私たちはつながっている
滝つぼでせめぎあう水のように
ときには去りかけている手を
つかむように
私たちは引き合っている
玄関にあるクツや
座っているイスのように
それは確かなこと
....
その日早く
小学校に着いたぼくは
講堂の前に並ばされた
校門から入ってくる
青い制服の子どもたちは
波が引いた磯の蟹だ
校庭の砂を踏みながら
青い蟹たちが拡がる
背広を着た ....
私をヒロインに小説を書くのは
はなれているからでしょうか
そんなあなたの足を
歩いているとき
掃除機でからめたいです
前に言い切りましたよね
みんな命でつながっていて
よりかかること ....
朝の10時頃、カルカッタに着きました。ジャーナリストと一緒に街を出ると、そこは泥臭いバラナシとは打って変わった都会でした。
地面は土ではなくコンクリート。道路には黄色いタクシーが大量に走り、牛の落し ....
今日は
めずらしく
早起きしちゃった
いつもは
朝は
苦手だけど
今日は
気分もいいし
リフレッシュ
よぉし
今日も
1日
がんばるぞ
お祭り好きの
よさ子の得意はツッパリ技
正々堂々と汚いことなし
売られたケンカに
ツッパリ続けて百戦百勝
ケンカの後は友情の握手
この前
八百屋さんの
「お嬢さん
きれいだから ....
心に空いた穴を 埋めるように
空を見上げて 唇を突き出した
凍りそうな蒼を垂らして
震えながら 私の唇を掠める
冷たい あなた
酸素を求めて 口を開けば
柔らかに 咥内を舐 ....
ここに今
セミのヌケガラがあるからといって
私だと思わないでください
私はそれがないところにいます
陽ざしの中で
水の粉しぶきをあびた
綿毛の舞う先に
私はいます
私は
いま死ん ....
空から腐葉土の香りがした
僕らはなんて孤独なのだろう
空を見つめている
ひとのこころは遠すぎて
僕らはいつもとり残されている
同苦したくてありったけの
こころをかき ....
冬の風ふく日だまりは
とおい微熱の少年時代
汚れの意を知りもせず
光は淋しい洞窟だった
ああ、12年年3万人の自殺者が
記憶のように消えていったのです
それを恥じずにいられましょうか
....
どっかの世界の廃校に
1人のカラスと1人の死体と1人の人間
ほこりと湿気とパステルカラーな思い出がまじって
視界をぼかす。
誰のせいだ?
いつの間にか水の中でえら呼吸
真っ白い雪は夏に ....
家に帰っても会社員の彼は
パソコンを叩きながら
テレビを見ていた
番組では
「本邦初公開
自分を捜しまわる日本人形」と
画面の端に銘うってあった
スタジオに
日本人形の入った ....
ここだけの話
寂しそうな家の前を通ると
文字のない手紙をポストに入れる
いつも笑顔の少年が
この町にいるという
行く先々で配る手紙で
肩からかけている袋は
いつも重い
どれくら ....
金切り声で笑う。
禁煙は良い調子。
スーパーカーも笑いぱなしだ。
ニンフのエコーは声だけとなってしまったけどね。
ミシェルのクルクルとした毛は美しい。
冬の街のイルミネーションなんて ....
眠たさを誘う 五月の街
Market Street 1200
サンザシの木がほこらしげに 赤い花を咲かせていました
通りを染めるほど 目に映えるほどに
歩きながら目にできる家々の
フラワー・ ....
{引用=
音源:http://www.myspace.com/slymelogue
}
だいじょうぶっきょう
しょうじょうぶっきょう
なんまいだ なんまいだ タンザニア
あなた ....
ハワイは1年に3cmずつ
日本に近づいてるんだって
と君がいう
うん、いいね
とぼくたちは笑う
9才の君が
どんなに長生きしても
せいぜい3mか、そこら
それでも
いいね、とぼく ....
きみはいま雪を見ているのかな
ぼくたちはいまどこにいるのかな
世界は閉じているのにまるで
ばらばらだからカケラだから
リズム、メロディ、ハーモニィ
ひとのいいところには助 ....
甘いだけのスゥイーツは、もう沢山だ。
頭にクるBGMも止めてくれ。
俺は、もうマシンガンでもモデルガンでもないよ。
レトロでビミョーな空気銃。
色気の無い女。
満月だ気が散る。
....
サングリア
サングリア
サングリア
三対一の割合で男の空気は無いに等しい
隔てたテーブルがまるで川のようだ
反対岸の草陰から覗いているような
そんな気分になる
女達は曝け ....
未来は光より早く進む
知識の海は今日も荒れていた
僕が死ぬ夢を見た
気が付いて目覚めたら帰りかたを忘れていた
約束の時間には間に合いそうになかった
想像は毎回期待していた ....
わたしたちは
とても慎重に
おたがいの気持ちや
ふたりを限定することばを
言わなかった
べつに
逃げていたんじゃない
たしかに
たまに寂しいけど
そういうのはわりと
へ ....
ぼくは十代の頃に少し詩を書いていたのですが、それは数年で終わり、その後は十数年間詩作から遠ざかっていました。ふたたび詩を書くようになったきっかけは、十年ほど前、はじめてパソコンを購入し、パソコン通信の ....
君がまだ6か月のとき
君の夜泣きが止まらず
私は泣きながら君を抱いて
夜中の暗く細い道路をひたすら歩いてた
このまま車にひかれてしまいたい
そんな無責任なことを考えていた
特性 ....
何でもかんでも
捨てられないのは悪い癖
あのときの手紙まで
いまさら、出てくる 引き出しの奥から
すがりつく、わたし
逃げ腰な、あなた
ずるさが 今な ....
線路の上の林檎のような
男と女の営み
線路の上の林檎のような
私の心臓
絶頂はそろそろかたかたと
思わせぶりにやってくる
線路が震えるだろう
それは林檎に向けて必ずやってくる ....
花びらを口に含む
美しさを
儚さを
自分のものにするため
理解するため
永遠の貝がら
柔らかく張りのある
食べられることもなく
散りゆく姿を
傍観しているのは
狂い咲きはじめた ....
いちごの心臓を食べる
ぐじゅぐじゅするね
いつも足りないのは
心臓より命の方が多いからか
誰かが謝ったりする
いちごってかわいいね
人の頭部みたいで
吊られて風に揺られて
....
土方がそんなに自慢かよ
だったらなんで
こんなとこで編集者なんかやってるんだよ
お前は土方もできる
編集者もできる
それでも土方が自慢ってわけだ
お前の奥さん
小 ....
大阪を発ち東京に向かっていた
車窓の闇のせいで
一瞬夜のような錯覚を覚える
これは朝の暗さなのだ
車内の匂いがまだ人間に撹拌されていない
車内の明かりの鮮度に目がなれてゆく
車窓の ....
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