ドアを開けて灯りをつける
ベッドのうえで
かさり と
金属製の瞼がひらく気配
一本の髪もない頭部には
銀色の鱗が移植されている
人工の瞳孔は菫色で
肌は光沢のない燻銀
たとえば ....
クウェーティーは路肩を歩く/
クウェーティーは路肩を歩く/
クウェーティーは携帯ゲーム機をやりながら路肩を歩く/
qwerty walks in the shoulder of road/
q ....
黙って。
言葉はどうしても、
誰かのに似てしまうから、
黙って。
蛇になりたい。
進化の袋小路で、
誰よりもまずおのれに忠実な。
蛇になりたい。
自分の巣穴を
役立た ....
網膜に香りが映りだされた瞬間
過去に無彩色のバラが香り
未来に無彩色のバラが香る
だが今だけは有彩色のバラが香る
レンズを覗くと
協奏曲を奏でるバラの花びらが君を形どり
聴衆の ....
昨日、詩ができました
世界の飢餓を嘆く詩でした
あまりによくできていたので
ごはんをいっぱい食べました
昨日、詩ができました
戦争に反対する詩でした
あまりによくできていたので
朗読 ....
反戦のために祈るな
反戦のために群れるな
反戦のために
「ささやかな何か」などするな
反戦のために考えろ
祈っても戦争は無くならない
頭数だけ集めても戦争は無くならない
戦争はそ ....
みどり児は
あけの河に流されて
流れ着くのは石の岸
そこをみずからぬけ
葦の原へおちつく
すでに住まう
年よりの蛇とあそぶ
おどりあそばせ
つゆふる夜半には
犬三匹をおま ....
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