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行き違い……死んでしまおうと彼女が言う。
いや、僕が言う。
辿っても辿りつけない、過去へと梯子を下ろして、
一歩一歩、深淵に向かって。
誰かが言ったよ、今日の青は明日の緑、と。
きょうは、わたしのふるさとも雨。
雨のなか、傘をさして歩いて行こうか。
それとも、レインコートを着て、自転車で行こうか。
肌をなでる風が、さびしくも涼しい。
こんな日には、いつかの思い出に包ま ....
遠く、はるか遠くの港で、船員たちが一瞬のくつろぎに、
身を任せている。
明日はまた、嵐の海に乗り出ていくんだよ。
明日はまた、セイレーンの歌と戦わねばならないのだ。{ルビ現在=いま}に心を委ねる ....
あれは小学2年の夏休みのことだった
隣の家の姉さまは
白地に花菖蒲の浴衣を纏って
細い躰を座敷に横たえ
静かに扇風機のぬるい風にあたっていた
ぼくは庭にあったシーソーに乗りたくて
姉さまの ....
お盆を過ぎると、
いつも風が少し涼しくなるのは、
多くの死者たちが来訪していた、
その磁場の名残なのか、
死んだカブト虫たちを裏庭の暗い土に埋めて、
その上にできるだけ細長い小石を立ててゆく ....
米をいただき

野菜をいただき

魚をいただき

肉をいただく

残酷といえば残酷だ
いのちを
いのちとは思わない人の
いのちは
いのちではないのでしょうか。
愛を歌ういのち
ゆうぐれどきの
西の空は
蒼く透けて
闇に解けるまえの
悲しみの果てです
ポエムちゃん、サヨナラ
汗ばんだからだでふたり抱きあった
昨日までの嘘は水に流して
今夜からは本は読まないで眠る

潔く、完璧な AI に譲ろう
思えば、想いはすべて映像だった
ことばは ....
今日はいつもより早く
午前1時に起床した
何時もの通り
アイス珈琲を飲みながら
ゆっくりと釣り道具を点検する
準備万端異常無し
車を飛ばし渓を目指した

何時もと違うのは
バッハでは ....
ハンカチをほどくと、
(ル・クレジオ『モンド』豊崎光一・佐藤領時訳)

そのたびに
(パヴェーゼ『ヌーディズム』河島英昭訳)

生まれかわる。
(ギュンター・グラス『ブリキの太鼓』 ....
ああ、海が見たい。
(リルケ『マルテの手記』第一部、大山定一訳)

きみは海を見たことがある?
(パヴェーゼ『丘の上の悪魔』10、河島英昭訳)

ぼくは
(サルトル『アルトナの幽閉者 ....
津軽海峡をわたって、
北国のみなみに訪れた、
とても素敵な黒いトンボ、


それは本当に良いことなのか?
それとも良くないことなのか・・・、
以前よりもずっと暖かくなった地球、


 ....
詩を
書くこと自体が
目的であり
よろこびであり
読者あっての詩です



詩とは
私にとって
死を含んでいる生(せい)だと言った
初心忘るべからず
今の今を生きている

 ....
今日は釣行の予定だった
午前2時に起きるため
昨夜は8時にクスリを食べた
頑固な不眠症で5~6時間が精いっぱいだ
それがなんと今朝は5時半に起床
こんなに寝たのはここ10数年来なかった
身 ....
コンクリート壁が壊されたいま

砂埃舞う荒れた道幅の右端には鉄門が建ち

中腹には小高い丘が盛られ

数えきれない肢体が埋められているから
                    幼 ....
ぼくは
(サルトル『一指導者の幼年時代』中村真一郎訳)

花びらが
(カミュ『異邦人』第一部、窪田啓作訳)

海に落ちてゆくのを見つめていた。
(ナボコフ『ベンドシニスター』4、加 ....
何か落としたぞ、ほら、きみのだ。
(ナボコフ『ベンドシニスター』1、加藤光也訳)

たしかに、
(ラディゲ『肉体の悪魔』新庄嘉章訳)

僕のものだった。
(ラディゲ『肉体の悪魔』新 ....
一匹の猿が
(リルケ『マルテの手記』第一部、大山定一訳)

花に見惚れている。
(ゴーリキイ『レオニード・アンドレーエフ』湯浅芳子訳)

夢を見ているのだ。
(リルケ『愛と死の ....
懐かしいロックンロールの残響がまだ耳の中で鳴り続けている、俺はなにも過去にすることがない、すべてが同じ密度で進行し続ける現在の中で生きている、分かるだろう、俺はただ書き続けるだけさ、自分が始めたこ .... 人の役に立つのがいいとか言ってると
役に立たなくなった時
死にたくなったりする

君の体験する偉大な時は何か
大いなる軽蔑の時間であろう

自分が人の役に立たず
存在が邪魔にしかなって ....
小太りまさおくんは
あまりにも炭水化物をとりすぎて
人の何倍も食わなければならず

ガリガリまさしくんは
米が嫌いで野菜ばかり食べてます

お兄さん、けつでかいよ

近頃の公園には誰 ....
不確かさというおやつに
見たこともない春の風をまちわびる
そこにある謎のままな姿
映像は軽々しくページをめくり
静けさの化物の胃の中へ消えてゆく
手と手の中の憎しみ 手の中の希望
それらに ....
まあ分かったれすよ
あなたはデパス中毒ですからね
ぶっ倒れて救急車で運ばれて
閉鎖に入って
気味の悪い他の患者を見て
自分はこんな奴らとは違うと
ブチギレて
そんでまた娑婆にでればデパス ....
{引用=
たとえば そらにわたしが浮かんでいたら
きみは おもしろがって みていてくれるかな

つまらない事が続いて 吊り革から手を離して
ホームに降りるときに
いまいる現実 と毎日 のこ ....
手探りで生きてきた

成功も失敗も泥の路

独り歩いてきた

燃え盛る胸をかき抱き

希望という彼方の峰を目指す
よろこびのために
生きるけれど
生きる意味を
なおも探し続ける
私のいのち



足るを知れ
と時々
自分に言い聞かせる
欲は尽きないが
今幸せな私



縁があっ ....
午前1時起床
アイス珈琲を2杯飲み煙草をくゆらせ
寝不足から漸く覚醒する
午前2時出発
車は殆ど無く快適なドライブ
午前4時渓に到着
コンビニで買った微糖の珈琲を飲みながら
夜明けを待ち ....
あの頃ぼくは口径20㎝の反射望遠鏡が欲しかった
土星・木星・プレアデス・アンドロメダ… etc
銀河鉄道に憧れて
遠い 遠い{ルビ宇宙=そら}を観たかった
当時はバイトをしても貧しくて
とて ....
色づいた
赤とんぼ
鮮やかな

命が首をかしげる
海さんの自由詩おすすめリスト(943)
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- レタス自由詩5*24-8-15
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