小学三年までと二十代後半を東京で暮らした
いまも出張で月にいちどは東京にゆく
きょうは機械の立ち合いで東京だった
加工テストが順調だったので
そこの社長に言ってちょっと散歩に出る
狭い道に風 ....
海のビタミン吸い込んで
さざなみに抱かれたいの
君が新しいワンピースを着て
ベランダで僕を見てる

ピアノを海に投げ込んで
遠い世界に歌を贈ろう
今年初めての海を
あなたと見られて良か ....
私たちは結構、頻繁に死ぬ


制服という名の戦闘服を着て

学校という名の無機質な箱の中で

学校という名のやわらかな戦場の中で

みんなお揃いの表情を貼り付けて


私たちは ....
救済の船がやってくる

金色の雲をかきわけて
街並みも石畳も全て黄色に変えて
建物も水も全て眩しく光りながら 黄色になって
僕の街にも救済の船がやってくる

月の無い夜を瞳一杯に潤ませて ....
半透明な一日の中の朝が溢した
色のついたある一点を探しにいく

近況、そんな穏やかな毎日です


晴れた日の傘のように
言葉たちは眠っています
だから私はペンを置いて
モールス信号の ....
セックスがまだ下手糞だったころの話をしようか。

学校帰りには毎日本屋に寄って
ゲーム週刊誌から現代小説まで立ち読みした。
田舎だったあの町には
本屋くらいしか暇を潰す場所がなかった。
町 ....
贋物の舟をだして

ほんものの海をゆく

実際は泳いでいたのだが

贋物の舟にのってることにした

海をゆくディティールは

泳ぐ者のそれだった

海は偶然にみちていた

 ....
 家族を思う言葉は
 どうしようもないくらい陳腐

 体だけには気をつけて
 無理をしないで
 母からの電話の結び

 遠く離れてみると
 ありがたさに気づきました
 初めてのひとり ....
樹齢いくつとかわからないけれど
ぼくより長く生きていることは間違いない
その身体のあちこちは皮をはがされ
表面に色の濃淡を作り出している


そんな老木のたくさんある枝のたった一本に
か ....
        .
こんな寒い夜は
星がぽっちゃんぽっちゃんふってくる
   (星って 卵みたいにぐちゃぐちゃじゃないか)
星の殻が割れて 星のなかみが背に落ちる
きみの背中は銀色に光って  ....
昨日と今日は同じだと嘆くひとは
今日が今日のままであることを願っている。
自覚のない矛盾がそのひとを支える。

空の星
足もとの雑草
キーボードの上の埃
なにひとつ
昨日と同じではない ....
ら、りら。
きらりら。

タイドプールに風待ち時の陽光が一輪射す。
アクリル球体からは、
お風呂に入りたてのおちんちんのにおいがする。

電話越しの母は失語症であり、
受話器を ....
息をするのも 罪に思うのは
許されない 嘘をついたから
いつも通り 心を閉じて 目を開けた

まだ 悲しみが足りないと 笑う僕

ほら 優しさが足りないと 包む君

綴る生物になりたい ....
わたしたちを彩る
おもいでの確かさは
星座のそれと
とても似ていて
必ず
遠くで
きれいに滅する

届き過ぎたら
きっとわたしたち
狂ってしまうから
ほんのわずかな
痛みも ....
{引用=夜の階段を下りて
一階はとっくに海に沈んでいったので
その、密やかな貝を避けながら
水の中につま先をいれる

どこまでも透明な
水晶を重ねて束ねて作った
深海は 魚を飲み込む
 ....
   .
濁った夕日のあとに
煤たなびく夜明けが来るとしても
真昼の青空を信じて歩き出そう
君が遠くで見ているのなら
      .
枯れ干からびた夏のあと
どしゃ降りの秋が続いても
 ....
(この世界にうまれなかったすべての記号たちに
 琥珀色した光りが届いたなら――)


/星が瞬きも忘れて
/死を視ている


世界の空が薄い琥珀のように潤み始めた頃には残された ....
シルクスクリーンのような
霧がうっすらと地表を覆う
田圃の道路走行

奥久慈の紅葉に
男体山?
その後
袋田の温泉街を抜け
歩くこと数分

瀧不動の参詣は五分
人工の遊歩道は
 ....
こころの数だけこころがある

こいつらはどこに行くのか

生まれては消えて行くのか

消えずに生まれたままなのか


胸さわぎはやまない

こころの数だけ何があるのか


 ....
ねじを巻くのは
走れなくなったから
アスファルトのざらついた感触が
踵に痛くて
右足と左足の交差が作る
不確定なアルファベットが
読めなくなってからでは遅いのだ
きり、きりり
かつ ....
 
 
硬質に濁ったゼリー状のものの中で
僕らの天気予報は
軋み
軋んだ音をたて
初雪が観測されたことを
伝えようとしている

子どもたちが歩道橋から次々に
ランドセルを落とす遊び ....
それは八〇年代に現れたバンドで、知ったのはオールナイトニッポンというAMラジオの深夜番組だった 当時十五歳だった僕はその音と詞と声に夢中になった CDプレイヤーも持っておらず、レコード店というものが縁 .... ギター教室がおわるまで

ぼくは非常階段のおどり場にいた

そこで君の町の夕焼けを見ていた

SEXだけが目的だった

迷惑な目的だったと思う

あの頃のぼくはそんなだった

 ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
凍える意思

凍えている
薄暗い寒さに怯えて
いつしか低体温症になってしまった
もう
感じることさえ
ひたすら延びる氷柱

赤だとか黒だとか
色彩に言葉はあるというのか
芥子の ....
ご飯食べて
歯磨いて
服を着替えて
髪を整える

車イスで散歩
買い物して
薬飲んで
風呂に入って

オムツ替えて
陰部洗浄して
足に薬を塗る
掃除、洗濯、炊事の毎日

 ....
残り少ない飴を手に取り

それを口の中に運んだ

昔々の魔法が使えた頃の日々は

それはそれは楽しそうだな

軽快なケルト音楽に合わせて

何処までも蒼い草原を杖片手に歩いた

 ....
10月27日 曇


僕は数を数えるのをやめた


「僕はハルシオンになったみたいだ」と に言った
 は腕を縦に切ったカッターを机に置いて力を込めた
「おけちゅるゆりかりゅ」
 ....
探しているものは案外そばにあって
あちこちひっくり返したりしてるその手の
袖口に引っかかっていたりする


最後にきみを見たのはいつだったか
霧がかかったみたいにぼんやりとしているけれど
 ....
歌になりたかった
いつでも人を元気づけるような
歌として生まれたかった
そして人に口ずさまれたかった
人の楽しみでありたかった
人の希望でありたかった
そしたら苦しみも絶望も知らなくて済む ....
朧月さんのおすすめリスト(1460)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
東京のふゆの風- 吉岡ペペ ...自由詩1909-11-12
さざなみと旋律- 瀬崎 虎 ...自由詩509-11-12
戦士の憂鬱- 空都自由詩3*09-11-12
救済の船- 三森 攣自由詩309-11-12
水槽の中の日々- 瑠王自由詩9*09-11-11
満月- にゃんし ...自由詩7*09-11-10
贋物の舟をだして- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-10
家族の風景- 伊那 果自由詩3*09-11-10
結び目- あ。自由詩19*09-11-10
たまごの夜- Giton自由詩3*09-11-10
シーシュポスに死を!- 佐々宝砂自由詩6*09-11-10
あ、へいとふる。- おっぱで ...自由詩109-11-9
忘れられないうた- 蒼穹自由詩3*09-11-8
八月の降る頃に- 千波 一 ...自由詩6*09-11-7
水槽- もも う ...自由詩42*09-11-6
翔ぶ者へ- Giton携帯写真+ ...2*09-11-6
終わる世界- e.mei自由詩2909-11-6
袋田の瀧- ……とあ ...自由詩11*09-11-6
こころ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-11-6
オルゴールの夜- 銀猫自由詩13*09-11-5
初雪- たもつ自由詩2409-11-5
Welcome_To_The_Lost_Child_Club- within自由詩2*09-11-2
ぼくらの目的- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-1
ぼくらは光を継いでゆく- 吉岡ペペ ...自由詩2109-10-31
凍える意思- 乱太郎自由詩8*09-10-31
介護してやるから心配ないぞ- ペポパン ...自由詩8*09-10-31
ハーメルの笛- こめ自由詩1809-10-29
終わる世界- e.mei自由詩3309-10-29
秋桜は大人になってゆく- あ。自由詩15*09-10-29
- 新守山ダ ...自由詩1109-10-29

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