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青い涙を流した林が風にさらされ
色褪せた枯れ葉の残り火の
漂う煙りが眼に滲みる
他の誰かに抱かれるであろうきみを後にして
俺はコートの衿を立てて往く

冷たい風が頬を掠め
{ルビ掠=かす ....
朝 ミートボールコンソメ煮、キャベツとベーコン炒め
  鮭ふりかけ、サトイモ味噌汁、ヤクルト

昼 サバのゆず胡椒焼き、ポトフ、春菊とにんじん和え

夕 豆腐ハンバーグオクラなめ茸あんかけ、 ....
空がとても悲しくて

白いベッドに横たわる

空がとても冷たくて

熱いココアをかき混ぜる

{ルビ暮色=ぼしょく}の寂しさ微かに{ルビ凍=し}みた
例えば誰にも振り返られなくても
一粒しかない命を投げ出すことは出来ますか
妻子に捧げるのならあり得るでしょう
交差点ですれ違った人に大切な命を差し出すのは
そう簡単にできることではありません
 ....
成層圏を脱出してから
どれほど経ったのだろう
宇宙の果てまで
まだまだ遠く届かない
来世という未来に託すしかないのか

路傍の石ころに生まれ
泥に生まれ
虫に生まれ
魚に生まれ
豚 ....
秋空に 

流れる雲を

眺めては

ひとり路ゆき

涙ひまなし
木枯らしの渦巻く中庭で本を読んでいた
まだ蒼い銀杏の葉がページに挟まり{ルビ栞=しおり}となって
ぼくはそのまま本を閉じた
階段を昇りきると
磨かれた長い廊下は光り輝き
影を失くした透明な人 ....
風の吹く草原で空を飛ぶ練習をしていた
ホップ ステップ ジャンプ
何回も繰り返すと
徐々に身体が浮かんで
やがて風に乗って飛べるようになった
風は涼しく清らかで頬をなでていく
それを餃子屋 ....
深海の水底に眠る者たちよ
我らはいま至福の中で歌っている

君たちは永遠に若く
我らは次第に歳をとってゆく

君らが捧げた{ルビ生命=いのち}は
決して無駄ではなかった

傲慢な思想 ....
金と銀の龍は螺旋を描き
{ルビ蒼穹=そうきゅう}をかけ昇り
久遠の果てまで行ってしまった

アレクサンドリア図書館に
地球の円周を解き
数学者は美しい数式を描いた

ガンジスの行者は
 ....
今日はオマエが氷壁から滑落して30年
オレは毎年この日に伽羅を焚いている
何故もっとオマエを止めなかったのか
記録を求めて命を賭けるのが解らない
あの酒席でもっと叩きのめしておけば
毎年この ....
透明な味のレタスが大好きで
ぼくは時々共喰いをする

今日のお昼は喫茶店でレタスベーコンタマゴサンドを食べた
レタスこんもりのライ麦サンドにアイス珈琲
絶妙な組み合わせだ
シャキシャキ バ ....
今朝ぼくはひとつの世界を貰った

透明な水流と
優しさと
悲しみと
花の頬笑みと
負けない魂と

この汚れた世界を清浄にする{ルビ詩=うた}を歌い

ぼくの胸を打ち続けた

空 ....
君は何色なのかぼくは知らない

けれど 君の言霊が心地よくて
逢えるのが楽しみだ

ぼくはその優しさを抱きしめて生きている

西の空を眺めては
日々の約束を頼りに
君の名を呼んでいる ....
{ルビ一滴=ひとしずく}の涙が
{ルビ渓流=たに}となり
やがて河となって海に溶けてゆく

若かったあの頃はとても純粋で
年が経つほどに灰色になって
ぼくには些細なことが当たり前になった
 ....
暗い森に彷徨い
ぼくは大きな林檎を探していた
森の入り口にそそり立つ老木に林檎の在りかを尋ねると
「三丁目の角を右に曲がり百歩あるいたらcafeのランタンに聞けば良い… 名前を聞かれたら決して答 ....
オレは世の中の99.9999%以上の事象を知らない
バカで バカで どうしようもないバカなのだ
酒を飲んではくだを巻き
夜の闇に溶けるだけ

たったそれだけの存在を
月だけが優しく頬笑んで ....
きみが望むなら
この両手をあげよう

きみが望むなら
この心臓をあげよう

ぼくは風となって遠い旅をして来たから
もういいんだよ

いま欲しいのは
きみの頬笑みをひとつだけ

 ....
見間違えるほど
美しくなってゆく君は
夢の中で何をみているだろう
夜毎ぼくは眠れなくて
ウイスキーを舐めている


庭園に落ちると感じた刹那
ぽとりとひとつ紅い花
西の空を見上げては ....
お前のことを聞いたのは
つい最近のことだった
婚約者を残して逝ってしまった と

お前はビールが大好きで
出張先のホテルで溺れたと聞いた

お前は技術屋でオレは営業屋だった
オレたちは ....
ほら、見てごらん
指先が少し光っているよ

表情のない肖像画が呟いた

ベランダに出て
夜空に透かしてみたけれど
少しも光っちゃいない

ん… 指が石化している
でもキーボードを打 ....
酔い覚めて
一杯二杯
もう一杯
青い空
西から東
雲がゆく

干し柿の
甘きとろみに
母想う

眠れない
夜の薬は
十二錠
酔い酔いて
ひとり旅ゆく
枯れた道
東の風が吹いていた
醤油工場から醪(もろみ)の匂いが漂う路地
ぼくはスニーカーの紐を堅く締め直し
重いザックを背負い直した
遠くに行ってしまう前に白い灯台を訪れたかったのだ

乗客は三人だ ....
どんなに立派な人でも
どんなに美しい人でも
それはガン細胞かウイルスでしかない
仮面舞踏会のように
知って知らずか
浮かれて生きている

何処かで聞いたのは
人は皆 うんこ製造機だと… ....
静かな夜に独り酒をあおり
訳のわからぬ経を読み
華を散らし
伽羅を焚いた

想い人に手向ける夜だ
今となっては届かない俺の声は夜空に消えてゆく
あの時
こうあれば
ああすれば良かった ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
子守唄- レタス自由詩6*24-12-20
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殉愛- レタス自由詩7*24-11-25
孤独- レタス自由詩11*24-11-22
五行歌__旅路- レタス自由詩8*24-11-10
病棟- レタス自由詩13*24-11-7
夢十夜_①- レタス自由詩3*24-3-9
弦楽のためのアダージョ- レタス自由詩8*24-3-6
夢の欠片- レタス自由詩7*24-3-6
オマエに- レタス自由詩8+*24-3-2
共喰い- レタス自由詩6*24-2-10
珠玉- レタス自由詩6*24-2-10
君に- レタス自由詩8*24-2-1
セフィニ- レタス自由詩6*24-1-19
黒曜の夢- レタス自由詩8*24-1-18
ナメクジの唄- レタス自由詩9*23-12-30
想い- レタス自由詩10*23-12-28
五行歌_夜想- レタス自由詩5*23-12-26
訃報- レタス自由詩11*23-12-25
ある肖像画- レタス自由詩11+*23-12-19
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随想- レタス俳句5*23-12-14
冬の旅- レタス俳句4*23-12-14
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