午前二時君を電話で起こしたら四時間前を覚えててくれた


泣いちゃって受話器の向こう筒抜けでおんなじ月を見ようと言われた


デコメ好きバレた後から来るメール時々デコメなぜ忘れるの

 ....
隙間を埋めた新聞が震える
山小屋の木壁はとても
この吹雪を乗り切れそうにない
テーブルを倒したバリケードの裏側で
貧しい体温を分け合う二人
「きみが生き延びたら僕の父と母と姉に愛していた ....
あなたのような人は長生きしてほしい
そう素直な人あってのひねくれ者だから
だから九十四歳は悪くない 悪くない
これでも献花のつもりなんだ

アンパンマンを見たことがなかった
なのにアンパン ....
ー叫ー

どうせ届かないと
諦めて泣くよりは
誰かにつたわると
信じて叫びます


ー呼ー

君が僕を
不要だと言うなら
僕は喜んで
僕を捨てよう
代わりにあいつを ....
時にゆっくりと或いは急に速度を増して上下する人生
君は金の木馬に僕は銀の木馬に くるくると廻り続ける 音も無く

それはやがて闇に溶ける 美しい二人の風景だ

まるで回文のように行ってはもど ....
 青いオートモビル

湖の岸に沿った道を
わたしたちの青い車は走る
空は澄み、とっても暑い日が
ずっと続いている

西武百貨店で
妻がワンピースを買った
黒い布に白の細かい模様
七 ....
    おとこに捨てられた、
    だからノラ猫になった
    夜空をみあげにゃあと啼いては
    まんまるお目目に三日月うつし
    うろついた夜の街には
    千鳥足の奴らがい ....
私は弱いから
貴方に頼ることしか出来なくて

私が弱いから
みんな 私に頼っても
結局何1つ 変わらなくて

どうすればいいの?

声をあげるけど
誰にも聞こえなくて

空回り ....
晩夏の夕焼けを歩く
視界には赤い雲
心なしか涼しい風

40にして惑わずなんていうけれど
オレは惑いまくっているよ

今日も君に逢えた

やがて雲が
夕立を連れて来るとしても
オ ....
記憶の中
焼き付けて

この言葉、
口に出したら
消えてしまうから、

紙の上
記しておこう。

怨みの言葉も
愛しい言葉も

全部、全部、全部

蔑みの言葉も
忌ま ....
昨夜は
本当にありがとうございました


あのとき私は言葉に対して
恐怖しかなくて
期待して絶望する私がとても滑稽で
言葉を拒絶して
足掻いていました


切りそう
切りそう
 ....
土曜日の午後
コーヒーショップに子象が入ろうとしたが
ドアに胴体がはさまって
そのまま動けなくなってしまった
店の外から象使いの少年と通行人が
しっぽを掴んでエイヤッと引っ張っている
 ....
こどもが
しょくばにやってきた

こんにちはといって
やってきた

このくつのひといますかと
しょくばのひとにきいた

おこさんきてるよと
しょくばのひとがいった

 ....
ボールペンの芯が折れて
染み出した真っ黒いインクで
書いていた詩は読めなくなって
僕の中からも消えていった

謀ったかのように
産まれた贋作に埋もれながら
僕の部屋はボツになった ....
からだが
前に前に傾き
おおいかぶさる
眠りつづける
四つんばいの少女
自分もそのまま
眠ってしまう


ぶおう ぶおう
ざば ざば ざば
自分もそのまま
 ....
僕の小さな幸福論

TSUTAYAでアランの幸福論を探した もちろんヒルティの幸福論でも良いのだ
幸福な気分になりたかったんだ しばらく味わっていないような気がするんだ

幸福は乾いた日 ....
 今夜の月は何か変だ

と 思ったその時
小さく ひびが入り
――欠片が落ちた
何かが動いている

 えっ ひよこ?

一生懸命
殻をつついて
転がりながら
可愛いらしい姿が
 ....
壁にピンナップされた僕らの写真を見ている 時々締め付けられるように過去が蘇るのだが
時間の不可逆性は 僕の味方ではないようだ

一人静かに時を消費することにも慣れてしまった もちろん本意ではない ....
 それぞれの理想の楽園で、ただよう魂を見よ。


  君たちにも見えるだろう。
  笑っているのに目にはたくさんの涙を浮かべているんだ。
  なぜって、それはわからないよ。
  わから ....
ケチャップ切らしちゃってと
大人の笑顔で彼女は言った

僕の目の前に置かれたのは
ケチャップがのっていない黄色い肥満体だった

まあいいさとスプウンを入れたのだが
腹から出てきたのは ....
 
肌をなぞってください、つーっと、

電気がはしるまで

そしたら、きっと忘れてあげるから


 
身体のなかにわだかまっているものたちが心を刺す
なんだかチクチクして気色悪いのだが我慢する
もういいさ年貢の納め時だと何かが言ういや違うと別な声もする
人間はこうやってせめぎ合いながら生きてゆく ....
 
 
夜、本から紙魚が出てきて
僕を食べる
文字じゃない、と言うけれど
紙魚はお構いなしに
僕の身体を食べる
だから負けずに
僕も紙魚を食べる
本当は枝豆の方が好きなのに
食べ続 ....
回転寿司屋の板前のブルースとか
山手線の運転手のブルースとか
今でもそんな事ばかり考えているんだ

この前の事なんだけど
風呂場の鏡に捨てられた犬みたいなのが写ってたんだ
誰だって聞いたら ....
 
 
昆虫が窓を開ける
五月と
そうでないものとが
出て
入って
混ざり
離れる
言葉の中で
空はまだ
青く
美しいのだ
日用品と
出来立ての虹を買って
君が帰ってくる ....
男の妖精もいるのか いつまでも

生身。
の、おんなでいたいと願うなら

恋をするべきなのだろうか

けなげにもまだ疼く
下はらの臓器

ここにあるの
と主張する

と、裏腹に 枯れてゆく ....
バチバチ
ステージが変わるよね

「ババーの乳首が湯船をたゆたう」って言われても
萎んで来たけれどまだたゆたうほどじゃないし

てか、
ボーイ!
乳首がたゆたう湯船をどこで見た ....
ちいさなちいさなわたしだけど
ここでわらっていることしかできないけど

あなたにあげたい
かけがえのないえがお
ほんのすこしのやさしさ

あげられるものなど
なにもないこと
わかって ....
先生が僕を卑怯者と呼んだ
その名前はおでこに貼りついて
やがて
僕の皮膚になった

月日が過ぎて
周りが誰も気づかなくても
僕の耳には
先生の声が時々聞こえた

先生 僕は先生のよ ....
朧月さんのおすすめリスト(1460)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
てんびん座の夜_(十首)- もっぷ短歌613-10-31
- mizunomadoka自由詩413-10-24
ひねくれ者より献花です- ただのみ ...自由詩37*13-10-16
ちょっとだけ紛れこませてください。- 自転車に ...自由詩313-9-26
人生は回転木馬- 梅昆布茶自由詩1013-8-23
青いオートモビル- 生田 稔自由詩1013-8-14
ノラ猫の歌- 石田とわ自由詩20*13-7-27
理想壊- 紫蓮自由詩113-7-26
赤い雲- 渡辺亘自由詩313-7-26
文字羅列- 紫蓮自由詩213-7-26
一昨日の夜- 紫蓮自由詩313-7-26
あんた誰?- 壮佑自由詩25*13-7-23
- 小川 葉自由詩1213-7-20
文字との邂逅- 東野 遥 ...自由詩313-6-29
ノート(50Y.6・16)- 木立 悟自由詩313-6-26
小さな幸福論- 梅昆布茶自由詩2113-6-25
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たった一人のこの部屋で- 梅昆布茶自由詩1913-6-18
一人娘と。- ヒヤシン ...自由詩4*13-6-17
オムライスなんて大っ嫌いだっ- nonya自由詩29*13-6-8
そしたら- 殿上 童自由詩23*13-6-3
微熱の季節に- 梅昆布茶自由詩1013-5-28
紙魚- たもつ自由詩1013-5-16
名前も知らないところから- 虹村 凌自由詩1013-5-12
息切れ- たもつ自由詩913-5-12
男の妖精もいるのか- 北大路京 ...自由詩1513-5-11
生身- 森の猫自由詩17*13-5-1
16才と30才の同級生- 鵜飼千代 ...自由詩15*13-4-27
「_散り逝く前に_」- 椎名自由詩213-4-18
ルピナス- Lucy自由詩27*13-4-9

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