ変わりましょう

偶然と音楽 そして貴方
もう触れないかも ....
憂鬱色の瞼のような
夕暮れが降りる頃
うすい光をまとった
ひと群れの唇が窓のそとを過ぎる
電車の中で
電車の窓越しの僕越しの影をみていた
影越しに僕からは湯気がたちのぼっていた
制服を着た男子高校生二人がアイスを食べている
ふと、どういう季節なのだろうと思った
左端から、→どうし ....
伝えたいことを一気に打ち込んだら
何て書いてあるのか解らなくなった

変換キーを押すたびに
簡単なセリフが難しくなってゆく

それでも送信する

不思議と
何かを伝えた気になり
不 ....
毎日をさかのぼる

一瞬があらわれない
そう出て来ない

さかのぼるから
には、そこにみなもとがある

けれど
ららら
ちょっと歌っていたら
買い物を忘れた
買い物も買われるも ....
おまじない

君の名前を書く
君の名前を書く
君の名前を三度書く

そうしたら

嬉しくなって

なんでも叶う気がしてきた





 信じられる

信じられる ....
数多(あまた)の田は
既に水が張られ
夜ともなれば蛙が鳴き、
やがて狂おしいほどの肌の火照り、

野鯉を釣った後の
烈しい血の騒ぎも抑えがたく
儀式は、六月のうちに
さも義人を装って
 ....
湿り気のある空気が押しつけて

暗い灰色の空から落ちてくる
細い糸のような雨
歩道にあたり
無残に砕けて

この大地を黒く潤す
雨の残骸が田畑で生きて

静かな雨脚に日本の雨季はし ....
爪先で掻き分ける、
さりり、
砂の感触だけが
現実味を帯びる

ひと足ごとに指を刺す貝の欠片は
痛みとは違う顔をして
薄灰色に溶けている


こころの真ん中が
きりきりと痛んで
 ....
 空が晴れていることを
 飴玉にくるんで
 青葉を打って落ちる
 雨が
 夜
 ヘッドライトが近づく路上で
 浸った黒さの中で
 金色の連弾が
 跳ね上げる音は
 かき乱す
 裏側 ....
黒鳥が空を舞うのを眺めながら
空の青さに目を傷める
そのようにして
わたしたちのあこがれはいまだに止まず

いつ どこで だれかを殺してもいいように
理由を探し続けている
わたしたち ....
若し若しお元気ですか、気持ちも漫ろなままに、
筆を走らす限りなのですが、屹度復、墨の滲むのが収まらないうちに、
丸めて放り出すかも知れないのですが、これを書いている限りは、
不思議と淹れたての珈 ....
心の闇
なんていう安っぽい言葉ひとつで
人殺しの気持ちを説明できた気になるなよ



薄っぺらなプラズマテレビの向こう側で
薄っぺらな現実が不意打ちみたいに暴発する

眩しい
眩 ....
目を閉じると 暗闇の中に 無数の蟻が蠢いていた 右から左に 左から右に 幾億の蟻が 幾筋もの列を成し 暗闇の中に 餌を求め餌を運ぶ 幾億の蟻は 俺の暗闇よりも一段と黒く だから 暗闇の中に 俺は幾億の .... 顔に影さし

世界を影絵に

ぼくが見たのは

宇宙の空

黒かった

淋しくて

自由だった

腰をつかい

恥骨を

きみの草むらに

撃ちつけた

顔 ....
{引用=ただいま}
毎年の
「ただいま」
が年々ぎこちなくなってゆくのを
自分で感じているのに


{引用=おかえりなさい}
あなたの
「おかえりなさい」
は年々なじんで
小川の ....
青のジャージ、歯の抜けたおっさんが、にへにへ洗濯機回り、ゴミ置き場周辺を回っている。


アパート備え付けのランドリーな所で変質者はいつでも登場し、不動産屋が不正な自転車が置かれてないかと見廻り ....
川を見ると飛び込みたい私は終わり、ただそのゆらぎに見習いたい。

褒められて伸びる私は卒業し、缶コーヒーの絵柄が渚カヲルであることに笑う。

着物を着ている今の私では簡単にトイレに行ける ....
まだ夢のなかで
ココナッツ畑の
果実を収穫するときみたいに
静かなバスルームで
のどかな夜明けは
すでに始まって
まどろみは甘くかおり
水滴となり流れ出す

  ∽

たっぷりと ....
晴れわたる太陽の下
仰向けになって寝ころんだら
辺りの陽気に包まれて
心の中の芯まで
温かくなっていくようだ


じっと動かず静かに浴びて
始めて気付く
太陽の光の温かさのように
 ....
耶蘇を着ようと 
こころに決めた日 

怖ろしいほどに 
人をいとおしむ気持が
胸の奥に{ルビ疼=うず}いた 

空の色は 
只青いので 
なく 

{ルビ罅=ひび}割れた空から ....
夕暮れ、薔薇は香っていた
まだ残る夕光の中で
私は花びらをそっとむしりとる
指先がいとしくて
何かを待ちわびて


ふっと夏の透き通る波が
心に押し寄せて来て足先を濡らし
すべてを呑 ....
散り塗る おお 若い青年酔 っているかい。 ABC知ってるかい。 砕けろ もし
断続的に続く♯や♭の波
下す腹の拡散 ダンスするなら今 闇の中の渦 この呼吸器に 慰謝料を請求してみよう
ド ....
世界が

おから建築でないことを

のぞむ

未来を保証しないものを

にくむ


テロリストは知っている

世界が

テロでは壊れないことを


世界が

お ....
ジャングルジムを覗くマンションが
瞼の裏に座標を描く
月から見えない場所で
星もない悴んだ空間を占拠する
空っぽのブランコを一瞥し
ポケットの中 手を突っ込み
旋回して竜巻を生み
つま先 ....
リスカする少女は
美しい海鼠を生むだろうか

海は流産ばかりしていて
今夜も凪いでいる
荒れる波の記憶はもはや遠い彼方
リスカする少女の腕は今夜も乾く

悲しい歌を名づけるもの悲しい行 ....
涙はするりと溶けた
それを掬った手は もうすぐ消えるよ
泣いた筈の目は乾いて 
本当に願ったことは もうすぐ叶うよ

ぼくときみの身体は離れていて
繋いだ手は継ぎ接ぎ
溶けないように紡い ....
期待させるだけなら



ひとりぼっちでいたかった



あなたの言葉を信じてしまったから



こんなにも離れてしまって



寄り添って来る孤独と

 ....
自ら築いた家庭を守る
そんな当たり前の事ができなかったのだと
あのひとは言った

幸せそうな笑顔の傍らをすり抜けるとき
言い知れぬ悪寒を覚えるのだと
あのひとは呻いた

家族のために自 ....
モリマサ公さんのおすすめリスト(2019)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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六月間奏- 塔野夏子自由詩7*08-6-23
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「メールする」- ベンジャ ...自由詩8*08-6-23
ねがい- 石川和広自由詩14*08-6-22
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日本の雨季- アハウ自由詩5*08-6-22
海蛍_(一)- 銀猫自由詩18*08-6-22
colors_空白- 水町綜助自由詩908-6-22
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ヒミズ- 大覚アキ ...自由詩1008-6-21
蟻塚- rabbitfighte ...自由詩10*08-6-21
影絵- 吉岡ペペ ...自由詩408-6-21
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1階のコインランドリー- 山内緋呂 ...自由詩2408-6-20
『スキンレス』- 山内緋呂 ...自由詩1208-6-20
朝のピアニッシモ- りゅうの ...自由詩7*08-6-19
温もり- とよっこ自由詩7*08-6-19
空の心_- 服部 剛自由詩4*08-6-19
夏至- 石瀬琳々自由詩23*08-6-19
魚は脳内で泳ぎ、肉体は泳げないのでdance!_と叫んでみる ...- 狩心自由詩5*08-6-19
レッド- 吉岡ペペ ...自由詩208-6-19
光源- 佐々木妖 ...自由詩8*08-6-19
海鼠の味- 佐々宝砂自由詩7*08-6-19
世界の終わり- 梨玖自由詩4*08-6-18
【LonelyHeaven】- 檻野楴人自由詩508-6-18
守れなかったひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*08-6-18

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