冬の月中天にさしかかるとき人魚は難破船を{ルビ欲=ほ}りゐる

憎しみに冴えたるこころ煌々とはげましゐたり冬の満月

冬月が鉄橋の上に待ち伏せる窓にもたれる男の額




...
咳をしてママをふりむかせたんだね目が合えばにらみ返す少年

熱の{ルビ児=こ}を抱えた母の傍らで少年は嘘の咳くりかえす

さびしがる骨をかかえて咳をすればカラッポカラッポ胸が痛いよ ...
新たな
命の
歌をつづれば
絵にも描けない
思い出は

悲しく
消え去り
苦しみだけが
削る心を
こわばらせ

寂しき
終焉
砂さえやがて
世界見下ろす
空となり

...
北の大地では六花を呼び込む灰色の空が
重く色づいた樹々を
このまんま押し花みたいに
空に繋ぎ止めてしまえば綺麗なのに
芸術家気取りの冷たい風が
ハラハラと色を零していく
どうせなら ...
入れ替えるなら 空気・持ち

いくらそんなに歪ませても
いくらそんなに笑わせても
あーーーーダメね。

午後6時鐘がゴインゴインと山に響きそれはそれは大きな音で耳が悪いジジババが朝早く用を ...
唄が唄に なるとき 
唄は 海に なって 逆巻く 怒号に なって 優美しい 潮 に なって 在る時は やさしい おじいさんに なって 繰り返す
僕の知っている人の
知っていると言っても顔と名前と
BNと以前の住所
もちろんメールアドレスは
ホットメールアドレスは
知っているのですが
その人のお祖母さん
亡くなってから三回 ...
メモ帳を開けて
売り上げを認める。

肥大した大地で
クシャミしながら
朝来た道を辿るので

ギンガロン ギンガロン

はみ出し野郎 ...
意識が拡散されていく


ふと揺れていた

気が付けば終バスなどに乗ってしまって
緑色の剥げかけた
安っぽいシートに座って
錆びかけた鉄の棒の
変色したつり革を眺めていると
山間の ...
 

あしどり たんたらら、た


あさって 泣いてしまったら
よぎって つばさが抜け落ちる


たらた らたた たら、たた、たた


ねむりは あさく とてもまぶしい
ひつ ...
自分のこころをみつけると
優しい時間が始まるよ。
お茶を飲んですこしゆっくりして
優しいとらんぺっとの歌を唄おう。
五線譜はソコラヘンにあふれているし
と音記号だってあなたを待っているから
...
その言葉を初めて聞いたのは、
まだ、あなたの海にいた頃。
大きすぎる手のひらを隠そうともせず、
揺られる海の深さを世界と思っていた頃。
右へ。聞こえる、聞こえています。
右へ。手のひらを。ぐ ...
唇噛んできみは
嘘つきだね
本当は泣きたいくせに

街灯りに雨は白く煙って
アスファルトに伸びた
影を揺らしてる

黙ったまんまで
何を見てる
何を探してる
言葉に出来ない
夜 ...
こぼしちゃった
こぼしちゃった
ママに叱られちゃうわ
怒るとパパは止めやしない

あらやだあらやだ
あれもこれも
全部
こぼしちゃったわ

つなぎ合わせののりはどこ ...
 さえない毎日はグレー
 北風吹く財布の中
 年の終わりに振り返る
 まだまだ先の見えない生活
 やり残しの多き課題
 雑踏の中に消えていく個性
 まばらに見え隠れするのは
 等身大 ...
水底に溜まった泥に眠る
虫の鼓動さえ聞こえるなら

蔓草の綱渡りをする
月の足音だって

するりと
耳に忍び込む

彼らのねっとりとしている涙は
さみしさで飽和してしまったせいだ
...
あるとき
あるやまに
一匹のくまが
すんでいました

このくまは
でくのぼうで
やくたたずなので
みなから
ののしられ
ばかにされ
つばをはかれて
いました

しかし
こ ...
美しい花で満たされた花束
それを手渡す時に
その人との架け橋が築かれる

しかし美しさだけで作られたものを
手渡すのが怖くなる時もある
これで築かれた架け橋は
実は幻ではないだろうか?
...
ああ見えていつも

甘いモノを欲しがっている人だった

それなのに結局

私が差し出したものは選んでくれなかった

だから あの夜飲み込んだ金平糖は

今もおなかの中でイガイガ ...
 


はりつめて切れそうだから目を閉じてあんまり空気を吸わないでいる



ひとりごと、白くかたまれ歌になれ風に飛ばずにここに留まれ


鍵盤にひとつぶ落ちる(きん、たたーん)か ...
町中の人びとは耳から点滴をぶらさげ
線路の上は魔女で賑わい
雨がふれば毛取りおばばは仕事にはげみ
こんな世の中だからか
私にも不思議な力が宿ってしまった

思いもよらぬ電話が入り
会うこ ...
さまざまなものにあふれる大都市にわずかばかりの霰降るなり あなたのこと あなたの好きなこと あなたの好きなもの

時間の許す限り 私は考える

だけど あなたは あまり考えてくれてないからか

 いつも私ばかり話してる
ある日、夏が冬から雪を盗みました
夏も雪を降らせたがっていたのです
だからこっそり冬を盗みました
冬はそのことに気が付いていましたが気付かぬふり
をしました

やがて春が終わり夏を迎えまし ...
 私の読書傾向は、しっちゃかめっちゃかで統一性皆無だ。手当たり次第に何でも読む。なんでも、だ。薬の説明書でも、ものみの塔のパンフでも、そこに字がありゃいい。「なぜ本を読むのか?」と訊かれたら、私はきっ ... なぁ、サンタ。

俺は、いいこにしてるぜ?

何かくれても良いじゃないか?

いや、別にくれてくれなくて良いからさぁ。

幸せ返してくれよ。

アンタにいっても仕方ないけどさ。
...
星を讃えよ
僕はここに生まれる
輝くものを愛しみ
ひるむことなく
ここに生まれたことを
心の種とせよ
星のきらめきを見よ

空を讃えよ
僕はここにいる
目にするものを敬い
たじろ ...
花に埋もれても
目を瞑っても
きみの匂い
きみの居場所がわかる なんとなく
そういう人になれたらいいな

雨樋を伝う水音を聞きながら
きみが帰った後の玄関に
いつまでも鍵をかけられな ...
 トシを隠す習慣は私にないのでちゃんと書くが、私は1968年生まれ。だから私が16歳だったのは1984年のこと。ジョージ・オーウェルの年。そのころ、静岡の片田舎にコンビニはない。ファミレスもない。モス ... 君の涙は太陽のカケラのように温かみを帯びていて
触れなくても、『そうだ』とわかるんだ


君はいつでも
私よりも、高い温度で
冷えた心をジワジワと
けれど確実に
温もりを帯びた色に変え ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
冬月渦巻二三五短歌706/12/18 10:14
短歌406/12/18 10:08
終焉の鎖姉山右京自由詩106/12/18 9:18
*落ち葉*かおる自由詩11*06/12/18 9:13
v4無知アコ自由詩1*06/12/18 6:17
貝殻のうた。すぬかんなが...自由詩406/12/18 5:22
蘇生あおば自由詩4*06/12/18 5:00
メモ帳自由詩3*06/12/18 4:58
イニねなぎ自由詩106/12/18 4:17
_白雨パル自由詩4*06/12/18 2:47
やさしいうた。 すぬかんなが...未詩・独白306/12/18 2:36
右へ霜天自由詩706/12/18 1:38
songLEO自由詩22*06/12/18 1:22
おこぼしなかがわひろ...自由詩2*06/12/18 1:05
それしか出来ない山崎 風雅自由詩1406/12/18 0:39
繊細な耳ユメアト自由詩206/12/18 0:24
限無く尊厳に近い黙祷を煙と工場自由詩106/12/17 23:44
花束と架け橋紀ノ川つかさ自由詩8*06/12/17 23:32
金平糖の夜衿野果歩自由詩6*06/12/17 23:25
【短歌祭】きん、たたーんたたたろろろ...短歌11*06/12/17 23:19
桔梗、枯れた長谷伸太自由詩106/12/17 22:56
A-29短歌1*06/12/17 22:55
nod北大路京介自由詩8*06/12/17 22:49
春夏秋冬葉上一依自由詩106/12/17 22:47
異形の詩歴書 高校編その4佐々宝砂散文(批評...406/12/17 22:29
枕元の紙。狠志自由詩306/12/17 22:28
全てを讃えよぽえむ君自由詩15*06/12/17 22:28
ユメアト自由詩206/12/17 22:26
異形の詩歴書 高校編その3佐々宝砂散文(批評...206/12/17 22:18
熱源渡邊永遠自由詩3*06/12/17 22:06

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