魚を釣りに行きましょうと
手を引かれて行く
氷のように冷たい手である
連れてこられた川辺には
沢山の人がすでに釣りを始めていて
思い思いに竿を上げ下げしている
自分もどこからか
骨のよう ...
小さな子供たちが
毎夜、枕の中で騒ぎ立てる
オキテ、ハヤクオキテ
耳に温かい息がかかって
あまりに生臭いものだから
頭を枕に打ちつけて
子供たちを潰す
何度も何度も打ちつけて
そうやっ ...
地球儀をぐるぐる
世界を静かに確かに巻き込んでゆく

目の大きい宇宙人が「マジヤバイ」と言って
飢え衰えた子供のそばで鳥が死を待っていては
ラーメンの3分を知らせるアラームが鳴っている

...
耐える
この二日続く激痛
脳髄抉られ掻き回され
それでも耐える
独り放逐され
孤立無援で

私というこの存在現実
与えた宇宙の神性
その未知の真意
知らずにして
死ねるものか
...
地上からほかのどこかに通じる
風通しの良い扉が一斉に閉じると
秋の始まりだ
秋は閉ざされながら熟していく
密度の高まった空気と光と音楽
みな緩やかに撹拌され混ざり合いながら
ひ ...
ぶぶぶっぶりっっっっっっ
ぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶり
ぶぶっ
ぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶっ
ぶりっぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶっ

ちゃっぽんちゃっぽん
ちゃっぽちゃっぽちゃっぽちゃっぽ
...
きれいな言葉を汲みたいのなら
ゆかりの川へ赴きましょう

手折った枝に
わが身を載せて
澄ましてみるが良いでしょう

そっと
寄り添うひかりの粒を
かぞえてみるが良いでしょう ...
古墳群に立つ

前方後円墳の周り

鴉と古木

楠の古木が一本だけ屹立する

人と古木

楠の古木も敵わない

古木といったところで七〇〇年

その倍の歳月をこの小山はやり ...
{引用=からし色緋色まざりてほろほろと落ち葉降りかかるまでの憂鬱




零時二分オフィスの窓のむこうでは海草のように樹木たなびく




からだから白い無数の根を下ろし銀行員はピ ...
床に寝そべって本を読んでいて
なんとはなしにうしろが気になる
真っ黒いもやのような男が
扉の陰に立っている気がして
おそるおそる振り返ってみても
当然誰もいない
誰もいないのに
誰かが扉 ...
夫と言い合いになった日の深夜
冷蔵庫の前に這いつくばって
冷たい床に雑巾で輪を描いた
何度も何度も同じ輪郭を辿って
ただ一心不乱にひとつの輪を描いた

怖い顔で子供を見送ってしまった朝は
...
憎しみは
分かち合うことを拒む
吊るされた人影
すぐさま照り返され
いくつもの道を選び損ねる
大きな水たまり

憎しみは転がり
転がっていることさえも
空隙の中に遺失する ...
ひきちぎられたこころたちが
あきのてんじょうを
およいでいる

うめつくされて
ひしめいている
ちいさないきもののように
おびえながら
むれている

ねてもさめても
どこへにげて ...
雨なんて降らせてあげないんだからあした天気になりますように 葛餅を土産に四条通りかな よく冷えた葛餅鉾の辻回し スジが悪いって
感じていないとしたら
それだけで終わってるよ
詩もへったくれもねえよ
人としてのセンスの問題だ
しっかし、これだけ
スジの悪いのが
仰山集まったな
呆れるわ

それ ...
金魚や錦鯉を食べるわけにはいかない
ぼくは原始の世界にゆくわけにはなれないのだ
ゆらゆらと泳ぐ世界を観ているだけで
手を下す事を知らない

なんやかんやと食べているのに
金魚や錦鯉は除 ...
何も知らず
生きるものは
少しだけ
優しくしてほしかった
もう少しだけ

知識が劣っている間に
とんでもない命令を
自分の責任ではないことを
押し付けられているようです
そもそも無 ...
目を凝らす。
無数の死体が見える。
目を凝らす。
無数の家が燃えている。
目を凝らす。
子供たちが泣き叫んでいる。
目を凝らす。
母たちは血を流している。
目を凝らす。
父たちの腕に ...
夜、よるが終って朝がくる
来た、朝がきて、光は

体のかたちに心を整えるが
ほんとうは心のかたちにからだを沿わせたい
紺色のクローゼットとか壁の白とかも、
でも本当にしたってそんな ...
ジリジリと時が過ぎてゆく
届かない荷物を待っている
何かが邪魔している時間
絶えられない焦りとせめぎあいの中で
インターフォンが鳴るのを待っている
来るのか来ないのか
ぎりぎりの時間だ ...
出会いのカウントダウンの始まりは
いつも突然現れる

乾ききった優しさと 歪んだ笑顔
細く白い指先と 甘い言葉
私を取り巻くすべてのものが
ひとつの頼りない空間を作り出す

左足の ...
名無しの歴史教科書

誰だろうってぱらぱら捲ってみれば

私も同じ名無しさん
あんまりはげしく抱きあったので
朝には顔も忘れてしまった
バスルームに焼けのこった
愛と情とは
紙袋に入れて駅のホームに置いてきた
西日に首を傾げている
絃を爪弾きながら 全く
永遠の光芒の野は無邪気で
故に無伴奏から不在を学ばず
そのままです神さま 私は全く

手放した数多の心には
なみだを送り毛布を送り
子守唄 ...
文句があるかとムンクが叫ぶ

天狗になるなとコングが応じ

透明ゴングが鳴り響く

ガンガン玩具でやり合って

「レフリー チョークだろチョーク!

「何がジョークだ さっさと絶句 ...
私に花を差し出した君は
ほんのり口元に笑みを浮かべていて
花を分からない馬鹿を付きつけられた気分で蹴散らした
分からない私に
分からない花を贈るな
散ったアネモネ足元を飾る

靴はレース ...
 気持ちは外を歩き、仕事のプランに燃えながら、
 身体は、病の鎖でベッドに繋がれている
 これがこれからの私の姿なのか。

 二十四時間、寝ながら点滴を受ける
 それが、今の私の唯一の仕事で ...
 識者は囁かれる
 「きょうが 最後とおもって いきよ」と
      そして その垂訓は
  淡い桃色のこだまとなって
      渦を巻いている が
  哀れなことに
  卒寿となった ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
夜釣り春日線香自由詩815/10/1 22:00
不眠自由詩315/10/1 20:12
青い星中村 ながる自由詩2*15/10/1 20:09
意志、石、意志たけし自由詩7*15/10/1 19:03
愁思葉leaf自由詩615/10/1 18:52
ぎおんまつりガス抜き自由詩015/10/1 18:45
分流のうた千波 一也自由詩315/10/1 18:42
さきたま古墳群……とある蛙自由詩5*15/10/1 16:44
あおき樹海マゼンタ短歌115/10/1 13:52
誰もいないのに春日線香自由詩315/10/1 12:23
磨くという行為夏美かをる自由詩47*15/10/1 12:00
憎しみ葉leaf自由詩315/10/1 9:07
不慮の詩そらの珊瑚自由詩21+*15/10/1 8:51
雨なんて降らせてあげないんだからあした天気になりますように北大路京介短歌415/10/1 0:23
葛餅を土産に四条通りかな俳句515/10/1 0:22
よく冷えた葛餅鉾の辻回し俳句215/10/1 0:22
新朝ドラ タマキンひろしのパイパンクンニはいつ見られるのか花形新次自由詩215/9/30 22:48
戸惑うレタス自由詩115/9/30 22:32
【HSM参加作品】今杉原詠二(黒...自由詩5+*15/9/30 22:18
【HSM参加作品】見えるもの非在の虹自由詩5*15/9/30 22:15
きてひかりははるな自由詩615/9/30 22:04
宅急便レタス自由詩415/9/30 22:02
出会いまさる自由詩015/9/30 21:56
名無し中村 ながる自由詩2*15/9/30 21:53
紙袋はるな自由詩315/9/30 21:41
この世の窓辺でもっぷ自由詩1115/9/30 21:03
大人の玩具箱ただのみきや自由詩11*15/9/30 20:41
馬鹿の華這 いずる自由詩115/9/30 20:39
病床秀の秋自由詩015/9/30 19:57
想いはかすれて ⑤信天翁自由詩115/9/30 19:47

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加筆訂正:
或る米軍少佐の終戦回顧録/りゅうのあくび[15/10/1 11:05]
反戦詩として発表します。
4.09sec.