鍵盤の音を確かめるように
ひとつずつボタンを外していく
育ちすぎた夕暮れが息苦しそうに
僕らの仕草に耳を傾けている
一秒がいつでも一秒ではないように
僕らもまた危ういバランスの中で奏 ...
嫁の腹が日に日に膨らんでゆく。
検診に行くたびに倍の生命力で大きくなってゆく。
嫁は四六時中続く気持ち悪さを懸命に我慢している。
風邪を引いてもなるべく薬を飲みたくないという。
嫌いなニンジン ...
花曇の四月から
薄灰色の雨が零れる
桃や枝垂れ桜の
薄紅のあいだから
無垢のゆきやなぎは零れ
春雷の轟きに驚いてか
ちいさなゆき、を降らせている
その様子は
あまりに白くて
白、 ...
中華屋喫茶室という店に来ている。窓から交差点が見渡せる席に着き、もう二時間が経っている。
大昔に恋人だった男から電話が入った。
きつねの嫁入りがあったので、瀬戸内の海辺にきている。せっかく ...
知り合いが流産しました
私にはかける言葉が
見つかりませんでした
明るく振舞う笑顔が
痛くて痛くて
こんな時にかける言葉を持っている人なんて
いるのですか?
その人なら痛みを ...
君は僕の恋人
高速道路を走り抜け
風を切り気持ちが良い
愉快な日曜日
今年のクリスマスは
楽しくなりそうだ
一族の結束は強い
敵から守り抜く
花を撒かれ
鐘が鳴る
車を走ら ...
何人目かのオンナが踊っていた
純粋だった景色も
捨てられた新聞紙のように
風に吹かれ、転げてゆく夜の雑踏
街は痛みも
嘲笑で、もて遊ぶ
ナマあたたかい酒を知り、
...
おとなになれば
どこにでもいける
なんにでもなれる
そうおもってた
現実にはそうじゃない
ただ、どこでも眠れるよ
通勤電車のかたい椅子で
午後の公園で
桜吹雪が舞い散って
花 ...
地下の中で入学式が行なわれている
これから一人前の石になるために
小さな石たちがコロコロと
地面の中を転がってくる
周りの大きな石たちが大きな拍手で
彼らを迎えている
巨大な石の挨拶は退屈 ...
祖父が昨年末に亡くなった。
それから、祖母はひとり暮らし。
正確には、ひとりと犬一匹と暮らし。
僕の身内で詩なんて書く人はいないと思ってたのですが、
祖母が昔から短歌を書いていたことを最近 ...
この夜明け
街は忘れていた形を取り戻していく
影が生まれ
新しい気配が景色を横切る
一番透明な時間に
一番透明な予感が
僕を通り過ぎる
寄りかかった壁のその冷たさだけが
まだ夜に属 ...
道路のコンクリートから切り取った
ひとかけらの絶望を
coffeeの底に沈めて
ゆっくりと飲み干す
このたそがれの向こうに
また眠れぬ夜が待っていそうで
妙に気が急く
神への呼び ...
晴れた日に
ひばりの鳴き声を聞きながら
地雷を踏んで遊ぶ
僕らはまだ
子供のまま
誰が一番遠くまで脚を飛ばせるか
競い合って
ひばりの鳴き声を聞きながら
でも、もうちゃんは間違えて
...
{ルビ円=まる}く
操作場に日が満ちて
白く
陰影を見開きに
分けないので
水が貯まっていくように
温度は上がっていく
畳のめが潤みはじめ
いま
から
あのとき ...
花粉症で辛い。大丈夫?
杉花粉が憎い、、、 杉良太郎まで憎い今日このごろ。
ピーコの相方までも 憎い今日この頃・・・
この間テレビで西川きよしさんがこんなことをおっしゃってました。「世の中には、言っていいことと、言ってはいけないことがある」と。僕とてもう筋肉痛が一日飛んでやってくるような大の大人、ナルホド!十全に頷け ...
卒業を間近に控えた僕らは
夜の学校に忍び込んだ
校庭のフェンスを飛び越えて
誰もいないグラウンドを走り回った
大人と子どもの隔たりは
いつの間にか消えてしまった
僕は助走が ...
曇天のもとをあるく春
ふつふつと田のあぜにふきのとう
椿咲くかげで地蔵がてをあわせ
還ろう
思いついたのは少しばかり前
私は未だバス停で一人
自分を運んでくれるものを待っていた
歩みを止めぬ私の足は
段々足元の土と飽和 飽和
それでもいいと思った
私にとって ...
目に映るものだけ追いかけて
いつの間に通り過ぎて
気付がいたら
手なんてとどかなくなってた
心とか想いとか
そんな大それたものじゃなくて
小さな気遣いとか
ささやかな優しさと ...
西の国の王様は嘆いた。
彼の一番に大切にしていた海より青く世界一珍しい、
自慢の鸚鵡が逃げ出したのである。
王様は独身だった。彼は早くに両親を亡くした。
彼は悲しさをわかりたくないと、その鸚 ...
ブーツの中の夜がゆっくりと足音をたて、落ちた
爪先の薬指があるべき方向を差し示し、
質量を伴って引き寄せられる 闇の中へ
あるべき姿を見失った自身の影は、
どのようなラインを描くべきなのか ...
眠たい目を擦りながら
くだらねぇ詩なんぞ書いてるよ
そんな暇あるならさっさと寝な
明日も早い
目覚ましなら壊れてる
重たい瞼と闘いながら
あんたの裸思い浮かべてるよ
あんま暇ないから ...
「最低でも、二回転は回れないと、ラテンは上手に踊れない」
って、コーチに言われた。
昔はできたのに、今は一回転することでさえ
ふらついてしまう。
半年間で7キロも太ってしまったのがいけないのか ...
全身を駆け巡るこの得体の知れない衝動は何だ?
体が熱い
道路がビル群が無数の車の黄のヘッドライトと赤のバックライトの光の大河が視界に飛び込み映像が停止し幾つものトライアングルになって飛び散っ ...
嗚呼
やっぱりアタシは愛されてなかったのね
と
溜め息深い午前2時
そんなことはない
そんなことは分かっている
でも今は
孤独を感じたい
無理矢理感じたい
どうしようもない寂しさ ...
朝起きて
隣の誰かに
愛想を振るう事
ブランチを
食べて
TVのくだらない内容に
話をあわせる事
あなたが
仕事に行くときに
寂しそうにする事 ...
笑わない大人に
なってしまったさ
なにもかも投げ棄てろ
頭振って狂え
人でも殺しそうな目で睨め
そしてグチャグチャに高笑いをすればいい
そうすれば気でも狂ったように見えるだろ?
見える見える
見えるものは
本物さ
...
「悲しい」と女が言うので
僕が代わりにに泣いてやった
「故郷へ帰りたい」と女が言うので
僕が一人で女の実家を訪ねてやった
「子供を産みたい」と女が言うので
僕が代わりに産んでやった
...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
夕暮れピアノ
松本 涼
自由詩
10
07/4/9 19:10
膨らんでゆく。
もののあはれ
自由詩
28*
07/4/9 19:09
春雷、残響
銀猫
自由詩
19*
07/4/9 18:34
中華屋喫茶室
猫のひたい撫...
散文(批評...
2
07/4/9 18:25
無力
優飛
未詩・独白
6*
07/4/9 17:50
僕の恋人
ペポパンプ
自由詩
5*
07/4/9 16:19
しわ
わら
自由詩
16*
07/4/9 15:57
午睡
水中原動機
自由詩
3
07/4/9 14:59
地下の入学式
ぽえむ君
自由詩
8*
07/4/9 14:25
祖母のこと 2007年4月まで
北大路京介
散文(批評...
21*
07/4/9 13:49
夜明け
八布
自由詩
11
07/4/9 13:44
「P.M.5:20」
ゆいしずと
自由詩
8
07/4/9 13:33
ひばり
たもつ
自由詩
16
07/4/9 13:01
春眠
水町綜助
自由詩
15*
07/4/9 13:00
花粉症
北大路京介
自由詩
6*
07/4/9 12:29
暮らしの中の境界線問題
ツ
散文(批評...
1*
07/4/9 11:40
フェンス
1486 1...
自由詩
5*
07/4/9 10:37
散歩途中三句 (元)
こしごえ
俳句
9*
07/4/9 9:57
帰還
RIKU
自由詩
5*
07/4/9 9:36
いつかの私へ
優飛
自由詩
4*
07/4/9 8:59
鸚鵡の偉業
蔦谷たつや
自由詩
6*
07/4/9 8:53
ブーツの中の夜
結城 森士
自由詩
8*
07/4/9 7:08
GT
イヴ
自由詩
1
07/4/9 5:14
スピン
壺内モモ子
自由詩
1*
07/4/9 5:08
タナトス
はじめ
自由詩
4*
07/4/9 3:06
真夜中2時、壊れ方の手引き
三架月 眞名...
自由詩
2*
07/4/9 2:58
デジャヴ
水平線
自由詩
1*
07/4/9 2:23
至
蒼木りん
未詩・独白
2+
07/4/9 1:31
『真実現実妄想逃避』
春日 凌我
自由詩
2
07/4/9 1:13
馬鹿な風
楢山孝介
自由詩
10*
07/4/9 1:06
5665
5666
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5668
5669
5670
5671
5672
5673
5674
5675
5676
5677
5678
5679
5680
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5682
5683
5684
5685
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5688
5689
5690
5691
5692
5693
5694
5695
5696
5697
5698
5699
5700
5701
5702
5703
5704
5705
6.07sec.