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こよりのヒラヒラをいっしょにもって、カシャカシャ、クモの足みたいなところがすきでお母さんとしゃがんでその橙を眺めた。
無常のすき間にある一瞬の灯、みえなくなっても終わりではないこと
傷から炎をぽと ....
街の通り花壇周りの草むしりするおばさん達、
ぽつぽつと明かり橙に灯る小さな美容室、
青いバット握り締め素振り繰り返す少年、
サイレース貰いに早朝のバスに乗り込む私、

この街の営みの傍らに殺 ....


観察し続ける人々は、思いのままに生きていない面、人々から変わっていると言われてしまう。
じっと観察し続けていれば、この世に変わっていないものはなに一つないと気づかされるであろう。


 ....
恋は甘いかい
恋は苦いかい
恋は切ないかい
恋は酸っぱいかい

時々わからなくなって
わかろうとするけれど
胸の鼓動が邪魔をする
熱波が一時のものならば
裏切りの言葉も簡単だ

 ....
この白い画面から
各々の人たちが夏の思い出に何色が入ってるかを見ている
あたりまえに過ごすこと 羨望で願望しかなかったこと
夏の思い出はすきじゃない

病棟へ出入りするぶ厚い自動ドアが、こど ....
今日は天気の良い日曜日
渓を訪れる釣り人は多く
ボウズが続出し
挨拶をすると
水量も少なく
入渓者が多くて駄目ですな
異口同音のこたえが返ってくる
釣れないので{ルビ納竿=のうかん}する ....
街を行く人々は 疲れた顔もあるけれど

晴れた日の隅田川 交わる航跡が爽やかで

素晴らしい朝だから 足取りも軽やかに歩こう

自分を一つ好きになれるかな
愛って、皮を剥いた馬鈴薯だぜ
だから俺の故郷に愛なんかなかった
紳士録にも載ってねえ名前は
この街では沢山の愛の中のひとつだ

優しさは仕舞っておけ、
乱暴な拳もポケットに隠しておけ
奴 ....
さるすべりの紅、
うっすらと飛び跳ねる
夏の朝に
みんみん蝉の声、
ふと心に響き
途の人、立ちどまり
心の奥底へとみんみん蝉の声

響かせる現の時 、

永久のヒビキとなり刻み込ま ....
 衣装ケースの底に今も蔵って有る
 レトログリーンに白ドット柄の
 スカート付き水着

 もう 着れる歳でなくなってからも
 ずっと処分せずにいた
 これが一枚の写真の様だから

 眩 ....
ぎゃん泣きのうれし涙を一度だけ
 

嬉しくて一度だけでも泣きたいな
斜めからめていつも生きてた

いなかつたこんな人は今までも
いつまでも続く感動の痺れ

まぐれでも出逢えた奇跡
 ....
ちいさなちいさな火花を散らす、とても弱々しくなった、ちいさな晩夏の太陽が、ポトリ、と水色のバケツに落っこちて、やがて秋の陽がのぼる。 ネアンデルタール人は亡き人に花を抱かせ葬儀を行った
死んでも花に包まれ
あの世に幸あれと祈ったに違いない
生の世界と死後の世を観ていたのだろう
そこには既に信仰があったと思われる
人類学者の ....
宇品港から三高港へ
フェリーで向かう
三十分ぐらいで着くだろう

似島の側を通り
反対側の広島市内を見ながら

昔は船酔いしていた
大人になってからはしない
景色を楽しめる

小 ....
遠い空を
ゆく
つばめの子の
魂は
次の宿に移る



今回の生(せい)では
出会ってくれてありがとう
つばめの子だった
その魂
次の生でこんにちは



体は有限 ....
月に一度の通院日
ドア通ドアで二時間弱

雑談だけの検診
渓流の話しを興味深く聞いてくれ
土用の丑の日に鰻重は食べたかと
あの店が美味いだの
やはりこの店が美味いなどと…

担当医は ....
拝啓
小さな友

君の立ち振る舞いや
雰囲気が

子供の頃の幻に重なり
胸騒ぎを覚える

過剰なところや
たやすく折れる心

ささいなことで流す涙は
もっともっと深いところ
 ....
空気は黄色くて
あの3人の大人と出会って
狂気へ堕ちる
積木で遊ぶ
生まれたばかりの僕
積木遊び

テレビで変な顔のおじさんがツボで
ゲラゲラ笑った
おじさんは僕を睨みつける
また ....
{ルビ誰=た}が定めたる森の入り口 夜明には天使の着地するところ *

睡つてゐるのか。起きてゐるのか……。

教会の天井弓型にくりぬいてフラ・アンジェリコの天使が逃げる *

頬にふ ....
ずぶっずぶっ
自らの脚の
ゆっくりねっとり
黒土に沈みゆく
 を、
慌てて何とか引き上げて
進む一歩、
また ずぶっずぶっ
ねっとりゆっくり
黒土に沈みゆく

視界もんわり暗闇に ....
名の無い私は
名の無い鳥に
おまえは生きろと言われ
突っ立つ
そして名付けた



時々は
休みながらも
進むしかないんだ
一歩一歩
この命と共に



終りを
 ....
 
 クスノキのそば
 芒漠としたまひるまの陽光に
 蝉の ヒビキ

 離れて住まう年老いた父の声が、
 聞きたくなって
 
 
時間がとてもながい、冷や麦を食べすぎた。虫捕りはさして珍しい虫が見つかるわけでもなく、数本しかないファミコンのゲームカセットももうとっくにやり飽きた。昼間の茶の間でコップに入った冷えた麦茶を飲みながら .... 大地の上に、色さまざまに
生命の創造力が開示されるとき、
大地の素材から、さまざまな形で
生命なきものが創りだされるとき、
それを感得した魂が、意志の力で
おのれの生存の喜びを強めるとき、
 ....
午前三時に車出し

一番乗りで渓に着く

一投 二投 三投と

次から次へと

銀鱗は舞い躍る
大切な友人と久しぶりにランチを食べた。
彼女が自殺未遂をして床で昏睡していたら、
「そんなことだろうと思った、邪魔だ。どけ」
と旦那さんに言われてから、ろくに食べていなかった、と、ころころと笑っ ....
私の罪を
空へうちあける。
しんとして
空は
青やかだ



世界は
自分だけで
回っているわけではない
けれど自転している
私の矜恃

 ※ 矜恃(きょうじ)とは、
 ....
 冷蔵庫から取り出した
 ガラス小鉢の紅茶ゼリー
 ノンシュガーのルベウスに
 ちょっと多めにのせる生クリーム

 リビングには尖った葉を上向きに茂らせる
 アンスリウムが、柘榴石のような ....
短冊、
ほそい笹の木にとりつけた、
さまざまな、
にっぽんの夏のいろ、
ゆうがたにリアカーをひいて、
みんなで町内をいっしゅうする、
ものらるのラジカセが七夕の唄をうたう、
そのうち日が ....
真夏日の

渓は明るく煌いて

涼風は香り

熱くなった肌を冷ます

あまりにも静かな流れだった
海さんの自由詩おすすめリスト(943)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
はちがつ- 唐草フウ自由詩6*24-8-6
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