海亀の産卵に
つきあったことはないが
砂に穴を掘って
跨り
カプセルのような卵を
産み落としている
映像はみたことがある
海から這い上がっ ....
パレードがいってしまう
オープンカーがいってしまう
紙吹雪がいってしまう
にぎやかな楽隊が
歓声がいってしまう
パレードに手を振った
誰かが
こちらに手を振った
私が手を振る ....
アナタとの関係は
着かず離れず、
そんな感じが一番落ち着く
でも、
たまに近づきすぎて
たまに遠すぎて
私もアナタも傷つくんだ、
目指すは、月と太陽
惑星のように一定の場所、
....
道 たんぽぽ 笑い声
父 温もり 母
私はその時子供だった
息 白い 細波
私は 歩む
薄い 夏 戯れ
昔 いつ うしお潮は
果てなく沈む日の
向こうにも続く
それがクニ ....
上昇気流が息をし始めるが、
僕は、24時まで何もせず、
あたかも無実をよそおって、いる
おねがいしますと言う人が、いる
わたしを過去にほおって置かないで
緑の看板を地軸に、交通規制
こ ....
僕は消耗品
コンビニでもらうお箸やストロー
街角で配られているポケットティッシュ
どうぞ僕を使ってください
用が済みましたらゴミ箱に捨ててかまいませんから
あ ....
裏返る感じがして
げぼっと吐いた
ごめんなさいごめんさないと
つぶやいてみたけど
ほんとは誰もいなかった
いないのはわかっていて
わたしは必死で謝る
ごめんなさいこんなことしてごめんなさ ....
あなたの玩具箱から
逃げ出したいと思う
このまま
古いもの 新しいものに
埋もれていくのは
嫌なんです
なぐさめてくれるお人形は
ひとつぐらい
どこ ....
この真夜中の
この静けさに
チラチラと
狂気は降って
闇の秒の遅さと
生の流れの速さに
僕は怯える
明かりを付け
異国の古い
映画に紛れながらも
こ ....
雨が近づき
誰もいない
贈り物を捨てた
霧に立つ
赤と白の脚
ひとつの弦を聴いた
動かない虫
窓ごしの雨
深緑の声
夜は去り
水は残り ....
ゆうやけ こやけ あかねいろ
かごめかごめの こどものわ
ながく のびてく かげのかず
なんだか ひとつ おおいみたい
なんだか ひとり おおいみたい
みんな しってる ....
手が届きそうな低い空を
逆光に輝く雲が流れる
私は何か恐ろしかった
歩く犬の眼が不吉だった
堤防の道を愛想笑いで
私は歩いていたと思う
濁った ....
子連れの熊だから
逃げ足が遅いの
お願い
驚かさないでね
わたし熊だから
大きな手に
鋭い爪があるの
あなたの首をへし折ったついでに
あなたの脳髄を掻き出しちゃうよ
わたしは ....
女は
胎内に新しい生命を宿したら
「母親」になるというのに
男は
新しい生命が誕生してから
「父親」になる権利を得る
のだろうか
それは
目の前に細く頼りない道が一本
....
僕がバイクで事故を起こした時
真っ先に駆けつけれくれたのは
君だった
いざとなると皆冷たいな
そんな僕の愚痴を笑って聞いてくれたのは
君だった
そんな君が今 ....
僕の部屋の窓ガラスが
強い風で音を立てる
今にも割れそうだよ
嗚咽か慟哭のようだ
僕の心の傷跡にしみる
僕も君も
そんなふうに泣いたね
君が僕を好きだと言って ....
学校で教わった中いちばんに役立ってるね。と、体育座り
信長もアムロもブッシュも捨てさって君だけの声をあげるなら今
快楽と達するときの絶望は炭酸みたく溢れるしかなく
僕らなど愛とダ ....
ゆめの風
荒地のビルの砂けむり
起きるから寝られる
寝るとめざめる
その当たり前の営みの
出来ないこと
吹き荒れるはげしく
おそろしい
あたりまえの日々
....
花は何処かで咲いている
あなたが欲しい花は
必ず何処かで咲いている
だから いつか
その花を見つけるまで
今は目の前にある小さな花と
暮らしていこう
ほら ....
まちぶせた そのねつが
ニヤリとね ぼくにいう
とおまわり してただろ
そのとおり ひしがたの
たいようを さがしたり
くりかえす なみのはな
とめようと してみたり
うれいごと ひとと ....
すっかり草に覆われた
ぼくらが秘密基地と呼んでいたここに
今年もまた暑い季節がきました
打ち捨てられた自転車が
見捨てられたこの場所に
あの頃のまま忘れられて
なにが秘密だったんだろう ....
激しい雨音
それは、ボクの体を雑巾にする
そんな笑えるほど滑稽なシロモノ
たまにはいいこともする
笑えるほど滑稽なくせに
気のきいたハカライもする
近所迷惑な
喜怒哀楽
そいつ ....
幸せな奴は他行ってくれや
高温油で処理
あんた西瓜喰いたいんか
それはデザートや待っとき
何もおもろいことなんかせえへん
生もんをおいしく揚げるだけや
ちょっとアロエの花とってくれ ....
今日は雨だな
職場に
自転車で通っているあなたは
不便だろう
俺は暇なのか阿呆なのか
あなたのことを心配している
こっぴどく
ふられて
電話も
留 ....
激しい雨の中
坂道で倒れた俺は
服も手も泥だらけで
顔は擦り傷ができていた
傘を
放り投げて
俺を助け起こしてくれた
あなたは
天使でも女神でもなく
....
通勤電車でまいにち通りすぎる
田んぼの景色
あぜ道のとちゅうにちょこんとすわって
毎日欠かさずに
電車を見おくる親子の犬がいて
気になって気になって
もよりの駅で降りてみた
当てずっぽう ....
僕は沢山の想い出を 小さな箱に押し込んで
その箱を 部屋の押入れの 一番隅に押し込んだ
暗闇の中で 唯一残った指輪を薬指にはめて
押しつぶされそうになりながら 僕は目を瞑る
真っ暗闇の ....
すこしだけ発光を
ビブラートする
落花の軌跡と
翳翳発ちゆく
空気の群れに
追い詰められた
心臓が一組あります
匂い立つ
夜の坂道に
色づいた
紅の弓なりが
宙を彩る一夜 ....
寂しかったら、僕の名を呼んでごらん
僕に聞こえるわけないけど。
苦しかったら、助けを求めてごらん
ちょっと忙しくて行けないけど。
切なかったら、僕の胸に顔を埋めてごらん
思いっきり送り襟絞め ....
トイレの便器に座って下着を下ろす
この普通の行為によって導きだされるのはそう、排泄物だ
食事中の方失礼
力んだところで出るものは出ず
変わりに長く細長いものがにゅるにゅると飛び出した
....
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