太陽
透明な魚

何処までも真っ直ぐな道を僕はやってきた
太陽光線がディラックの海を撫ぜる
学術研究都市へ続く道と
凪の無い海に至る道
面倒な事は物理学に丸投げして
cobraのshiftを噛ませて

計算された完璧な世界と
其れを支える不完全な世界
僕が一つの音にフレル時に
誰かは別の音に降れてイル

雨の境界線が光を弾く
縺れあった事柄を解く行為
僕は虚数空間の海に釣り糸を垂れて
何か見た事もない概念の様な代物を期待している

時の非対称性を解く太陽光線
8月の空は生と死を携えて
君があまりに泣くものだから
僕はゆっくりとハンドルを脇に切る




自由詩 太陽 Copyright 透明な魚 2009-10-03 02:36:54
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