排他的な女の子は空を所持している。
その底のほうには、白くてきれいな宇宙船や、手垢できたない算数の教科書、軍隊の格好をしたキューピー人形や、プラスチックのマニキュアの瓶が、ざくざくとはめ ....
駅構内の
床に剥がれた
薄い矢印の上を
僕は{ルビ往=ゆ}く
( what's going on
階段を下りた出口の広がりに
裸足のまんま傘を差し
どしゃぶ ....
遠く離れた二人だけど
今ある障害は
僕が経験したことのある
障害に比べれば
全然対したことはない
だから
今
ほら
夜空を眺めよう
僕が月をまん丸にしておいたから
決し ....
酸素をなくしてしまいそうなのです
溺れるしか能のないワタシは
呼吸をわすれてしまいそうなのです
例えば、
水溶液に浸っているような気持ちのままで
ワタシが意識を失ってしまった ....
時計は過ぎる
歩き回れば
何度描いた未来から遠ざかるだろう
動画サイト
SNS
音楽携帯
blog
ネットサーファー、予測しなかった未来
紙とペンからキーボード
Word E ....
涙は枯れることは無い
でも、必ず止まるから
無理しないでいい
今は泣きたいだけ泣けばいいさ
どんなに辛くても
いずれは時が緩やかな
波 ....
ぎゅー
とか言いながら
小学生の次女が背中から抱き付く
突然の攻撃に弱い僕は
反射的に振り払う仕草をする
から彼女は頬を膨らます
いつものパターン
だけど今日はちょっと事情が違っ ....
あなたとのキスはあれだね
キュウリに蜂蜜をかけてメロンだ、なんて
楽しむような
あの感じにそっくりだね
不安感を感じたくなく
鮮やかな絵を描きたいけど
見ている景色はモノクロームの化学的構造物
理解
感じるものはノイズで、ハンギングしていて
耳鳴りが神経帯域を奇妙しくしている
整調機 ....
銀河鉄道に
此処はきっと
銀河鉄道に
呑み込まれてしまったのよ
銀河鉄道に
「此処に夏が訪れる事はありません」
僕が此処に引っ越してきたのは、この一言に惹かれたから ....
6本目の指が
映っていないじゃないか
いつもその指で
現実と幻想の結び目を
引き寄せているのに
鎖骨のあたりの鰓が
映っていないじゃないか
いつもその鰓で
言葉にならないガラク ....
ミミという女の子がいて
今もどこかで生きています
彼女は
ゲームセンターのUFOキャッチャーで
お母さんにキャッチされ
取り出し口から生まれてきました
生まれたての彼女は
背 ....
ニューロンの地下道を
何度も行き来して
シナプスのエスカレーターを
ノルアドレナリンなみに昇り降りして
君の行方を捜していた
視床下部から垂れ下がる
独善的な案内板は
劇的な ....
四人が互いに背を向ける
司法に背いた心が
支え合い
「認めないのだぞ。」
鉛の鼠は、そらで掴める!
かような期待が背中押して
四人は別々の方へと力強く歩む
これが
彼らの支え
....
空の青で僕の皮膚が少し色付けばいい、雲を絡めたこの腕を間の抜けたサイレンで切り落として標本にしよう。人身事故で停まる腥い湿度の車内で君に手紙を認めた、大丈夫。何を書いても君は!破り捨てるん ....
すなでつくったおしろ
おおきいな
うれしいな
でもね
かんたんに こわれてしまう
かんたんに。
・
川底いちめんに
青白い子供たちの顔が
隙間なく敷き詰められて
にこにこ笑っている
岸辺で何かを探すように
水底を見回しているのは母親たちだ
自分の息子や娘を探しているのであろう
で ....
It will be what why.This moment is dazzling.
Inside where moonlight burns palely.
The song of a ....
聴こえる。
聴こえる。
解る。
これは、君の音。
―ウォーム・ウェイブ―
はじめて、綺麗だと思った。
夏の海は嫌いだった私が、
は ....
{引用=
あのひとのなまえをよぶ
はろー はろー はろー
せつなくなるきもち
きみにもわかるかい
ちぎれそうなよるを
ぼくはいきていて
はくいきがしろくないことを
しってし ....
世の中にあふれる才能というやつは
いつだって僕の恐怖を煽る
かなわない
そう思わせるのが奴らの仕事
かなわない
だから僕は多くの諦めと
少しの悪あがきで牙を剥く
かなわない
それでも僕 ....
じりじりと鳴る詩を
鼓動と重ね聴いている
子等は瞳を
しゅわわわわっ と弾けさせ
尾びれを力強く、力強く一杯に
羽ばたかせる
例えば世界がソーダー水
みんなみんな、くじらのき ....
行き先も知らない船から
紙テープを投げて
わたしは今日、生まれよう
別れを告げるために投げるのではなく
離れるために切れるのでもない
風に大きなループを描き
旅立つために
....
おまえの口から流れ落ちる事を許可されたその瞬間に
配管の中
きっと死んでいる
目に見えるごくごく僅かな色を掴み取れないのが人間なのか
おまえになってみればわかること、おまえの舌になれ ....
切っておとした
年月がそこには
ねりこまれていて
しみこまれていて
一部が一部じゃなくなる日
わたしから切り離される日
掃かれるだけの、それ
気に入り顔たちを鏡は映し
颯爽と
....
トモダチは
トモダチを救えない
救っちゃいけない
救うと言うことは
同じ地平にさえ
いないということ
少なくとも
この闇の彼方の
どこかで
そいつの
うごめいて ....
競争 きょうそう と言っても
むなしく 空しく 響くだけ
境界の打ち水、
風が死んだ下町の昼下がり
狭い裏路地を通りすぎる
黒い日傘を差した女
夜に咲く花が匂う、
鉢植えの月下美人が
錆びた郵便受けの真下に
只ひとつ置かれていた
よう ....
早く脱出しなければ。
非行少女の、夏が来る。
厳粛のメモ用紙、多彩なパノラマ。
薄羽蜉蝣の大群。
ストリ ....
「病気はどうして わたしを選んだの」
その答えを わたしは知っている。
わたしになら 耐えられるから。
病気との付き合いに
疲れたら
しゃがんで、
野の花に 耳を傾 ....
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