初浴衣 頬に紅指す 金魚玉
あなたがぼくを愛してくれるので
ぼくはここに生きていられる
そしてまた同時に
いつ死んでも構わないと思えるのだ
心の底から
愛は蒼穹の奥に実り
愛は深海の闇に茂る
愛は春先の風に ...
強烈な台風で
日本列島がもっと太平洋よりに動いて
面倒くさいアジアから抜け出せたら良いなあ
とか思っちゃうんだけれども
かといって
カリフォルニアのちょっと横ぐらいまで
行っちゃったら
...
Ⅰ<夏も終わりの>
夏も終わりの
夕ぐれの海辺にいって
大きな貝殻を 見つけましたか
まるでひとつの 終止符のように
眠っている 白い巻貝
貝の耳に あなたのここ ...
真実というの、
多面体について推測することを
誰かを信じたり信じない
曖昧さを拭い去って
女の果実は甘く
夜を抱けば朝が焦がれる
水槽で泳ぐ
海を知らない魚にとっての、
す ...
二十代後半、夏の三千メートルの岩陵から墜ちた時のこと−
次から次に
岩にぶつかりながら
肉体の感覚は麻痺していく一方、
意識はより鮮明となっていく
宙を舞い墜ちながら次第、
次はあ ...
臨死の翳を
微かに 背負いながら
徒労の日々と 無意味の夜毎を送り 迎え
スプリングベッドに
猫背を沈めて
天井のモザイクを
眺める ...
【あの手 この手】
あれは
てあて だったのだろうか
その手に触れた途端
理由の わからない涙が あふれた
どのような ゆえんで
私がその場に 辿りついたのかは おもい ...
むかし、三年ほど住んでいた中都市を車でめぐる
広大な敷地にいくつもの工業団地が立ち並び
その周辺には刈り取られた田圃が季節を煽るように敷き詰められている
なつかしい名の鉄工所や、古いビルもまだあ ...
私が私にできることは、
私が私を私からぬきとること。
肉をぬきとって血を降らせて、
骨をぬきとって風を吹かせて、 ...
並ぶ。
猛暑日に並ぶ。
炎天下で並ぶ。
そんなに食欲もないのに並ぶ。
話題の店だとすすめられたから並ぶ。
暑いけど並ぶ。
暑すぎるけど並ぶ。
やっとのことで店内に入る。
満員。 ...
空蝉を踏みつけ踏みつけ子がはしゃぐ
足の先までもが蝉であった殻
蝉成れず死んだのだろう重い殻
蝉殻に残された唯白い糸
友と妻とわたしと行く
わが心気分が重く曇り空湿りいて風も吹かぬも
黒雲と風吹きだしぬ夕空をカラスが一羽飛び降りてくる
雨音が車の屋根に当たる音聞きつつ街路過ぎてゆきけり
若き ...
返事がこなくなって
1000年がたった
もしかしたらあの空の
ちょっとうすく雲がかかったところにひっかかっているのかもしれない
ひな鳥のはじめての飛行を手助けしているのかもしれないし
ゆ ...
どうして どうしても
美しいだけが
とりえなら
海とか空とかそういうのに溶けなかったんだろう
こんなにあふれても
溶けなかったんだろう
答えみたいな問いのなかで
眠ることにする
...
今年も八月が終わります。
もう、命日の回向すらありません。
でも…
* * *
色褪せたフェルトで覆われ ...
青く高い空の中を白く密度の濃い雲が滑っていました
雲は太陽と道路に熱された空気の上に悠々と浮かんでいるのでした
熱い空気を切り裂くように少女が走っていきました
スニーカーの着地したアスファル ...
語れ、あなたも
最後には死ぬ者として
あなたの語りたいことを語れ
語れ
しかし自らを否定するな
されど他者を矮小化するな
あなたの語りたいことにも
また意味を与えよ
それに陰り ...
まとわりつく夏の汗
行水で流せば
あとはキンキンに冷やした至福の一杯
ハーバーから出て行く
ヨットの数がたちまちに増えていく春
その背泳ぎのような船の航行に
季節の匂いがする
昼ごはんを食べ終えたマチコが
海を見たいといった
ぼくは灰皿を取り替える
ウ ...
フィットネスクラブの一室に設けられた部屋に
ペンギンの赤ちゃんが預けられていて
胸の高鳴りが抑えられなくなり
まなみはいつの間にか
赤ちゃんペンギンの紙オムツをといていた
前つんのめりに ...
僕らは梯子が欲しかった
やがて起こるだろう戦争に
発狂しないよう
小さな子供を昇らせる
剃刀に
血を走らせながら
三億年の未遂を窓から開け放つ
きまって麗子はバルコニーに ...
滑らかな立方体のような冬の
空気の底に
淀んだ温もりを保つ夜が
一つの過去として納められている
スピーカーの周囲をゆっくりと
対流する誰かの声
契約が済むと
少し古い建物の
少し古 ...
いくつもの川が
ひとつの海にそそぐ
ぼくたちは
いくつもの川のようなものだ
ひとつの海にそそぐのだ
そこは罪
そこは花
罪はつぐなわれる
花はかれてしま ...
レガ子に初めて乗った日
何だか 高級車だなって 感じた
昔は 軽自動車が 当たり前だったから
ぶつかったなら 木端微塵になることも
実感するまでは 分からなかったんだし
乗用車までの ...
わたしにおまえを見るのはやめてくれ
制服のシャツに
くだけた調子の喋り方に
やさしくなるのは嘘でしかないね
知らないよ
おまえはわたしを知らないよ
道をたずねて2分だし
SNSと ...
そんなに遠くを
探すまでもなくて
最初にわかることだから
これは天空を見つめるばかりの
きっと自分のかたちをした
青空の欠片みたいだろう
何かを好きになると云うことは
朝早くおはよう ...
暗い残暑が滴ってくる
百日紅の花から
蝉時雨から
空を斑に彩る不穏な雲たちから
遠雷から
幾重にも重なる過去の記憶から……
暗い残暑が滴ってくる
そうして私の底に
暗い染み ...
望むもの、願うものが
綺麗であればあるほど
日常の醜さに吐き気を覚え
こんなはずじゃなかった
と愚痴を零し
かと言って自分から何をするでも無く
流されるだけの人生は
六畳一間でどんぶらこ ...
なにをしてもいいんだ 正解じゃなくても
それがオリジナルならね
ニュースになるよ きみの漫画も
池袋
制服にベースぶらさげて歩いてる
あの子は「オシャレが鎧だ」って言ってた
なにと闘ってる ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
金魚玉
藤山 誠
俳句
0
15/8/24 22:13
寵愛
青井
自由詩
1
15/8/24 22:11
列島移動
花形新次
自由詩
3
15/8/24 22:01
夏も終わりの・夜の海
南無一
自由詩
2
15/8/24 21:46
ルクレティウスの夜
かんな
自由詩
6*
15/8/24 21:42
ある死への過程の記録
たけし
自由詩
11*
15/8/24 21:28
緑門③
信天翁
自由詩
2
15/8/24 20:33
あの手 この手
るるりら
自由詩
8*
15/8/24 18:10
S市
山人
自由詩
3*
15/8/24 17:34
私に
あおい満月
自由詩
3
15/8/24 16:14
猛暑の行列 辛いライ雷カッ~
komase...
自由詩
2*
15/8/24 14:16
空蝉
そらの珊瑚
俳句
7*
15/8/24 11:42
友と妻とわたしと行く
生田 稔
短歌
1
15/8/24 10:55
返事
はるな
自由詩
4+
15/8/24 10:28
ことにする
〃
自由詩
2
15/8/24 10:25
叔父さんに
イナエ
自由詩
10*
15/8/24 9:15
午後の仕事
藤山 誠
自由詩
5*
15/8/24 3:07
語れ
一 二
自由詩
4
15/8/24 1:24
一杯
殿上 童
自由詩
14*
15/8/24 1:17
ヨットハーバーと小さなアルバム
オダカズヒコ
自由詩
4*
15/8/24 0:45
南極縦断鉄道 中央駅前 寿司バーにて
〃
自由詩
3*
15/8/24 0:40
時代と
〃
自由詩
1*
15/8/24 0:35
目的も無く
noman
自由詩
2
15/8/24 0:24
Many Rivers, One Ocean.
吉岡ペペロ
自由詩
9
15/8/24 0:04
レガ子
藤鈴呼
自由詩
1*
15/8/23 23:23
若者占い
ユッカ
自由詩
8
15/8/23 22:48
何かを好きになると云うこと
りゅうのあく...
自由詩
17*
15/8/23 22:20
暗い残暑
塔野夏子
自由詩
5*
15/8/23 22:13
美死期哉
たいら
自由詩
0
15/8/23 21:52
ラスボスがいない夢
ユッカ
自由詩
2
15/8/23 21:46
1809
1810
1811
1812
1813
1814
1815
1816
1817
1818
1819
1820
1821
1822
1823
1824
1825
1826
1827
1828
1829
1830
1831
1832
1833
1834
1835
1836
1837
1838
1839
1840
1841
1842
1843
1844
1845
1846
1847
1848
1849
加筆訂正:
何かを好きになると云うこと
/
りゅうのあくび
[15/8/24 18:27]
遅筆により推敲
4.4sec.