すべてのおすすめ
黄色い帽子をかぶった女の子が
お母さんに手をひかれて
ちょこちょこ小走りに
横断歩道を渡っている
いくつまでお母さんの手を
握っていられるのだろう
無邪気な笑顔 ....
にょうろりにょうろり長い紐
トタン屋根またがり
ポストくぐって
にょうろり、にょうろり
どこまでいくのか
酒屋のシャッター錆びの穴
にょうろりにょうろり
中に ....
道路も屋根も電信柱も
みんな銀色に覆われてる
子供たちは喜び
雪合戦をしている
君と過ごした冬は
寒いけど暖かかった
今年は一人で子供たちの
歓声を聞いて ....
静かに、静かに耳をすますと
身体の奥から霧笛が聞こえる
いったいどこから聞こえてくるのか
僕はどこにいるんだ
朝の通勤電車に今日も乗り込む
見慣れた顔が椅子に並ぶ
少し曇った空の下
....
北に向かった
鈍色の海、灰色の波
身をゆだねる勇気はないけれど
寒い海に抱かれたかった
何も告げずに飛び出したあの街
何かが変わるだろうか
気がついたらこの海辺に来ていた
冷たい風は ....
赤い紅、鈴虫の声
夏の光を殺して空に唄う
君の細い肩、狂おしく
すべてが溶けて時は止まった
どうしてまた帰ってきた、何もないこの場所に
鈴虫の声
今年もまた聞こ ....