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蝶々の
羽ばたきが
運んで来た
渦が
頬をなでる
そこから始まる
とりとめのない
春
誰もが気付かない
かりそめの
春
こうして
....
二人で
ふとんをしこう
最後のニュースが
かなしい話を終えたなら
丁寧に
ふとんをしこう
僕らを責めたてる
光たちにつかれたなら
....
失ってゆく
失ってゆく
毎秒毎時毎日 失ってゆく
だから食べる
おなかいっぱい食べたい
一生懸命話す
漏らさないよう聞く
でも満たされないから
恨みごとをいう
届かないのはあ ....
宇宙式の貨物船にのって
オールトの雲のなかを航海している
太陽から1.47光年離れても
まだお前の重力圏内にいる
まったく、すごいやつだよ
お前ってやつは
RC2052年18月03 ....
しをかいてはいけない
おしりをかいてはいけないのと
いっしょで
かゆいからといって
かいてはいけない
そこにてが
とどいてはいけないのです。
たった一つの言葉が言いたくて
書き始めた詩が
僕の手を離れて宙に浮かぶ
こんな筈では無かったと
何回も書き足して
つなぎ止めようとしたが
ますます詩は僕の部屋中に拡散し
言いたかった ....
いそぎあしに みちをゆきすぎる
すべてのひとに はなたばをおくりたい
やまあいからこぼれでるあさひの
まっさらなきらめきを
くたびれてすわりこんだきみにも
あかく あかく
さしのべられるひ ....
雨が降る
黒い雨が降る
*
夢の島
誰が名づけたのだろう
ぐぐったところで明確な由来などでてきやしないこの島で
静かに眠り続ける一艘の船
東西冷戦の最中
高 ....
空虚な夢
大きな真空地帯に
つかまって
精神がからっぽ
私は言葉を失い
茫然と
佇んでいるだけだ
精神が
皮膚に繋がった
全方位の天球と
直結したような
実感は
訪れなくなって ....
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薬を整理するだけで大変だぞ、と言う
手には赤や黄色、白色の
錠剤が20個ほどばらばらあって
手で握っている
色々分けて、朝昼晩の3回分にす ....
採石場に行った
一面が雪に覆われて、水星みたいだった
使われなくなったプレハブの鍵を
壊そうとして指を切った
「絆創膏ならあるよ」と自分で言った
雪はまだ降っていて
すり鉢の底から ....
「ぶっとび市」というのがあって
白地に赤の幟旗が何本も
雪の壁に並んでいる
二〇一一年二月十一日
町は風が吹いて
人は四方にかしいで
青空が小さな冬の森を翳らせている
何がいやと言って ....
けさ
鶯の声をきいた
まだ うまく鳴けない
チョッピリ ハル
と聞こえた
口笛で春を 呼んでみる
チョッピリ ぼくもぎこちない
花の耳をかたく閉ざして
美しく凍えるひとよ
ホ ....
季節外れの白い落下傘
寂しがり屋が落ちてきた
懐に六花が染み込む
透き通った空なのに
心の突っかかりに似ている
治る手立ては無限対数か刹那か
閃光は何時でも下ごしらえ
落とし所は ....
こわれてゆく街のなかで
こわれてゆく耳になって
ぼくは
通りすぎてゆく乾いた硬い音をきいていた
ビル風に
靴とアスファルトの
靴とデパート通路のリノリュームの
靴 ....
{画像=080325021315.jpg}
だから教えてください。
手段を尽くしても、
想いを伝えたい自分は、
知らずにいられない。
傷つくこと、
傷つけることからは逃げられな ....
木蓮は一心不乱に花を咲かせ
嘆くように朽ちていく
茶色い花弁を散らかしながら
乙女のように衰える
しかし枝には
細かな緑を隠していて
生きること
静粛な佇まいの内に主張している
....
岡ちゃんはフラれた昨日をネタにしてジョークジョークと高笑う
ねじり鉢巻キマってんのにモテねぇじゃんか
あらよっ もいっちょ
ソビエト連邦崩壊しても
コンベアの冷凍サーモン高々と積みあげ
平和 ....
{画像=110323015507.jpg}
撤退する? しない?
引き際ってあるのかな?
方向転換? 戦略的撤退?
心が悴んだ?
景色が急に日陰した気分?
....
ACのコマーシャルが
テレビから消えてもぼくらは
忘れてはならないのだ
いのちが助かる
いのちだけが助かる
ぼくらができることとは
義援金を今後もつづけることだ ....
解けない知恵の輪
笑顔で育てた雨雲
陰影を這う蜥蜴
心電図と信号
一念発起とがんばってみるのは
容易いけれど
がんばり続けることは
なぜか難しい
*
それって三日坊主
だよね
悔いてはみるのだけど
いつだって
他のひとの視線が気 ....
曇り空の夕陽は
やけに朱色の粉っぽくて
窓から見える景色が
変にくすんでいます。
日がな一日床に入って
分かりもしない本を読んだり、
他人の不幸の報道を
リバイサンから御裾分けしてもらっ ....
県境にこだわったマニア本
県境に建ったホテル
県境に建ったショッピングセンター
県境が走る住宅街
短い距離の間に県境を何度も渡る国道
の
記事を見ていたら急に思い出す
東武日 ....
愛ってやつは
○だったり□だったり、ときに△だったり
そんなもんだろ、なぁ
ほら横なぐりの
ぼたん雪のなかを
回送バスがはしってゆく
窓を曇らせ
満員にひしめいた乗客の気配だけを乗せて
がらんと無人の灯りを点して
回送バスがはしってゆ ....
嘆こう
いつか早朝のラジオで聴いたんだ
「前半しっかりと絶望すること。
それが復活や飛躍への、ステップになるのです」
私たちの脳は生きるために
絶望と絶頂を繰り返す
友だちが教えてく ....
ママからのキャラメル
約束事のご褒美
離れても ほのかな香りが彼を包む
遥か彼方の堅い約束
指切りした思い出
今だに溶けずに残っている
*
細い瞳に淡い空が映る
この円(つぶら ....
うらぎりの雲がうかぶ
青空のした
ぼくは
ぼくを問いただしていた
オマエハ ナニヲ シテイルノカ
と。
おおきな地異が
おおきな波が
きみから
大 ....
夜の次には
朝が来ますように
春風が貴方のもとに
届きますように
空が晴れていますように
温もりが涙が笑顔が
貴方と共にありますように
そして何より
どくん ....
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