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「熱帯夜」





窓を開けても風がないから空気が留まっている
モンスーンが南方から官能や昏いものの香りを
運んできたのだけれどそのリズムはこの部屋で
止まって
澱んで
行き詰　.... 「球の描き方」





水の中で目を開けた
融けなかった青が
からだのなかに入り込もうとしている
皮膚のあいだから
――それは恐ろしいことだった


夕方が近づいている
　.... だらしないイカ





　春の日曜の昼間、あまりに暇だったので自転車に乗って出かけた。家から続くゆるい下り坂のカーブを車輪の転がるままに任せて下る。晴れていて、潮っぽい風があたたかく髪を　.... 「ゆうれい列車」




ホームで下を向いていたので
うっかり
ゆうれい列車に乗り込んでしまった
しまった
向かい合った二列のゆうれいたちが
脚をそろえて腰掛けている
脚は途中か　.... 「リスト」




僕の昔の恋人に
いつも左手首に包帯を巻いている子が居た


最初は自殺未遂かと思ったが
そうではないらしかった
理由は訊かなかった


彼女は毎日包帯を　.... 月はやさしくもきびしくもなくそこにいます 「もくせい」



やあ、ひさしぶり。

ひさしぶり、どうしたの？

ぼくに芯が出来たんだよ。

へぇ、それはよかったね。それについて何か話がしたいの？

うん。ぼくの芯は新し　....

とうどうせいらさんのソティロさんおすすめリスト（7）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
「熱帯夜」	- ソティロ	自由詩	7*	07-8-22
「球の描き方」	- ソティロ	自由詩	17*	07-7-25
「だらしないイカ」	- ソティロ	散文(批評 ...	4*	07-6-24
「ゆうれい列車」	- ソティロ	自由詩	18*	07-5-10
「リスト」	- ソティロ	自由詩	16*	07-4-1
月	- ソティロ	自由詩	3*	07-3-21
「もくせい」	- ソティロ	自由詩	5*	07-3-15

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