分からないままに歩き続ける
たどり着く場所なんて知らない

まして此処が何処かなんて
想い描く余裕もないから
ただ流されるがままに
諦めて誤魔化して色褪せていく

その世界を壊せばよい ....
おいおい
そんなに大きな図体では
寒くて堪らんやろ

 標高千八百メートルに
 生きるコメツツジが
 そう言った

ここにはここの生き方が
あるんだからさ
まず風から身を屈めて
 ....
 
 
洗濯機に釣り糸を垂れる
魚が釣れる
うろこが晴れの光に反射してまぶしい
釣り糸を垂れる度に
次々と魚が釣れる
面白いように魚は釣れるけれど
魚は面白くなさそうにこちらを見るばか ....
 私がいま
 事件に巻き込まれたら
 いい人でしたよ
 って誰か
 いってくれるんだろうか

 それでもって
 誰かがつかまったら
 少しずつ少しずつ
 書かれるんだろうか
 週刊 ....
きみから放たれた愛しい種子は
酸素に混じり肺に吸い込まれ
潤んだ空間にじわじわと溶ける


熱いため息が吐き出されたとき
そのあまりの重さに
飽和状態であったことを知る


きみの ....
 
これ、以前に頼まれていた資料です
と小田さんの持ってきたコピーが
湿っている
海に行ってきたんですよ
小田さんは微笑んで
きれいな巻貝をお土産にひとつくれた
去っていく小田さんの髪や ....
日なたを見つめる

芝生が動く

秋のバッタだ

ひらひらするのは

シジミチョウだ

どこかでそれらの

たとえば文集が編まれている

ぼくがここにいなくても

ぼく ....
コン コン と叩けば

コン コン と骨の音がする

君は何処? と問えば

私は此処  と返ってくる

部屋はまるで君の肺のように
さりげなく わざとらしく
君の空気に満ちている ....
朝方ハッと目が覚めると
そこはいつもの四畳半
君の姿などなく
凍える身体だけが
知らせてくれる
僕がここに確かに在ることを
笑ってごらん
海が見えるから
泣いてごらん
人が見えるから

皆が助けて
くれる
皆が好いて
くれる

愛していると
言いたいのだけれども
言えない
大切だから

雨の中 ....
うっすらと

冷えた微風にほんのりと

さやかな湿度とキンモクセイ

夜道をスーツは落ちてゆく

まよこを電車が落ちてゆく

ほんのりと

さやかな湿度と焚火のなごり

胸 ....
何度も君の名を呼んだ
声が出たことは一度もなかった

臍の奥底深くにある樹海
窒息しそうな木々の狭間
羊歯の葉の上に声溜めが転がっている
叫び出しそうになった声はきれいに縁取りされて
そ ....
出張さきの宴席で地元の方々が
茶わん蒸しの唄をやってくれた

いつもそれを覚えようとするのだが
芋焼酎がぬけた朝には忘れてしまっている
だからその晩はDVDをおくれよと頼んでおいた

翌 ....
部屋の隅に棚でもつくってみようと思い
ホームセンターに行って
平板と角材と釘を買ってきた
もちろん自分を棚上げするための棚だ

しかし、このずぼらな責任逃れをする男の
重いこと、自分自身の ....
道を歩いていたら
言葉が落ちていたので
拾いながら歩く

拾った言葉を並べてみたら
詩のようなものができたので
額縁に入れて飾っておく

紅葉が一枚
はらりと落ちて
そこからまた言 ....
今あたし男の人と住んでる

あんたじゃない男の人と

店から帰ってきたあたしに

彼は今日はどうだったか必ず聞くの

あたしは答えるの

   今日ものすごく嫌な客が来たの
 ....
海の仕事に憧れる、
俺は初恋を望みます。






女子高生の、
紺のハイソックスの
それで隠しきれなかった
スカートの下

不思議な気持ちで
目線を上げて ....
あなたは少し離れたトコロで

わたしに結びつけた糸を手繰っている

わたしは週末をすべて使って

あなたに会いに行く

高い場所から景色をみるような

水平線をみるような

二 ....
何処までも真っ直ぐな道を僕はやってきた
太陽光線がディラックの海を撫ぜる
学術研究都市へ続く道と
凪の無い海に至る道
面倒な事は物理学に丸投げして
cobraのshiftを噛ませて ....
私がモーリタニアでタコだった頃
あなたは宇宙船の乗組員だったので
私の姿に驚かず毎日キスしてくれたよね
私は画家を目指してたけど
人類の壁の前に泣いてばかりで
そんな私の手だか足だかを
あ ....
 
 
不安な気持ちでたまらない、と
夜、入院している父から電話があったので
病院まで行く
今日はリハビリ頑張りすぎて疲れちゃったんだね
そう言って落ち着くまで父の頭を撫でる

その帰 ....
君に歌って欲しいんだ
君の歌
君は歌うことしかできないけど、それでいいんだ

絶望の空から聴こえる氷のような音楽
それだけが真実でそれだけを聴いて生きていた
それ以外なんか無いと思う
あ ....
黒く太い線で描いた哀色

繊細でいつか途切れてしまいそうな
悲愴ではなくて

黒く太い線で描いた哀色

窓枠がちゃっかり絵画のように仕立てる

美しいわけなんてないけど

いいだ ....
その日、私の日記には。私が愛してやまない人物の名前を書き綴った。
どうしたって手に入らない物は沢山ある。それをわかった上で思う。決して、諦めてきたわけではないと。独りで立ち上がってやっと見えるものは ....
パスワードを変えた
だからあなたは私に触れることはできません
パスワードはあなたにはきっと解らないでしょう
ヒントは私の部屋の水槽で泳いでいるきれいなかわいい青い魚の名前


私はロボット ....
いつもの朝
いつものおはよう
いつものコーヒー
いつもの食パン
いつものテレビ
いつもの出勤
いつものランチ
いつものお疲れ様でした
いつものただいま
いつものいただきます
い ....
満員電車にのって
おじさんの大きなお腹に
つぶれそうになって
呼吸困難

外は真っ暗
家に着く


待ちわびた今日が
終わってしまった
なんて
玄関まできて思っ ....
何だかわからない


半分あげた所為だろうか




「半分あげた」


って


掠れた記憶の中


しるしみたいに






僕は多分パラ ....
月が揺れたように
見えたんだ
きっと君が近くに
来たんだね

君が帰るまで
僕はずっと泣いていました
全身を硬直させて
僕はずっと震えていました

想い合えた筈なのに
傷つけ合っ ....
「マリー、おれそろそろ出て行くよ」

気ままにメロドラマに感動して
勘当と父に告げられ

もう会うこともない

おれを裏切り 救済しなかったファムファタール
ディスチャージやジョー ....
朧月さんのおすすめリスト(1460)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
分からないままに歩き続ける- kauz ...自由詩12*09-10-28
天狗塚山頂にて- 青い風自由詩3*09-10-27
後悔- たもつ自由詩409-10-25
無害- 伊那 果自由詩209-10-25
きみの球体- あ。自由詩21*09-10-23
巻貝- たもつ自由詩1009-10-23
秋の文集- 吉岡ペペ ...自由詩4*09-10-23
可愛い秘密- 瑠王自由詩9*09-10-23
四畳半- 土灰自由詩109-10-23
アマリリスの咲く頃- ペポパン ...自由詩9*09-10-23
子を想う- 吉岡ペペ ...自由詩1709-10-21
それでも世界は美しいと思うしかない宵の口- 木屋 亞 ...自由詩8*09-10-19
茶わん蒸しの唄- 吉岡ペペ ...自由詩909-10-16
- パンタタ自由詩2*09-10-14
秋は詩人- 未有花自由詩27*09-10-14
深夜二時いちごパフェの味- ゆきちゃ ...自由詩709-10-13
(…死んでしまえ。)- 榊 慧自由詩1109-10-10
ひまわり- 透明な魚自由詩309-10-6
太陽- 透明な魚自由詩209-10-3
モーリタニアでタコだった頃- テシノ自由詩5*09-10-1
ブランコ- たもつ自由詩3509-9-26
キャンパスを塗り潰す赤は神の色- ゆりあ自由詩509-9-19
黒く太い線で描いた哀色- 瑠王自由詩5*09-9-9
アポカテラロ_花嫁- 人 さわ ...散文(批評 ...209-9-2
青い魚の名前- ゆりあ自由詩509-9-1
いくつものこと- ゆでたま ...自由詩209-8-22
わたしの小さな身体の微熱について- みお自由詩509-8-19
インパルス- 自由詩3*09-8-8
月夜野に咲く華の様に- 漣 風華自由詩109-8-3
二番目のマリーに- 熊野とろ ...自由詩3*09-7-24

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