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昨日さがし
今朝、起き抜けに
自分は右左が分からず
(ほんとに)
今朝、目覚めたとき
自分は表裏が分からず
自分の仕事が何なのか
すっかり惚けてしまって
濁った頭の中を
....
静かに、静かに耳をすますと
身体の奥から霧笛が聞こえる
いったいどこから聞こえてくるのか
僕はどこにいるんだ
朝の通勤電車に今日も乗り込む
見慣れた顔が椅子に並ぶ
少し曇った空の下
....
あなたは激しい加速をとり違えた氷のように歩いていた
わたしの喪失は人混みにもまれていよいよ遠のいていた
あなたの鈴のような耳のひらき
わたしはわたしのせいで気がふれてしまいたかった
“わた ....
青く光った矢印が
一斉に前を示し
両腕にしがみ付く怠惰な風は
酸っぱい痛みを産み落としていった。
萎んだ夜と悴んだ指先には
遠くの方から響いてくる
赤い点滅の伝言を
読み解くことはできな ....
ひと昔もふた昔も前みたいに霜柱立ったり
ちょっとした水溜りに氷張ったりするわけじゃないけど
それでも今どきの朝って起きるの辛かったりする
とりあえずは出かける場所があって
帰ってこれる場所 ....
北に向かった
鈍色の海、灰色の波
身をゆだねる勇気はないけれど
寒い海に抱かれたかった
何も告げずに飛び出したあの街
何かが変わるだろうか
気がついたらこの海辺に来ていた
冷たい風は ....
埃の舞い上がる歩調に
嗅覚は痛みを放出する。
ここに枯れた曜日を
交わして
私の呼吸はゆっくりと
化石する。
もう、映えないで
と弾けた西日に
夜のさりげない会釈を
歪ませて
朗ら ....
ぼくはいまいきてます
いま?
いま、なんてものはぜんぶ過去だ
いま?
ぼくはみらいのいちばん尖んがったところにいる
ぼくはいまいきてます
きのうきみに写メを送ろうとしてぼくをと ....
{引用=
まもるもののない空から
かれの顔や肩に雨がおちてきて
夕ぐれが
せまっていた
きょう
という日は
くぐりぬけねばならない試練のような
分厚い曇 ....
京(みやこ)の雪は
帰省の翌日
天気予報にあったとはいえ
数年来の大雪で
暮れの街が大混乱
テレビのニュースでのみ見る
京の冬らしい姿に
立ち会えなかった
呑んでは ....
私の手は大きい方なのか
指が長いのは
誰かの忠告通り
手袋で隠した方がいいのか
手相をみてもらった
50歳すぎてから開運されますね
ああ、
そのころ母親はどうしているだろう
....
夜はどうやって夜になるのだろう
ひかりはなぜひかりなんだろう
ひとはなぜひとを好きになるのだろう
どうしてそれを愛などと呼ぶのだろう
こんなこともわからなくなっている
....
無線紙の上
這い伸びる
黒インクの静脈は
冬ざれの様相で
ひたひたと
忍び寄る
絡み付く
{ルビ荊棘=けいきょく}の枝を
程良く剪定し
暖炉に放るのだが
パチパチと
節は爆ぜ ....
うすい羽のはえた夜行バスにのって
月あかりにかがやくいくつもの雲をこえて
あいした理由も
あいされた理由も
すべてあなただったから
いつもの街角、いつものバス停
やわらかな猫の手に夜の ....
{引用=ひとりでは淋しすぎていられない
震えて眠る私はうさぎ}
抱いて欲しいって言えたらいいのに
もわもわの毛皮をまとっていても
寒くて寒くて震えてる
{引用=耳を立て周りの音を ....
気持ちいいこと
優等生だって大好き
キスして欲しいところ
言わせる
単語で
お願いさせる
掛け布団のむこうで
なまえを呼ぶこえ
きれいな心みだらになる
....
地中深くに根差した
大きな球根のような欲望と
その真上の中空に漂う
ふわふわふわふわした
空中クラゲのような希望
地上に生えた剥き出しの古木の幹に
粘菌のようにへばり付いた渇望が
すべて ....
写真とは
干乾びた
製造工場の正門の
錆びたポストに居つく手紙の重さで
天を劈く煙突の
かたちを得たけむりが笑っているようなもの
めくれば
白い鍵穴もかすむ季節に
「どこにもいけない」 ....
たんねんに こさえた ゆきうさぎ
あなたが ふりむいてくださらないから
きょうも 赤い目の ゆきうさぎ
い 色恋は風の道
ろ ロケットは落とすもの
は 恥知らず有頂天
に 妊婦忍耐 産んでも忍耐
ほ 星の数よりヘボ詩人
へ へカテ元アフロディテ
と トイレはシステムの始まり
ち 痴漢の ....
○冬日在居
メダカ動き、妻しきり歓び
めずらしや、めずらしや
と言う
正月、真冬なり、寒し、されど
外は、陽の光うるわしく
時は正午を過ぐ
しきり妻と共
何処へか出向かぬかなど談ず ....
近頃どうよって悪友に尋ねられ
思わず恥骨の膨らみなんか押さえてしまう
去年は処女同然だったしね
あれって使わないと塞がっちゃうのかな
そんなことないのだろうけど
こころの窓ってやつは ....
110103
プレート損失40ワットでは
寿命1850時間
うーむと唸りながら
真空管アンプに
電源を入れる
微かなノイズのあ ....
泣きやんだ空のゆううつ
雲のまにまに
トタン葺きの屋根屋根からとびたった
まっしろい小鳥たちのまっくろい足、足、
鎮守の丘をみあげては
向こうがわを夢見る
臥せりがちの少年の
履きつ ....
年が改め 日常の
また、人との関わりで
いやでも心を開いてゆく
で
改めて心を開き
また心に思うところを語り、
心に暖かな気持ちを抱き
また今年も生きて行く
で
何度でも心を ....
キミは書き 続ける
日記のように
独白するように
日々のキモチを
日々の痛みを
悦びを
切なさを
あたしも
書き 続ける
この命
果てるまで
続ける
続ける ....
相方か演者募集!
今宮子供えびすマンザイ新人コンクールか ミスユニバース目指せるかた。
当方、Vo&G(♂)。
ジャンルは、ロック、ハードロック、ハーロック、林家彦ロック どれでも大丈夫です。
....
ねおきのうつろな鼻ごえは
のびやかな甘えたなこえだった
ベランダの空が切り取られていた
空綺麗
部屋がしずけさと懐かしさで冷えていた
ベランダぎわの植物たちがわら ....
やせることにしました
夜も昼も
私の体は、重たい気がします
持っているものも これから
持とうとするものも 少しばかり多すぎるから
知らぬ間に
体にたまった/たまる澱は、いつまでも ....
先の見えないトンネルを抜けると
そこは渓谷に面した崖で
数十段の階段が川辺まで
雨で光り流れ危険な美しさを見せていた。
階段の先には
溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがんWelded tuff ....
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