札幌の市街地は
徐々に西から山影に入ってゆく
ほら
人魚たちの棲息する台地のようじゃないか
あの
東市街地は
あかるい
薔薇色に浮かびゆき
ここは
穏やかな漁 ....
スーパーでも。
デパートでも。
コンビ二でも。
君が好きだったあの曲が
ゆうせんの他の曲に紛れて
普通に聞こえるようになるまで
僕は生きてやるんだ。
そう思って
玉葱を買う ....
ごめんね、わたしといるとつまんないよね
ほんとう、ごめんね
つかれるでしょう?わたしといると
だって・・・
なにしゃべっていいのか、わからないんだもん
だから、つまんない ....
− 素子へ、特別版 −
子供の頃は戦後のモータリゼーションが
発展し始めた時期で
うちの車は初代パブリカのデラックス
その頃は車のグレードと言った ....
「ノーミスの人生なんてつまらない」
という川柳なんだかアフォリズムなんだかわからない
しかし断じて詩ではない
言葉、を
得意になって語る人を
先生、と
呼ぶ身にもなってくれ
....
私は白雪姫の物語が大好きです。
初めて白雪姫を知ったのは小学生の頃、ディズニーの映画をテレビで見たのだと
記憶しています。その当時はまだ無知だったので、私は小人というのは背の小さい
特殊な人種が ....
死にかけた僕は
それだけでいい
それだけでいいと
たった一つだけ
必死に神様に願った
やがて生まれた僕は
その続きのように
大声をあげて泣いた
今
すべてを欲 ....
髪の毛をばすばす切る。
背中の真ん中まであったロングヘアは
今はショートカット。
今日はベリーショートにして
髪の色も変えるの。
まるで
女の子だった自分を
捨てに行ってるようだ。
そ ....
午前三時の一号線を原チャリで走っている
気分はイルカの群れのなかに迷い込んだ小さなクラゲ
あるいはタンカーの間で右往左往する小さなタグボート
とにかく僕は泳いでいて、流れる街灯は揺れる灯台のよう ....
おなかが出てきて おやじになっても
俺のこと好き?
って聞くあなたは
お前が太るのはダメ。
と言う
エゴなやつさ。
そんなあなたは
なにも言わずに
姿を消して
あたしは
....
コンクリ
高台の中腹の広場にあるベンチ
街灯の下に嘘臭く おおげさに寒がって
時々よぎる冷たい魂を、ハガネの強さだと無理に決め込む
無関心のテーゼを尊守すべしと
全て全然無意味でいいし
....
午前三時、まぶしい日テレ
閉じた強がり、開き直り。囲繞。全然何も開かない感じ
死んだ貝みたいにメッセージがない。
待望される、着信
悪魔の燃料を蓄えているつもり。
全て100か0で割り切 ....
「いただきM」
なにさアンタいただきますくらいちゃんといえないのかい
、とアニータは言う
日本人なのにアニータと名づけるような出鱈目な親が、23年前からいたということだ。この土地には。
「おい ....
内戦や紛争、戦争にテロで死ぬ人の数と同じだけ、日本人は自殺をする。特に20代の若者に自殺者が集中しているらしい。死ぬ気があるなら、何でもできるはずだって言う人がいる。僕もそのうちのひとりだっただろう。 ....
水鉄砲でピューピューと首のあたりに当ててからかって
でもだんだんムカついて来たからコップの水をバシャッとかけてやりたくなってきた
やっぱりバケツの水を遠くから助走を付けて浴びせかけてやりたい
そ ....
お天道様が予定通り昇った事への感謝でカロリーを消費する、
みたいな朝に
きみが
小難しい事について訊ねて来ても
ぼくには答えらんない
それが例えば昼の話だったとしても同じで
そしてぼくじゃ ....
まあ要するにインターネットってなんなの?ってことですよ。
僕はインターネットで日記を断続的に公開している人を見ては自分もやりたいと思うんだけれど、どうしても恥ずかしくてできない。自分が長ーい時間をか ....
先生、
ぼくのお兄ちゃんが
このあいだ死にました
ぼくのうちは
3人兄弟です
全員男です
まん中のお兄ちゃんが
死にました
名前はゆうごです
ぼくは「ゆうごちゃん」と
....
{引用=バージェス化石群のうかぶ
地底の暗がりで
水晶の音を聞きながら
ねむっていた
あなたへ
拝啓}
東北本線の夜行便が
山沿いの陸橋をちいさくわたり
けわしく青らむ空の奥 ....
詩を読んだり批評書いたりするときの話。
その作品に対して「それはどこで笑うのか」って思う。それはどこで泣くの
か、それはどこでグッと来るのか、それはどこで頬を染めるのか、どう言い換
....
小学校四年生
下から燃える
小学校4年生の頃、毛内君と中畑君とオレと3人で
エロ本を買う計画を立てた。
みんなでお金を確か200円位ずつ出し合って、学校が終わってから
ファミランで待ち合 ....
新築のマンションみたいな人
白い壁にまだ解かれていないダンボール
靴下を履き変える引越し業者
窓から見える新しい世界
変わらない気分
変わらない歴史
卒業した学校の制服みたいな人
置 ....
自由はみな、無重力の選択圏内を潜行している。
そして、揺るぎない遅れを知る。
しわくちゃな角笛を持ったサンチョ・パンサ
この身を一体此処からどこへ連れて行ってくれるんだい?
二月の闇に ....
売れないたこ焼き屋をやってる子を好きになった
屋台の前に置いてあるスツールを意味なく動かしたよ
すごくドキドキする
どうかテントの骨組みの重しに
僕のこの空気抜けタイヤを使ってくれないだろ ....
リアリティのある漫画
例えば「最終兵器彼女」や「ヒカルの碁」などは設定や画がかなりリアリティがあると思うが
リアリティがある漫画にとって一番重要なものが欠けていると思う
それは「缶ジュースの飲む ....
ミルクが欲しい1歳は
男が欲しい21歳に
あっけなく捨て去られる
新しいゲームソフトが欲しい12歳が
プラダが欲しい32歳の
財布から金を抜き取る
夢が欲しい33歳は
安定が欲し ....
子供を抱いて病院を後にする。
今日は風が強く寒い一日だった。
子供の体が冷えないように
ぎゅっと抱っこしてあげて車まで小走りに行く。
車にて子供が「二人っきりの、きりってなあに? ....
青森の雪はデタラメだ。
寒さは別にいい。もう慣れてるから。
寒さはそれほどでもないのだ。というか、
家の中では暖房機をガンガンに使っているし、
外でもセンスのない(あってもいいけど)
....
いつもママは「シネ とか ウザイ とか いってはいけません!」ってどなる
なんで? ってきくと「みっともないからやめなさい!」
じゃあ なんでそれはみっともないの? ってきくと
「に ....
真昼の冬空
風は片っ端から雲に形を与えていたが
僕は言葉に出来ず 見つめる視線は気絶した
灰色が潰れた雲の上でジェット機が飛ぶ
ぼろぼろとなった空の鼓膜は 僕の声はおろか
トラクターの ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68