ようやく僕の窓にも光が差して来て
暖かな日差しを感じるようになって来た
めいっぱい窓を全開にすれば
この病んだ部屋にも新鮮な空気が入って来て
まるで心が洗われるよう

しばらく窓辺で風に吹 ...
きみなんか
いなくても平気
手足を切られて
芋虫みたいに
地べたを這い回ったとしても
きみが
僕のそばで
脂汗流しているのを
見せつけられるくらいなら


きみなんか
いな ...
{引用=――昔の旅を思い出して}


海沿いの
裏の国をさまよっていた
背後に山が迫る狭い平地で
当然のように道に迷った

時はゆっくりと勾配し
私に追いつきつつあった
いくつかの ...
{引用=「果てのない孤独を感じるのは、まだ私が弱いからでしょうか。
私が未だ、言いようのない既視に打ち拉がれては瞼に幕を引こうとし、
触感を拒むのは、もう世に何がしかの光明をも信じていないからでし ...
 青い顔をした老人は路地裏を杖をついて歩いていた。どこからか漏れてきた白い蒸気が路地全体を雨上がりの草叢のように湿らせている。
 白と茶のまだら猫が前を駆け抜けていった。人の気配はない。この辺りにも ...
一か月が過ぎて
空高く 雲は流れる
体育の授業

私は
眼を閉じたまま
風を感じる

春を走り
やわらかい
風を切る感触

ふみきり台に向かって
歩幅をあわせ
最後の一歩で ...
花に
しづかに
雨に
くちびる

くちずさんだ歌
だれの歌だったか
だれと歩いていたか
思い出すまでのためらい

地を這うもの
足掻くもの
道を拓くもの

清涼な山の息吹の ...
俺は何だろう
道を歩いた 苦しみにされた
病人にされていく憂鬱だった
扉を手にした 幸せだった

俺は幸せになる
壁なのだ そこに立っていた
警備員だ 泣いていたかもしれない
おも ...
おじさんが走っていったほうに家がある
昭和44年発行カラー図鑑百科6天文と気象に写る暗い林
芽吹きは全ての緑
やがて水蒸気をまとい雲を作る
わずかな五月晴れも次に来る者たちのため

散る花を惜しむ心は
手をかざす真夏の太陽を待つことの言い訳
あるいは
また訪れる静寂の時への
...
運命の日まで あと4日

”がんの疑いがあります”

そう 医師から聞いたとき
いたって平静だった
あたし

休みの間も
好きなところ行き
ひとり ホテルに泊まり

自分の時間 ...
 
 
駅前を歩くと
街が
ビルが
私を押しつぶそうとする
私という
正確な座標の
一点を目指して

押しつぶされる
私のそばで
今この街に来たばかりの
かつての
私のよう ...
哀しくなった
哀しんでいると
その鐘のネが聴こえた
その鐘のネを聴いていたら
僕から哀しみが消えた

喜んでみた
喜んでいると
その鐘のネが聴こえた
その鐘のネを聴いていたら
僕か ...
あけた窓から入る風
ふわりと浮かすカーテン
いたずらなのね私の
心 少し動く

まぶしい光りすぎて
ただ見つめるだけの
夏は 私にとって少し遠い存在

歓声はいつも遠くできこえていた ...
世の中好転してきた。
毎日楽しい。
毎日疲れ果て眠る。

今日は特別な日
今日は楽しい日
今日は終わらない。

笑って
泣いて
叫んで

楽しんで
人のこと
考えないで
...
非常階段で
セックスしよう、って言ったなら
きみは怪訝に嗤うだろうね

嗤う以外に
すべを選べないきみが好きだし
非常階段の
新たな用途の可能性が
微細に肯定されるかも知れない ...
雨が降る、と描写する
詩人に少女がいいました
「雨の日だけが、悲しいなんて、なんて幸せなんでしょう」

詩人は黙って書きました
「あなたが晴れを悲しむから、僕は雨を書くのです」

少女は「そう」とうつ ...
ベッドで海を渡る詩
空にはカモメが飛んでいる。

ベッドで海を渡る詩
港のすべてが満席さ。

ベッドで海を渡る詩
僕はあなたにおじゃまして

ベッドで海を渡る詩
あなたの名前を海にする。
日曜の浜辺を少女が歩くと
海は境を失って
空気のすべてが海になる

宛先のないという名の手紙
インクが海に溶けだして
魚になって泳いでいった。

悲しそうにうつむいて
少女は機械に話します
「電波の届 ...
田舎の片隅にある小屋
道具が沢山置いてある。
子供達の基地になっていた。

間違えて柱にぶつかり
小屋が傾いてしまった。
大人達は驚いて直しに来た。

誰がやったとかは聞かれなかった。 ...
 ◎
ある日
目がさめると、ぼくがぼくの部屋の窓辺から
こっちを見ていた。
やあ―窓辺のぼくがそういうと
ぼくはぼく自身に血が注がれるのを感じた

ぼくはぼくと朝食を食べた
皿の上にブ ...
いつだって その横顔に見惚れます

恋じゃない ただ側にいて守りたい

かげろうのキミをこの手に かき抱く

テレパシー 今振り向いたら両思い
またねは、
バイバイで
ありがとうは、
さよならなのかな


何があるわけじゃない
君とわたし
何があるわけじゃない
未来だが

君を
まつことにする


勝手に
まつ ...
石と夜の間に 硬質な 大気が宿る
焔の中に描かれた 淡い筋 その熱
鏡の水面に 風が揺れる 針のように
黄金の雨に 濡れながら 光る
蝋燭が 泣いて 熱い涙 生命を融かして
...
 不良と教師のカップルは
 対幻想の
 極致です
 不良とクラス委員長
 これもいい

 不良と不良のカップルも
 やはり
 対幻想です
 ツッパって生きてきた二人なんですから

...
◇機関士:

パリ発、コンスタンティノープル行き6両編成。
ほぼ定刻でウィーン発。
乗客の体調不良等、異常の報告は無し。
これより政情不安定な地域を通過。
よって盗賊団の襲撃に警戒セヨ。
...
侵入異常で出ろったって



野郎何遍も何遍も

解除忘れて女連れ込んで

阿呆なカエルじゃねぇか

行けったって

何もねーだろう

行ったって又あの ...
現場から

現場をつなぐアイポッド

『金がほしくて 働いて寝る』
次の物語も
まっ白い煙、通すガラス製のダクト
口に突っ込み撒き散らかした
白い宝石の舞う竜巻
朝日に照らされてキラキラする
船員はみな、眠っている
額に汗を浮かべて
夜を越えたから

...
方丈記

昨夜、方丈記というのを読み、なかなか感慨深いものがあった。僕は情緒的に奥の深いものが嫌いで、理知的なでっかいパイプオルガンみたいなものが好きなだけにこれは趣味ではないとう先入観があってな ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
五月の窓未有花自由詩14*10/5/6 10:07
In Vain寒雪自由詩010/5/6 6:53
ありえない場所岡部淳太郎自由詩410/5/6 6:46
手紙高梁サトル自由詩7+*10/5/6 6:04
薄暮within散文(批評...3*10/5/6 4:12
走り幅跳び夜恋自由詩110/5/6 3:12
ふと目を閉じた瀬崎 虎彦自由詩110/5/6 2:57
風の見張り番番田 自由詩110/5/6 2:08
暗い林えりくさちえ...自由詩710/5/6 1:06
次に来る者たちのために西天 龍自由詩8*10/5/6 1:03
不安森の猫自由詩4*10/5/6 0:50
上京小川 葉自由詩2*10/5/6 0:30
鳴り止まないその鐘のネ大木円盤自由詩1*10/5/6 0:25
遠くの夏朧月自由詩410/5/6 0:20
優しさと幸福ペポパンプ自由詩6*10/5/6 0:02
壊れもの千波 一也自由詩2*10/5/5 23:41
クローバー自由詩1*10/5/5 23:31
ベッドで海を渡る詩(うた)自由詩2*10/5/5 23:27
宛先のないという名の手紙自由詩1*10/5/5 23:24
迷える子羊ペポパンプ自由詩7*10/5/5 22:51
神について中村 拓人自由詩1*10/5/5 22:49
片恋凪ぎ俳句110/5/5 21:47
場所のない待ち合わせこころゆくま...自由詩210/5/5 20:38
寂然の果てに帰す / **** '02小野 一縷自由詩5*10/5/5 19:43
良識藪木二郎自由詩010/5/5 19:25
オリエント・エクスプレス、1914都志雄自由詩11+*10/5/5 19:23
ドラッカーノアールTAT自由詩010/5/5 19:18
現れては死んでゆく流れ星どものために短歌0+*10/5/5 18:26
夜を越えてもぽこぽこへッ...自由詩3*10/5/5 18:19
方丈記m.qyi散文(批評...410/5/5 16:49

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加筆訂正:
仮性『けしょうと読んだら元ネタが分かります』/花形新次[10/5/5 17:51]
題名変更しました。
4.78sec.