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カフェインが入っているのが嫌いだから、
と言って、君はデカフェを飲む。
そんなのおいしくなくない?
って聞いても、君はくすくすと笑うだけ。
わかっていたつもりが
何もわかっていなかった
わからないことが多すぎる
本をどれだけ読んだとしても
まいにち新聞とにらめっこしても
あまりにも知らないことが多すぎる
ならばひとつの事象 ....
肉身として
先ず在るこの私は 、
〉寒いねぇ、寒くなって来たねぇ〈
と身近な友に話し掛けながら も、
光の意識 、瞑目すれば
最早意識の内を常に不断に
自ずと光り輝かせる私
....
ぼくが20代の終わりくらいのときやったかな
付き合ってた恋人のヒロくんのお父さんが弁護士で
労災関係の件で、それは印刷所の話で
「年平均 6本」とか言っていた
紙を裁断するときに指が切断された ....
さらさささ さらさささ
盛んな緑葉の群れ踊り、
受ける光を掻き混ぜて
風を受けて風流し
時空連続の体を為し
さらさささ さらさささ
留まることを知りません
あの子は深い思い遣りに
....
もとより文鳥は風切羽を切っているので
高くは飛べないけれども
不便はない、という
狭いこの診察室で暮らしていくには
ここには空がない
文鳥は空を知らない
ねえ
鳥の脚を見て
そこだ ....
不完全な僕にも仏性はある・・・
このまま忘れていけば煙草はやめられる・・・
永い夢をみていました
今でも夢をみています
自覚しつつ醒めない夢・・・
サーモスのカップを洗う
水が ....
カ」
memory
....
記憶は残酷
記憶は あいまい
ついこないだのことも
もう遠い日の出来事
低い声の鳥が枯木の上で囀っている
あんなに立派な樹木でも
さいごは枯死してしまう
むなしく心を費やして些事にこだわ ....
きみはもう成層圏の彼方に飛び去った
手旗信号も届かない
ぼくは今日 言葉を失った
涙の果ては無言電話のノイズになって
闇へと散った
急な傾斜の小径をのぼり切れば
大きな旧居の横手に広がる
段々畑が見えてくる
金網のフェンス越し、
至近距離で咲いているアザミへ
iPadのカメラを向けてみる
うつし世の碧 ....
りんご
まず愛されないといけないんだ
ごりら
だれかとつながりたいと願うなら
らっぱ
らくだの背中に入れておく粗品
ぱんだ
何か 膨らみを持たせるための何かだ
黙ってうつむくそのひとの ....
そう きみと二人
菜の花畑の向こうに碧い海を眺めたね
遠く水平線には洋紅色の貨物船が浮かんでいた
固く手を握りしめ
明日の行方を占った
きみの{ルビ華奢=きゃしゃ}な肩を抱きしめながら
....
足許の明かりを響かせたなら
独りの私が新たな家に還るだろうか
あゝこの天空を仰ぎ見ればただただ青 、
貴女たちの住処は真ん中に
まぁるく黄金に輝き燃え盛り
地上の生も死もあまねく照らし出 ....
上手く書こうとするから
嘘ばかりを書いてしまうのだ
詩が書けないのじゃなくて、
それが本当の理由なのさ
嘘なら嘘を吐き通せば良いだろうし、
ことばを飾るのが嫌なら下手でもかまわない
ど ....
付き合いはじめて間もないころに
可愛い女の子を家に連れてきたら
(あのお嬢さんはやめときなさい)って言われたよ
よけいなお世話だよね。
ロシア人のお嬢が働くお ....
歩道橋の下で雨を凌いでいた、空は灰色の絵具を混ぜた水のような色合で、それは逆に気分を少し冷静にさせた、灰色、それは特別なことではなかった、灰色は俺の日常の色彩だったのだ、買ったばかりの靴の底が少し ....
{引用=さりゆく夢のなかに
きっと待っていたはずの
いなくなってしまった景色に、
あの朝、
見透かされたような。 束の間の 揺れ ....
ふしあなから
花と人の裏腹を
垣間見る
ふしあなから
空と嘘の寸劇を
盗み見る
ふしあなだから
肝心なものは
何も見えない
ふしあななんだから
見えていると言う
....
いやな詩人が出る季節になってきましたね、プシューッとひと噴き!
これで、あなたのいやな詩人を完全撃退できます。
この詩人は
ほかの詩人とはほとんど付き合いがなかったので
ほかの詩人ほど ....
冷蔵庫のフリーザーのところにある
あの白いプラスチックでできた
板チョコレートをくり抜いたような形をした容器に
お茶を入れて凍らせて
それをふつうの氷のようにコップに入れて
そこに冷たい ....
磨かれた廊下に深海魚たちがゆらり
ゆらゆらとゆっくり泳ぐ
深い眠りに就いているのか
夢をみているのかわからない
天気予報では明日は雷雨
深海魚には予報も関係なくて
廊下をゆらゆらと泳いでる ....
白銀の輝き無数
漆黒から浮き立ち
魂のそれぞれの
深い懊悩を携え
不規則に円周辿り巡り
打ち叩きながら息し生き
この夜を前に佇む静かさに
意識視界の深き処に
自らの在るを創造ス ....
あたしんちの横断歩道では
いつも
ナオミが
間違った文法で
ごろごろ寝っころがっています。
まわりでは
あたしたちのことを
レズだとか
イモだとか
好き言ってます。 ....
この街の住人は
みな個性の固まりを持っていて
手のひらをこじ開ければ
様々な結晶が握られている
世間では狂気に満ちた街だという
ただ
それを人に見られるのが恥ずかしいのか
面倒なの ....
外に夜忍び寄り
内に明かり灯り
光帯び細途伸びて
涼やかな風、
すーっと一筋
開かれた硝子戸から
瞬きすること
二度、三度
見開かれた眼に
ゆるりゆっくり
時の留ま ....
柔らかな陽射しの中庭で
ぽつりとベンチに座っていた
ぼんやりとした記憶の狭間に
きみの面影が通り過ぎてゆく
あれから何回秋を繰返しただろう
水溜まりに突っ伏して夜明けを待ったあの日
ぼ ....
そぞろ寒、とはこんな朝を云うのだろうか
毎朝の呼吸法
今朝は肩甲骨が痛むのでよしておいた
ほったらかしの肩甲骨
ほったらかしの体
ほったらかしの息
又自我が
目という穴から外 ....
鳥になれ
輝く太陽をめざして
大空に羽ばたけ
自由な翼で何処までも
青い空に染まりながら
悲しみの地平をあとにして
やすらぎの風を受けて
成層圏の彼方まで飛んでゆけ
さあ 鳥になれ
....
あらゆる場面の悲しみが
不変の透徹とした哀しみの
響きへと変わりゆく瞬間、
あゝ打ち付けられ心張り裂ける
あの瞬間の磔り付けにされた感覚
識る者ならば 、
それ以上を何を語れると云うの ....
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