キス

切ない刹那が押し寄せて来る
夕闇の蒼が蔓延する
冷えた空気が始める
黄昏の{ルビ時刻=とき}
鳳凰は虹色の尾を誇らしげに振りかざし
{ルビ人間=ひと}の体温を上げる
蝙蝠の雄叫びが遠くで響 ...
蝸牛の中身が暴露される
申し分のない肉体
ピンク色の肌身はうねりをもっている
海みたいなうねり
ずっと昔みんな海だった
その証拠に水分は我々と敵対しない
どんな乱射にも耐えうる水分
水を ...
退職の翌日は、僕が司会の朗読会
――三十年前の今日、事故にあいました
高次脳機能い障がいの詩友は新妻の弾く
ピアノを背に吠える ぱんくすぴりっつ!  
古巣の職場は花壇となり、これから
日々の仲間とお年寄りの間に
花々は開いてゆくだろう
明日から僕は、新たな日々に入ってゆく  




  
職場で最後のあいさつをした後
ひとり入った蕎麦屋にて、熱燗を啜りつつ
様々な天気であった…十七年を味わう
送別の花束を、傍らに置いて  
ある日ふとおかあさんとおとうさんに
問わずにはいられなかった

「戦争ってそんなに悪いことなの?」
「当たり前のことも分からないなんて、そんな教育をした覚えはありません!」
「僕たちが平和の ...
いくつもの門を通り
いくつもの問を越え
理解と誤解をなだらかに重ねては
綴り合わせる 欲望の道すがら
まるで古い雑誌の切り抜きや色紙を
ぺらぺら捲るような 陽気な悲しみ
目深に被り直して
...
今時共産党の悪口言っても
何の意味もないから
誰も言わないけれど
敢えて言ったら
逆に新しいんじゃないかと思った
一周回ってってやつだ

身近にいる共産党員を捕まえて
拷問して耐えきれ ...
空腹のわたしに
パンを焼いてやるよ
というひと
でもあんまりやさしいので
ついていくことができない
さむいくらい空腹で
びんの蓋もあけられないというのに

波がひくみたいな当然 ...
身構えて
てめえに何の関係があるのかも分からない
従軍慰安婦に
異常なシンパシーを寄せるよりも
身近にいるお母ちゃんの幸せを考えろ
いや、お母ちゃんじゃなくても良い
てめえの未来を案じてろ ...
わたしたちは同じ筈なのに遅れ
わたしたちは同じハズなのにずれる

x軸上の点にいるわたしと
y軸上を歩くわたしは
永遠に交わることがなかった
同じ概念のはずなのに

この時間を咀嚼する ...
冷たい夜に
むらさきとむらさきが向かい合う
岩の径を
音だけがすぎる


鉱と鉛の紙
指を回る火の震え
小さな鈴の音をたて
砕けるように消えてゆく


空の一部をち ...
俺みたいに
ウンコしながら
スマホで書いたものが
ウンコみたいなのは
当然と言えば当然だが
神妙な顔をして
パソコンの前で腕組みしながら
考え書いたものが
ウンコでしかないのは
悲劇 ...
ゆらり
ゆらめき消えてゆく
あれは幻だ

人生も過ぎてしまえば
ゆめまぼろし
ゆらり 
ゆらりと揺らめいて
消えてゆく

朝生まれ
夜は死んで逝く
カゲロウ

一日一生
...
いったいどこに行ったんだろうか?

消えてしまったんだろうか?

閉じ込めているうちに

吐き出しているうちに

質量保存の法則というやつは

こういうことにも適用されるのか?
...
外の日を入れよ、
外の日を

目を、眼を
ひたすら瞑り


泣きたい時はただ泣けばいい
自分で自分を哀れむことは大切なこと
深く哀れみ自ずと涙が流れるとき
涙の温かみは己の命の熱の ...
君のうなじが
白くうつくしいので
ことばを失くし


つつじ柄の着物に
雨が落ちてくる
そっと和傘をひらく
しぐさに湿り気が帯びる


 四つ辻まで
 ご一緒しましょう ...
コトコトと煮物を煮る
人生にはそんな要素が必要な気もする

アンテナを高く張ってトレンディなことも必要なのかもしれない
誰もいっぺんには多くのことはできないから

天才でもないので特に高み ...
自転車

夕暮れ

キセノンランプ
かなしみが、一律に同じ形をしていれば、いくらだって切り貼りして、いびつな模型を作ってみせる。

言葉なんてあいまいで、うそ、のひと言で理解してしまえる。うそがうそであることが、なによりうつくしい。 ...
カシカシという音
ああなんだ
カササギが鳴いているのか
クロサギではないのか
あれ向こうには
キツツキがいるではないか
そういえばこないだは
ワカサギが釣れた
カワハギを釣ったこともあ ...
何を乗せて走ろうか 
ちょっとした旅へ出よう 
通り過ぎる思い出が 
バックミラーに入りきらない 



赤信号で止まるたびに追いついてくる 
振り切れるほどのアクセル踏む勇気もない  ...
やさしく繊細に
絹の肌に触れるよう
口づけるよう

ひとふで ひと筆
なぞる

空から大地に
筆を這わせ
力まず
上手すぎず
理想の色に染める

究極の美を求め
独自の感性 ...
手のひらを見つめる
手のしわが葉脈の様に広がり
まるで宇宙と繋がっているようだ

神の御意思を表すように
波打ち 道別れ 
とぎれ とぎれ行く

生きてきた記憶を映し出し
私の歴史が ...
夜があけて
生乾きの服もすこしは
からだから離れてくれたかい
地球の表面をなぞりながらねむるような
そんな孤独はなかなか慣れてくれない

あらしのようなひとに恋をした



やけ ...
従家庭慰安夫として
強制的に何度も
クンニをさせられた私は
家の前に
舌を出して前屈みになっている像を
建てようと計画したが
私の妻を代表とする
日本先にイカせろ婦人の会の
猛烈な反対 ...
白い粉雪が
強い陽光に撃たれて
乱反射するさまは
この世の終わりと思われるほど
げに美しく
両脚を大きく天に向かって拡げ
踊り出したくなるほどで
ヘタクソながらも大声で
喚くように歌を ...
冷蔵庫をいつもの如く勝手に開け
これおいしー?とコンソメキューブを持って聞く

これはそのまま食べられないよと言っても
好奇心の悪質は止まるはずがない

ダメダメダメダメ!
カンシャク
...
あなたを中心に地球なんか回させない!
親の意地である
子が中心に宇宙さえ回る
振り回されてたまるか!

 あなたを中心に地球なんか回させない!
 
   
   よく乾いた洗濯物をたた ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
平成29年5月25日(木)みじんこ自由詩017/5/25 5:05
袋小路にて坂本瞳子自由詩1*17/5/25 0:33
見かけ倒し新人さん自由詩317/5/25 0:04
十一月二十七日(日) 午後服部 剛自由詩117/5/25 0:00
十一月二十六日(土) 深夜自由詩017/5/24 23:56
十一月二十六日(土) 夜自由詩017/5/24 23:49
戦争田中修子自由詩9*17/5/24 21:34
白い頂のようただのみきや自由詩15*17/5/24 21:11
手相花形新次自由詩117/5/24 20:59
パンはるな自由詩217/5/24 20:51
案じる花形新次自由詩117/5/24 20:35
Twins foolえこ自由詩117/5/24 20:28
白とける白木立 悟自由詩717/5/24 19:05
オナニー自称詩花形新次自由詩117/5/24 17:59
カゲロウ星丘涙自由詩4*17/5/24 17:51
祈る吉岡ペペロ自由詩217/5/24 16:48
太陽ひだかたけし自由詩417/5/24 14:34
つつじヶ辻かんな自由詩9*17/5/24 12:54
Police梅昆布茶自由詩1417/5/24 12:41
平成29年5月24日(水)みじんこ自由詩017/5/24 0:55
つぶやきにおけるささやかな砂。木築自由詩517/5/24 0:31
鳥だらけ坂本瞳子自由詩0*17/5/24 0:28
おぼろ雲讃岐どん兵衛自由詩2*17/5/23 23:45
画家星丘涙自由詩2*17/5/23 23:19
手のしわ自由詩1*17/5/23 20:48
テンペストキクチミョン...自由詩217/5/23 20:39
従家庭慰安夫花形新次自由詩117/5/23 20:09
雪の降る中坂本瞳子自由詩017/5/23 18:58
コンソメキューブ朝焼彩茜色自由詩1317/5/23 15:56
意地が抜けたら自由詩517/5/23 15:44

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8.13sec.