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君はそこにいて
ぼくはここにいる
目線は同じ、でも
距離は5mくらい?
ホームを隔てて合図をした
君が手をふって答えた
ここがふたりの乗換 ....
実(じつ)より名を とりに行く人
きらびやかな世界
みたくて まといたくて
いつか そんなひとたちの
実(じつ)が埋まる日はくるのかな
そしたら 名を持たないあたし
小さな赤い木の実 ....
「頑張って!」
と思わず口に出してしまう
それは頑張っている他者への共感であり
ふりかかる火の粉を払おうとする
ある種の逃げ口上とも言い得て
決して自分の事ではないのだから
「それじゃ ....
髪からはずした指で頬杖をつく
汽車の窓をみつめて
腕組みしながら眠るあなたに
微笑んでみる
間違いといわれて問わずにいられない
どんな女が好みでしたっけ
もうすぐだよ おきて
少 ....
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人は眠る時
幼児のように身体を縮こませ、
頭を頷くように祈る。
その姿はもはや
眠っているのではない。
魂ははるか遠くに飛翔し
彼は祈って ....
これからぼくは
いくつのことばを殺すだろう
それを
知らずに生きぬいて
いつか必ず殺されるだろう
ことばへ死にゆく
ぼくなのだから
これからぼくは
いくつの ....
暮らすように歌う
寒ゼミの最後の声が
あかるいよるの雲の腹の
内側であふれている
世界ということばがあまくかじられて
「明日死ぬかもしれない」と
しろい猫が鳴き
び ....
いちご味のアイスクリームが
水たまりに落ちて
七色の油が
水面を走って拡散していく
その上をコンビニのレシートが
巨大タンカーみたいに
悠々と流されていく
アスファルトにひざまずいて
....
国道を南下すると
海がひらける
それは
わかっているつもりだった
潮の香りがしている
目を細めて見つめている
+
波打ち際で
砂をかく
砂をかくと
掘り起こされてしまう
....
瞳を覗き込んで
悪戯に誘いをかけてみようか
優しい風に乗せて
悪戯に愛を囁いてみようか
こころを曇らせて
悪戯に雨を降らせてみようか
今夜の三日月ぐらい薄っぺらなこころで
....
080811
4次元のポケットに石を詰めて
軽く振ってみる
4次元ポケットに石を詰めて軽く振っていたら
猫型のロボットが目を覚まし
頭の構造を簡 ....
なにひとつ 同じでいることのできない私が
潮に洗われている
洗われているのは 海なのか 私なのか
あなたの口ったら おさかなみたいに うごいて
「ほら みてごらん海蛍だよ」と、教えてくれ ....
雨が降りやまない
世界ってそんなもん
光はたまに射すから美しい
価値に追いかけられて
青い蜘蛛の巣に絡まって
何かの拍子に思い出すこと
忘れた、もうずっと前に
....
冷たい指先をカキ氷機に入れて
右にグルグルと回せば
緩やかに零れる君の一片
卵に君の好きなマヨネーズを混ぜて
一つの塊になるけど
僕はそれが嫌いで卵は卵のままで
混ざることが嫌いな訳じ ....
むっとするような草の匂いをかぎながら
僕は雨を待っているんだ
こんなふうに湿った空気の朝は
何だか楽しくてしょうがない
もういいかい
まあだだよ
ほら向こうで呼んでる声がする
....
080805
生えるためには水が要ると
ステンレスのボールが喚く
サルビアの花の写真は
今からでも間に合いそうに
麗しく艶やかで瑞々しくて ....
天才だって
長生きしなくちゃ駄目だ
かまち 貴方に会いに
高崎までやって来ました
貴方が残した
数々の悩み 苦しみ
そして 希望を見つめ
私は息を飲みました
かまち 貴 ....
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掴まり立ちする息子を支え、
私に振り向く妻の肩先に思い出す情景がある。
思い出すとあの日私は
父親の傲慢な仕打ちに猛然と腹が立ち、
押し入 ....
雲 途切れ
一ミリの朝日が
赤くなった頬を刺した
部屋中にすきまなく
想い出が散らばっていては
目を開くこともできない
新しいエナメル
くるまったタオルケット
ちらちら ....
白い風が高くから落ちてくるから
静かなる木々は光を持て余してざわめいた
浮かされた心はじわり汗ばんで
翳る度にいつかの幻を見る
この空の蒼さは罪を隠すかな
咲き誇る花の色はただ
....
トウキョウの空は四角くて濁ってると
遠くから来た友達が
平気な顔をして言ってのけた
100年経ったらウンコも残らないトウキョウ
そんなのは何処だって同じで
特別扱いしてんじゃねぇよと
....
真っ直ぐに
うつむいてしまえる時はいいのです
泣き出しそうな顔を見られずにすみますから
だけど
斜め下を向くしかない時
これは哀しくて切なくて
切なくて 仕方がありません
あなた ....
1.
まだ小さな姉妹たちが
夜明けの色をした色鉛筆で
たくさんの羊の絵を描きながら
うとうとしていたら
一匹目の雄羊が
夏の部屋の小さな黒い空を
食べ始めました
たいへんお腹が減っ ....
これでいいのだ
なんていうと
いいことだけではなかったことも
思い出しそうだから
バカボンのパパよ
あなたは
いつも無表情なのに
端的な
その言葉の奥に揺れてる
瞳だけがあ ....
最近妻がビヨンドになってきている
40過ぎだというのに
髪をピンピカリンの金髪にして
耳は穴だらけ
いくつもピアスをつけて
じゃらじゃらと音をたてている
夏だというのに
わざわざ ....
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梅雨明けは嘘だった
というような空模様だよ
交差点の上には
大きな曇り空があって
今日一日分の雨の塊が
固まって浮かんでいる
....
今夜の献立
・夕焼けと向日葵の背中の煮物
・虹のフライ
・蝉と夏休みの子供の声の和え物
・打水のおつゆ
ごちそうさまでした、と
流しに綺麗な皿が
水に浸さ ....
新聞脳の父と
テレビ脳の母と
YOUTUBE脳の子供が
小さな家に住んでる
すべて借り物
いらなくなれば捨てられてしまう
情報のはかなさ
メディアのくるしさ
家族の双方向性
....
そのむこうには
休日がある
わたしたちのための
いったい何を休めばいいのだ
と男が言い
いったい何から開放されるの
と女が言う
お墓の土から生まれた蝉の幼虫が
羽化するの ....
080731
とりが鳴くからかーえろ
とりが鳴く
カエルが鳴く
蛙飛び込む水の音
ヒキガエルのことだよと
昨日見たのを思いだし
カラスの勘三 ....
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