丘に一本の木がある
 見向きもされず
 子供が木に登ることも無くなった木

 紅葉もしない木の回りはやがて
 町になっていく
 道が出来て町は活気に満ちた
 木は独りになった
  ...
 運転席側の窓を開けると、雨がアスファルトの塵を吸って蒸発した匂いが流れ込んできた。夕暮れまで降っていた雨は、真夜中過ぎの蒸し暑さに変わった。信号の向こうに見える、大きな洋菓子の看板の隅には温度計が付 ... さびしさにかられては二人称にあなたを選んだ、そんなときから、後ろを向けばあなたがいつもいるような、まぼろしをみせられていました。雲が光をさえぎったような天気の下では、誰しもが悲しくも、切ないような ... 沢山の名前を捨てて、
時間を捨てて、
記憶を置き去りにして

日常を泳いでゆく


終わらない

終わらせようともしない

ただ

貝のように


色なんて無色でいい
...
あたしは どうしょうもなく嘘つきで
他愛もない嘘をついちゃあ
信頼をなくしている

約束を守るのもできやしない
決めた時間に来たためしがない
社会人も失格だ

マニキュアを塗った指が好 ...
くもくもくもくも に近づきたくて

もくもくもくもく たばこを吸って

しろしろしろしろ まっしろな

ケムリを吐いては もう一服
1.

今までに
無くしたものごとをひとつずつ
丁寧に数え上げて見せては
笑い

今まさに
指先からほろほろと零れ
落ちた
それを
見送っては
泣く

かなしく
...
命の回転速度が速くなりすぎた夏
季節はわたしだけを残して行き過ぎ
熱を持て余した歯車は少し空回り気味で
もう いいんだよ って
誰かに肩を叩いてもらえるのを待っている
秋の入り口
汗をかく
したしたと汗をかき
発熱しそうな体が平熱であろうとする

腹が減る
汗をかくために必要な
熱量を摂取せんがためにただ腹が減る

眠くなる
汗をかき腹を満たし
体に不要な熱 ...
指しゃぶりのなおらないプレーリードッグ。
プレーリードッグ。

ひびきが好きだ。サバンナへ行こう。
サバンナ プレーリードッグ。

憂鬱になったらダメというわけでもない。
滑舌悪くたって ...
今年初めての赤トンボを、電線に見つけました。
秋になると、いつの間にか現れる赤トンボは、
どこから来て、どこへ行くのでしょうか。
きっと、調べた人がいると思います。
昆虫が好きで好きで好きな人 ...
我は撃つ者ギリギリと梓弓引き切りて
         ソドムのような帝都に火矢掛けり


遠雷の行き着く果ての雲海の上
         常勝の陽 輝ける都あり


暗き雲立ち込めたれ ...
 井戸の中を覗いてごらん

 おまえには何が見えるかい


 今までの驕りの罪

 人を騙した罪

 父母を敬わなかった罪


 さあ

 覗いてごらん

 おそら ...
 生き  生き  生きて

 嬉しさを感じる人は

 良い人


 生き  生き  生きて

 感謝する人は

 善い人


 生き  生き  生きて

 懺悔する ...
 詩(うた)を失った少年は窓のない部屋の中

 暖かさのない石の牢獄

 朝になろうとも夜になろうとも

 刻(とき)の止まった空間では何も存在しない


 クレイジーな気分だ
...
言葉はいつも
孤独に震えて
切なさに揺れて
悲しみに濡れて
憎しみに耐えて
苦しさに怯えて

あなたに届かなければ
言葉さえもあまりに無力で

無口になって

それでもまた

静寂の中で
言葉を探し続 ...
つかめないカラダ

はなせないモノ

えがけないキセツ

いまのワタシは

からっぽだから

なにが
いいのか

いつもわからなくて

なきたいような

わらいた ...
どうせ叶わないんならば総て「夢です。」という言葉で、すましてしまえ。

変態よね。

あぁ飽きた飽きた。
めんどくせぇ、めんどくせぇ、めんどくせぇ。

どっか行こう、家から出なくては!等 ...
感喜か狂気か衝動か
情火が臓腑を舐め溶かす
のけ反り首を掻き毟り
吐いた胃液が喉を焼く
露さえ通らず視界も腐り
なおざりに捨てた言葉が鼓膜を叩く
どこにも行けぬ なににも成れず
偽言を騙 ...
一. 八月の再生


それは何故か寒い八月の最期でした。
私は一人、窓という格子に挟まれた中の
限られた空を見上げて、煙管をふかしていました。
すると明け方の空がぼんやり ...
君のこと
知らなかったことに触れるとびっくりした
なんでか ちょっと恥ずかしくなった

長く、長くいても知らないことばかりで
ただ 変わりゆく時間の中に在ることができるだけ
いつ ...
あなたが私の頭を撫でたとき

私はあなたの吐息と体温を覚えた


でもお母さんやお父さんとは違うの


空から痛々しい輝きが舞い降りる中で


火照った首もとが紅茶の甘い香りにす ...
夜空が暗いのは
地球に届いている光には、限りがあるから

僕にみえるものがいくつあるだろう
届くところと届かないところ

生きている時間には限りがある
有限の宇宙
の中の有限の宇宙

バスを待ちながら ...
貪るように求め合う唇では
到底紡げなかった美しいことば
堕ちた孤独に濡らされて
もうあの空に届かない




手を伸ばして。


伸ばして。
  かなしくてもしあわせでも
  かぜはいつかあめになってしまう

僕の知らないところでも
発電風車をすり抜け
ロウソク工場の煙をながし
ビルの隙間で口笛を響かせ
千切れた段ボールを蹴飛 ...
平均寿命が壱千歳に達したら
ありゃま大変
こりゃま大変
食いもんいったいどこにある
ガソリンいったいどこまでもつの
手抜き工事の住宅に
スリル満点壱千年

自分じゃ食えない食いもん育て ...
ウツムイテナメルアシが玄関先まで来ているらしい。
夜だからなと思いながら玄関の灯りを消し、
錠をかけて小さな覗き窓に片目を当てる。
何も見えない。
明日の朝、ウツムイテナメルアシの、
いつも ...
おそらは一つしきゃないもので
しよがないから
うみだけ恋うた

うみはあんまりひろいので
しよがないから
そらだけ乞うた

ひとりじゃあんまりかなしいし
ひろけりゃよけいにさびしいし ...
ゆっくりと小指の爪だけ整えて今日は私の誕生日だから



こぷこぷと私の音が聞こえます23歳に今なりました



{ルビ比律賓甘蕉=フィリッピンバナナ}の皮を剥がしては積んでくよう ...
ごめん バスロータリー  そうだったんだ。
直線で、グルグル回っていたんだ。

今、到着したバスは、人ものせずに
空気をのせて、走りだす。

ごめん バスロータリー
ただ立っていてごめん ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
新しい町doon自由詩108/9/1 18:19
夏の終わりに吹く風に 2十重山ハルノ散文(批評...008/9/1 17:38
ある日のデッサン(2)かんな自由詩6*08/9/1 16:56
あとさき、いままで猫のひたい撫...自由詩3*08/9/1 15:04
Drive me crazy...うめバア自由詩308/9/1 14:49
禁煙できない歌猫のひたい撫...自由詩108/9/1 12:51
雨が降るとき、きみはUtakat...自由詩608/9/1 12:12
九月一日明楽自由詩408/9/1 12:11
汗をかき働く日プル式自由詩4*08/9/1 11:06
Karakasa BannaHaruka...自由詩008/9/1 10:53
赤トンボ小原あき自由詩8*08/9/1 8:36
垂れ込めた雲アハウ短歌008/9/1 8:07
井戸の中星月冬灯自由詩108/9/1 8:01
人間自由詩108/9/1 7:59
牢獄自由詩108/9/1 7:59
旅の果てにヒロシ自由詩008/9/1 7:29
流離由貴自由詩308/9/1 6:01
日常生活。菊池ナントカ自由詩008/9/1 4:58
詩索自由詩0*08/9/1 4:45
八月の再生哀詩自由詩308/9/1 4:34
思ったこと。wister...自由詩008/9/1 3:35
このあまさ瀬冬翼流自由詩108/9/1 2:45
星空の限りkawa自由詩308/9/1 1:27
神のない空なるせ自由詩208/9/1 1:27
僕は世界に旗を掲げるたりぽん(大...自由詩9*08/9/1 0:38
喫煙のススメ北村 守通自由詩1+08/9/1 0:37
ギラギラの爪佐々宝砂自由詩408/8/31 23:48
お空と海と亜樹自由詩208/8/31 23:36
今日二十三歳になりました河原いさの短歌208/8/31 23:16
ごめん バスロータリーパラソル自由詩1*08/8/31 22:58

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加筆訂正:
ギラギラの爪/佐々宝砂[08/9/1 13:45]
最初の一行削除
ギラギラの爪/佐々宝砂[08/8/31 23:58]
タイトル表記訂正
6.84sec.