氷水に浸かった気分
痛いのさえ平気になった

「冷たい人ね」と言うけれど
君が温か過ぎるだけだって

素っ気ない態度

いつしか冷め切った
今日の終わりの夕暮れに
街は開店前の呑み屋のようで
ぽっぽっ ぽっぽっと
灯が灯る

昌平橋から見上げる高架
縄のれんのような柳の木
ぽーっと灯る提灯脇に
昭和の夕暮れ 宵の口

 ....
 
冷たい直線が
流れていく
今日は朝から
ろれつが回らない、
白い紙へと
その先に長く続く
生物の住めないプール
それは時計にある
二つの瞳孔
人が唇を触りながら
ゆっくり ....
 辞職願には「一身上の都合」とだけつつがなく書いたものの、本当の理由は「生きることによる倦怠感」であった。生きる、という本質的な目的がわたしの中で、ピントの合わない眼鏡をかけているように、急にぼやけて .... 峡谷を越えると
静かな瓦屋根の風景だった
懐かしい味噌汁の匂いがした
ああ、そうか
もう冬になるんだ
木が無口だ
迷路のような路地裏を抜けると
君の家がある
赤い屋根の洋館で
君はピ ....
 
 
シーソーの上に水羊羹
その意味の無い重さ
恋が終わる
 
+
 
ベランダから洗濯物が落ちていく
どうしようもないのに
シクラメンが咲いている
 
+
 
乾いた側 ....
女は
出会ったときから

過去の女だった

偶然が偶然をよび
不思議なリンクが
リンクをよび

過去を現在と錯覚させ
未来まで見せようとした

それ・・・

女の脳は過去し ....
指輪をはめた手でゆっくりと書類を渡しました。
君は少し微笑んだような気がしました。
これからは毎日指輪をしていきます。
その哀しげな微笑みを見たいからです。
何も感じないのならそんな顔はしない ....
 
 
理髪店に備え付けられた
平方根の中で眠る犬
その耳に形のようなものがある
店主はただ黙々と
軟水で精製されたハサミを用いて
僕の髪を切り分けていく
その間、僕は不慣れな手つき ....
カモミール
マロウブルー
手で揉んで
匂いを嗅ぐ
それでハーブティーを作って

窓辺を覆いつくしている
観葉植物に
光が射している



時間は
チクタクと流れる
もので ....
 トゥクトゥクの傍らで赤い夕日を待って
 犬は
 なにもしていない真昼
 なにをしているのだろう、そこで
 みずからの首に首輪をつけ
 ひもをつないで

 犬って
 なにも ....
赤と黄と朝焼け雲とくちびるを二人前ずつ欲しいのですが


こころもとなくなったから異国語を呟いてみる(気付かないでね)


ため息の量が午後だけ足りません枯葉の側に落ちてませんか

 ....
ゆうぐれに
さみしくなったり

あるいていて
ふと生活のにおいに
あしをとめたり

ゆっくりとしか
すすめないこと
くやしくなったり

生きるとゆうことが
どれだけ不安でも ....
三年前の誕生日なら覚えている。
好きな女にメールをもらったから。
帰ったらプレゼントのキリンの置物が届いていた。
でも友達づきあいのつもりらしかった。
まぎらわしいことはやめてほしかった。
 ....
公衆電話のはこのなか
ひざを抱えることすら出来ず
ただ泣いている

どんな理由があって
どんな喪失があって
泣いてるんだったっけ

どんな不条理があって
どんな口実があって
泣 ....
そうやって忘れてしまうがいいさ
生きていて恥ずかしかったことなど
そうやって忘れてしまうがいいさ
生きていて辛かったことなど
そうやって忘れてしまうがいいさ
生きていて苦しかったことなど
 ....

何時?
ニ時
嘘つき

色彩配列
センスねぇっス
雨上がりだから良しとしまっす

明日何時に起きれるかな?
明日起きたらわかるでしょ

しよう
しよう
わかるで ....
 もうふた月ほどたつだろうか。わたしは毎日、すこしずつ家財を捨てている。家財、といっても、どれもさまつな――そのほとんどは夫と共有して、それなりの思い出がつまっているのだろうが、もはやさまつとしかいい .... ハイボールやらハイライトやら
煙や灰や血や感情や
散らばってハイハイハイ
この世界は構成されてんだ

それと欲と欲と良く
それを構成するのは傘の下。
なんかの下でこっそり咲いた向日葵はも ....
俺思うんだ
死神って奴は男だろうか
女だろうか
一度パンツ脱がせてみてやりたいな
まあるいきれいなお尻でも
真ん中にかわいいちょうちんぶらぶらさせてても興奮するんじゃないかって ....
ぶぅーんと飛んでは
やれ忙しい
やれ忙しい
ごちそうにとまって
人間の様子を窺う
やれ忙しい

隣の部屋には
もっと美味しいものがありますぜ
ぶうんと飛んできたお仲間に
耳打ちされ ....
またあの子
そうか 小学校が休みだから

女の子はもじもじしている
暑い昼に お母さんと道で弁当なんてという顔をしている
頬に浮かぶその汗を無理やり拭いている
わたしが来ても顔色一つ変えな ....
午前0時
時計が動き出し
違う誰かになって行く
影を置き忘れて

朝を待ち
昼になり
夜になる
目が冴える

鳥達が目覚め
パンを食べ
ジュースを飲む
目の下に隈ができる。
 ....
今朝、ベランダの鉢植えから
見たこともない形をした花が
頭を覗かせていて

わたしは
この町に越してから
数ヶ月ぶり、に
カーテンを開いた




カラーボックスの大半 ....
不必要な話はしない
ぼくたちにはもうあまり時間がない
飾りもときには必要だけれど
いまはそういうときじゃない

死んだ蝉が生き返ることはない
でも地面の下では
蝉の幼虫たちが生きていて
 ....
どうしようもないことばかり口にしてしまう
虫の声さえ聞こえない熱帯夜
最終電車もとっくに過ぎていってしまったのに
私は今夜も寝付けずに
見えない星を探しながら考えてしまう
私はこの世に生まれ ....
木が勢いよく枝をひろげ
葉がさらさらと風にそよいでいる

ココがわたしの入口です


日に焼けた古本の匂いが
若き父のひたむきさをつれてくる

ココがわたしの入口です


決し ....
現在と
過去と
未来は

点のようでいて
じつは
球体の円周のよう
ではないだろうか

過去には生きられないが
過去は現在に続き

現在は
未来とつながっている

今を
 ....
いま
空は
無色透明の雨
宙を切って黙礼をする
中性の直線
― 今日はこれといってなにも無い日ね
黙りこくる空
青ざめる
― お花がきれいね
(いつでもいまである)
どくだみは縁の ....
もうすぐ キミの誕生日

あたしはその日 ひとりキミの誕生を
祝います

プレゼント選びは苦手だから
小さなショートケーキとビールでね

タイムの香りにつつまれて
キミの写真を横に
 ....
朧月さんのおすすめリスト(1460)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
音のない部屋- 秋助自由詩110-10-21
街の灯- ……とあ ...自由詩14*10-10-20
副題- たもつ自由詩1210-10-19
ゆるやかな生活- 豊島ケイ ...散文(批評 ...18+*10-10-18
蠍座の町- 真山義一 ...自由詩1310-10-17
明日の天気図- たもつ自由詩610-10-12
過去の女- 森の猫自由詩5*10-10-12
錬金術- 西日 茜自由詩5*10-10-10
海峡- たもつ自由詩810-10-9
- 真山義一 ...自由詩1210-10-8
国境ちかくの町かどの犬- 石川敬大自由詩2010-10-7
秋のうた・三首- あ。短歌4*10-10-7
日常- はるな自由詩410-10-3
誕生日の女- はだいろ自由詩310-9-28
たちすくむ- 竜門勇気自由詩1*10-9-28
忘却- 渡辺亘自由詩210-9-27
しゃあわせ- 太陽の獣自由詩110-9-27
花冷え- 豊島ケイ ...散文(批評 ...14+*10-9-27
夜っこらショ- クロイソ ...自由詩110-9-27
死に神はお金持ち- アラガイ ...自由詩4*10-9-27
多忙な蠅は- 曲がり屋 ...自由詩310-9-26
あの子- 乾 加津 ...自由詩6*10-9-25
モモンガー- ペポパン ...自由詩5*10-9-22
シエスタ- 山中 烏 ...自由詩6+*10-9-21
不必要な話はしない- 佐々宝砂自由詩610-9-19
バースディソング- 涙(ルイ ...自由詩710-9-17
空は音符の匂い- 昼寝ヒル ...自由詩6*10-9-15
球体と点- 森の猫自由詩9*10-9-15
かこのないひと- こしごえ自由詩5*10-9-15
いちばん早い_ハッピー・バースディ- 森の猫自由詩6*10-9-12

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