泣け

泣きたいだけ泣けばよい

あなたの涙だ

あなただけが流す涙だ

男だろうが

女だろうが

むしょうに泣きたくなったら泣けばよい

誰の為でもない  ....
日常はなんともかけがえのないものなのに
サラサラと指の間から抜けてしまうような一日

何も変わらないものはないのはわかっているつもりでも
琥珀になって

世界中にそんな風に人間が住んでいる ....
精錬された中指に
溶け落ちるクリーム
最後に残るのは苦しみ

蒸気圧がどんどん落ちて
すり替えが始まる

いつになっても
立っているだけの案山子が
ピエロのように
一粒の涙を舐める ....
{引用=からだの奥から
たらたらと
わたしが滴り落ちていく
産声とともに泣いた日の
わたしの初めの一滴を含んだ雨で
シーツを洗いたい

足跡にそって
てんてんと広がった池を
みじめな ....
小学校の体育の時間に
逆上がりができなかった
隣りの席の女の子が休み時間に
鉄棒をしにいこうと誘ってくれた
ぼくらは二人で
校庭の隅に立つ鉄棒に向う
鉄棒は低いのから
順番に高くなってい ....
 
 
黄砂の降る甲子園を
選手たちが行進している

選ばれたものだけが
行進している
選ばれなかったものたちは
観客席で選手を見守り
さらに選ばれなかったものたちは

あてもな ....
いくら考えてみたって、それは
途方もなく大きな壁だし
やっぱり誰かの覗き穴なのだ


漏れてる光は淡くて黄色くて
きっと幸福を形にしたものなんだけど
爪あとに似た影も見えるね
だからき ....
Englishman in New York が聞こえる
懐かしい香水の匂いが通り過ぎる
地下へもぐる階段で
地下鉄の隣の席で

自分の左手を見つめる
指輪がひとつ
そのほかはヌード
 ....
これって何かの間違いだったりして

夕方近くに先日面接受けた問屋さんからの着信
胸の震え抑えつつ電話に出てみれば採用しますの吉報だった

他の誰かと間違えていないよね

いつもの野良猫に ....
 
 
鳥かごの中で
小さなキリンを飼ってる
餌は野菜だけでよいので世話が楽だし
時々きれいな声で鳴いたりもする

夕焼けを見るのが好きで
晴れた日の夕方は
日が沈むまでずっと西の空 ....
ねぇ、
そっと
てをつなごうよ

ひざまくらで
ゴロゴロ
のどを鳴らしてごらんよ

そしたら
だれにも負けない
やさしいくちびるあげるから

今日みたいな朝は

君が恋しい ....
どしゃぶりの雨がふった

桜がようけ咲いたのう、
事務のおじちゃんが
きのういってたのに

はなびらが日差しに透けて
枝と枝のすきまから
春がちらちらもれて
ああ、うらやましいなあ
 ....
そうして
列車は燃え上がる火山の山腹を廻り
向かい合って座っていた僕たちの
車窓から美しく災害が眺められた
列車のドアから乗客たちが飛び降りていった
飛び降りては降りそそぐ炎のように水鳥を抱 ....
ねえ
どうして記念日が必要なの?
どうして特別な日が必要なの?
まるで
それが法律であるかのように
型にはまって恋をする人達
そんなの関係ないよ
とに ....
わたしは秘密基地を持っている
いくつもの基地の中でそこだけが唯一、「秘密」

見つけてほしい訳じゃないけど
敢えて囲わない
つまりはそういうことさ
疲れた身体を脱いで
立ち上がれたら
なんて楽だろうと思う

始まったばかりの朝は
あっという間に夜になる

何をしたのか数えていると
堕ちて行くように目が閉じる

明るい朝が来ます ....
夕暮れに
濡れた雨傘がぽつんと一つ
夕陽を浴びて
柔らかなオレンジ色に染まり
沈みゆく太陽を見て
何を思うのか

忘れ去られたかのように
壁に立て掛けられた様子が
どこか寂しげに見え ....
どんな時だって頼りになる
強い人だと思っていたけど
はじめて見せた君の表情に
痛いほど気持ちが伝わってきたよ

普段は弱みを決して見せない
一人で戦っては傷を作る
辛そうな姿を見るのが辛 ....
始まりは
小さなひとりぼっちの細胞だったけど
音も立てずに分裂し
手と手をつなぎ
大きな心の器になった
それを魂というなら
魂はひとつの原点だ
踏み出した一歩は
おぼつかない足取りだっ ....
つぶやく、と、言葉が
僕をポケットにする
だから何でも入るし
ピアノだって上手に弾ける
ピアノを弾くと父はだんだん丸くなり
丸くなった背中を母が高く馬跳びする
着地したところはす ....
卒業シーズン
周りがそつぎょうそつぎょうとうるさいので
俺もなんだか卒業しなきゃいけない気分になる
先生、僕は今、何を卒業すればいいのでしょう?
もう幼稚園も小学校も中学校も卒業したし ....
四ツに割ったリンゴを
庭の木の枝に刺しておく
この冬を越せますように
 ヒヨドリたち
どうか無事に越せますように

海峡を越えていく鳥もあるという
敵に襲われぬよう波のうえ低く
 群れ ....
光りの肌着を
灯りのパジャマと着替えるとき
くらしのかおりは消え失せて
腐りかけたくだもの ....
脳裏に焼き付いた赤色が
少年時代の嫌な思い出みたいで
振り払えなくて
いらいら


生きてることを証明しようと
自分のまわりに
種をまきちらす


切り落とした腕から
おれ ....
漆黒の闇を
手探りで進むように
もがき苦しむきみを見ることさえ
もう
今のぼくには堪えがたい苦痛なのだ


きみは
ぼくの気持ちなんてお構いなしに
ぼくのまわりに現れては
その ....
柔らかな日射しに包まれて
梅のほんのりと香る今日の良き日に
鳥となる準備は整った
目まぐるしい日常の中に
留まることを許してもらえない代わりに
整理整頓を行うための箱を貰ってきた
捨てるべ ....
朽ち果てた誰も訪れる者もいない廃園
寂れた石畳の道をひとり歩く
色褪せた花壇には花一輪すら咲いてはおらず
春を謳歌していた面影はどこにもなかった

かつてこの花園で一輪の花を摘んだことがあっ ....
{ルビ辛夷=コブシ}の白い花が
ほころんでいました
図書館の前の小さな広場に
冬の終わりを 告げるように

けしてそれは、桜のように
春の訪れのあでやかさなどでなく、
可憐な細い花弁 ....
気まぐれに
財布の中に余っている
一円玉を
四角い箱の中に
ごみを捨てるように投げ込む
世界を救出したヒーローのように
小銭の無機質な響きを
慈悲深い顔に刻み込むおまえ


 ....
考えれば考えるほど
何もかも嫌になってしまう3月某日
空があまりにどんよりしてやさしいから
ついつい泣き言をいいたくなってしまう昼下がり


生きるための理由がどうしても必要だから
 ....
朧月さんのおすすめリスト(1460)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 蒲生万寿自由詩2*10-4-5
- 佐藤伊織自由詩210-4-4
最後に残るのは苦しみ- within自由詩6*10-4-4
火群- 夏嶋 真 ...自由詩37+*10-4-2
逆上がり- 殿岡秀秋自由詩610-4-1
The_march_in_March- 小川 葉自由詩1*10-4-1
ひみつ- あ。自由詩15*10-3-30
おとなのひと- たちばな ...自由詩9*10-3-30
言い聞かすひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*10-3-29
鳥かごのキリン- たもつ自由詩2510-3-29
おはよう- こころゆ ...自由詩2*10-3-26
どしゃぶりの雨がふった- はちはち ...自由詩6*10-3-26
大鉄道旅行時代- 片野晃司自由詩2810-3-24
きみのこと好きなんだ- 寒雪自由詩410-3-22
なるしすとのかくれんぼ- ゆず自由詩5*10-3-22
できることなら- 未完自由詩6*10-3-22
雨傘- ミツバチ自由詩11*10-3-18
表情- 1486 106自由詩4*10-3-18
わたしたち- within自由詩5*10-3-13
ポケット- たもつ自由詩1010-3-11
卒業- 新守山ダ ...自由詩310-3-9
祈り- 北野つづ ...自由詩510-3-7
光りの肌着(十)- 信天翁自由詩310-3-4
Have_A_Nice_Dream- 寒雪自由詩110-3-4
復活祭- 寒雪自由詩110-3-3
卒業讃歌- 中原 那 ...自由詩9*10-3-3
廃園- 未有花自由詩11*10-3-3
辛夷- 月乃助自由詩13*10-3-3
Pretender- 寒雪自由詩110-3-3
曇り空のずっとずっと上のほうは、いつだって晴れ晴れとしている- 涙(ルイ ...自由詩410-3-2

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49