すべてのおすすめ
赤です、
否。それは違う
そう見せてはいるが
実際は
――青だ
夜です、
たぶんそれもレトリックだ
朝は夜のなかに隠された唯一の希望であり
じつを言えば昼も夜の一部にす ....
君が好き
の、
なかに
キスしたい
とか
いやらしいこと
もっといやらしいこと
それ以上にいやらしいことをしたいっていう
エッチな気持ちが入っているかどうか?
正直に答えると、
....
かん高いガダルの啼く声が
白群の山々に木霊して
間近に海を見下ろすメドの家の庭には
彩り鮮やかな草花が咲いていた
山腹にあるメドの家の赤い屋根には
ダ、ド、マ、の翅のある猫が巣をつくり
....
殴る、
蹴る、
電話が鳴る、
ルルルルルルルル
ルルルルルルルル
前歯が折れる
その顔で笑ってやる
生きてやる
まだまだ、生きてやる
電話が鳴る、
ルルルルルルルル
ルルルルルル ....
みどろの眼が睨んでいる
それを説明しては、いけないから
ボクはみどろのことは話さない
かわりに だーらんの花の咲くブーの森で
きのう夜の小人たちが踊った ギシキのことや
コーンベルべのたーた ....
草と魚の匂いのする
傲慢なことばに、
茹でたブロッコリーと
エディブルフラワーを添えた
ソースは煮詰めたバルサミコ酢
桜えびと蓮根チップスも散らして、、
皿はロイヤルコペンハーゲンのブ ....
聴こえるかい? プーチン、
/////(ノイズ)。
私は詩人たちの口をとおして
今も尚、歴史を変えることが出来る‥‥
ウラジーミルは一九二四年一月二十一日に死んだ、
旧い日本式 ....
冬のあいだ降りしきる雪に閉ざされた最果ての地マンタに住む人々は、春の日を心待ちにしている。そして世界の終わりへとつづく分厚い氷壁前の広場では、毎年二月の初めにエロスを迎える祭り、オナ・フェラペリアが行 ....
暑い夏がすぎた
ころ、
スーパーでは
松茸や
梨、
ぶどう、
秋刀魚が売られている
家では
百均かどこかで買った
ステンレスの型抜きを使って
たくさんの紅葉のかたちの人参を作る ....
悪の力について話すと、まずそれは人類が築いた膨大な量の知識であり、科学であり、文明の礎である。たぶんそれらは真の神を必要としない、もしくは、「悪そのもの」の究極の姿が‥‥いや、ちがう。むしろ「悪そのも ....
大粒の涙‥‥いやそれは悲しみというよりまるで馬鹿げてるとしか言いようのないほどの荒く凄まじい憎しみの雨で草木の葉は低くうなだれ足元はたちまち泥の河となった白く靄の立つ密林を飛び石のように跳ねながらやっ ....
尚も人は、
七つの哀しみにわかれて
凍りついた虹の椅子に着座する
空はまだ無い
二度と汚されてはならない
新しい、昼と夜のために
星もなく陽もなかった
罪に染まった息を幾度もくり ....
彷徨っている、
京阪三条駅近くの篠田屋の
あの皿盛りが
なぜだか目蓋の裏にある
いや、それなら浪速区日本橋の
そば処まる栄のカツカレー丼だって旨いだろ
いやいや、やっぱり誰もがカレーハウス ....
5月の陽射しは、
夏を隠した薄鼠色の空の隙間から
光の階段のように降りてきて
美しい虹を作り、
いくぶんつよい風を呼んだ
――さっと、
曇り空の幕を開けると、
碧と白のまだらな空 ....
鮮紅色の空が液状に溶け出し、細かな雫となって降りそそぐとやがて男の立っている意味のない地名も時間のないそのマカ不思議な場所も遠く何処までも濃く赤みがかった不吉な色に染まった。白いガンダムは、オレンジの ....
刎ねられた首の、落武者ヘアーの見慣れた顔がそこに在った。
所々に空いた障子の破れから庭の繁みを覗かせた薄暗い茅屋の畳のうえに
斑に変性菌類の付着した身体のない見慣れた鼠色の顔は飄々とした面持ちでご ....
わたりがにのフィデウアは、僕の恋人
半年に一回くらい、僕と妻は君を食べる
君はいつも白い渚からやって来て
まるごとぶつ切りにされ
黄昏の陽を浴びた二人に食べられる
君を飾る赤と黄のパプリ ....
まだ生きている
、
夥しい数の幽霊たちが街をゆきかう
、
様々な商業施設へ殺到する
、
贅沢な食事を提供する店に行列ができる
、
そしてあの世からの噂が
、
たちまち幽霊たちを不安 ....
Hey, 一体どうしたっていうんだ?
スマホ片手にそんなにも酷く落ち込むなんて
オマエの爆発した頭の上には、
真昼の太陽がまだギラギラ輝いてるというのに
いつも素晴らしいことばかりじゃな ....
浮世、
という
夏の、
ゆらぐ陽のように
濃く、
あまりにも
鮮烈な、
燃えさかる幻が
汗ばんだ肌を
包んでいる
熟れた風のそよぐ
青い夜、
若い男の身体は
激しく鼓動し ....
かん高い声の騒ぐ言葉が部屋中を這いまわっている。声の主は女と女なのだが、女と女は椅子に座っていて向かい合ったちょうど真ん中にテーブルに載った紅茶とポッド、そしてナイフで取り分けたそれぞれのビクトリアサ ....
倹しき彼らの日々に罪はない
彼らは神へ祈り、
石釜で焼いた硬いパンを
よく砥いだナイフと太い指で割き
赤いワインを飲み、
仔羊の肉を食べて笑う
一日中、楽しく歌をうたい
好きな人と抱 ....
Fire, たとえ消えてしまうとしても
白くまぶしい光の妖精たちが君のまわりを飛び交い
私はまだ虹色の君を信じようとしている
覗く者たちが透明な笑みに魅了されて、
やがて心奪われ鮮やかな多面 ....
むかし、
ボクは花に埋もれた
白や紫、
黄、青、赤‥‥
――ある日、
紫の桔梗の花を
ベットいっぱいに飾って
素敵な夜を過ごした
しかし残酷な朝が来ると
花はすべて萎れていた
悲し ....
きょうはたのしいお祭りだ
夜の恐ろしさを鎮めた神社へ行くと
本殿へとつづく参道の両脇に
LED提灯が吊るされて
ステテコに腹巻のおじさんや
派手なアロハを着たおにいちゃん、
ポニーテイルの ....
焦げたソースの薫る
烏賊の入った焼きそばがうまい、
湯気の立つソースに塗れた太麺には
紅生姜もたっぷりのっていて
そっと隠れて
刻んだキャベツや
玉葱だの
もやしも入ってる
青 ....
車の運転はもうしなくてもよい
車が人を乗せて自動で走るからだ
そしてコンピューターという機械も姿を消した
言葉が、写真や絵文字となって
画像は脳へと直接送られる
ほとんど ....
がんがんがん、
ぐぉーん、ぐぉん、ぐぉん、
薄紫色の法衣を着た僧が
正座し
鵺のような奇声を発して
バタラ経を詠む
向かって正面の祭壇は、
ぐちゃぐちゃのアルミ箔で飾られて
蟹 ....
アフリカ鍋には
キリンさんの首と頭がまるごと入っている
そういうと、
動物愛護協会から
クレームが来るかもしれない
キリンさんも可哀そうだが、
それならなんで戦争がなくならないんだ
....
化け物みたいな
醜い顔の生き物が、
あいしてます、
結婚してください
と、
美しい悪魔のわたしに
そう言った
化け物みたいな
醜い顔の生き物は
ごめんなさい、
あなたを試しまし ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32