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空におちた種
芽がでるように
きせつが
ころがりだす
空のみえるカフェ
待っていたひとは
こなかったのだけど、
ほどよく苦い
こーひーが
ぼくのからだで
まるくなり
「とりあえず、
もうひと口」
と
ささ ....
生まれおちた
ひがしの太陽が
とろけるような
雨と出会った
ぼくたちがみた
いくつもの風景は
今にもあふれそうなのに
それでもぼくたちは
未来をみようとしている
もし僕のマワリを吹く風に
色がついていたら
たくさんの場所で
数え切れないほど
なまえをもたない
色に出会うだろう
そのとき僕は
シロツメクサの
....
夕ぐれが夜になるふしぎ
月がかけていく夏の朝
地球のかたむきを
人はいつも忘れている
太陽はひとつの色をうしない
温度がとけていくように
置いていかれた記憶は
そらを重たくさせる
生まれては消えていく日々
疲れたぼくのからだに
銀の雨がとおりすぎていく
ゆっくりと
呼吸する
緑の植物
ぼくの時間が
音もなく流れだす
風のない日に
ぼくは急いで
時計の針をもとにもどした