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真夜中に稲光で目覚めた
とおもったけれど
ふと目覚めたらたまたま雷が光ったのかもしれない
きれい、と怖れ、は
ちいさな箱に同居してる双子
エレベーターに「故障中」の張り紙が貼られている
....
私のものでありながら
私のものではない想いの束
吹き抜ける風紋のカタチ、
薄日射し蟹走る浜辺の磯の香、
いつか忘却され又想起され
透徹と普き哀しみ通り過ぎる
宙宇の燃焼
映し出されな ....
小さな瓦屋根の付いた
土塀が続くわき道で
赤い郵便バイクとすれちがう
黄土色の築地塀はひとところ
くずれたままになっていて
原付のエンジン音が
その空隙から逃げていっ ....
しと しと しと
ざぁざぁざぁ
イッテシマッタネ
イッテシマイマシタ
しん しん しん
ざぁざぁざぁ
アシハミエタヨネ
アシハミエマシタネ
夏空来て
梅雨のお葬式、遠去かり
....
猫の半纏に ねじり鉢巻き、ふんどし姿
クロネコの屈強な男たちは威勢が良い
大きな俵をなんなく積み上げていく
月給が現物支給となってひさしい
円の代わりにコメが貨幣価値となっ ....
職場での問題やら
他色々と
出口が見つからず
地団駄を踏む心持ち
状況がすぐ見えず厄介である
自分を少し見失っているよう
これはいかぬと思い
久方ぶりにお茶を ....
遠くからの雨が
仰向けで倒れたままの僕たちの瞼にも恵まれ
封じた楕円に触れてもいい頃合いだと知らせる
呼び鈴が鳴らされたが
出ていけない
、 ない……が湿った封筒を差し出し
黒い口を開 ....
夜毎の夢に開け入る現、
ほら 一昼夜おいて昨夜の更に
鮮明に浮き立ち
私の思考生命の今に響き刻み込まれ
日々この世の側 遠くとほい此の感触、
残響し続ける大宇宙 詩想し続ける小宇 ....
正しい人は
正しいことを正しいといい
間違っていることを
間違っているという
本当の友は
傾いたバランスをなおしてくれる
想定を超えてまっすぐ
まっすぐ続く水平線
海、あの頃
僕らは ....
食卓に箸置きを添える
といってもそれは箸置きとして売っていたものではなく
両端をねじられたキャンディ型のフォルムの
ベネチアンガラスの小さな置物で
ずっと前に
ベネチアの運河に架かった
橋 ....
諍いの仲介役とし親分が
強きを助け弱きをくじく
って感じですね
改めろよ
そんなんじゃ誰もついて行かないよ
弱きを助け強きをくじくでしょう
普通
WW2のときは
善玉と悪玉 ....
長男の叔父が相続して売却されるまで
二十五年間空き家だった
母の実家
大きな日本家屋の庭で
剪定されない樹木と荒畑
雑草の茂る一角に、水仙が
亡くなった祖母を忘れじと香る ....
蒔かれるときは朽ちるものでも、朽ちないものに復活し、
蒔かれる時には卑しいものでも、輝かしいものに復活し、
蒔かれる時には弱いものでも、力強いものに復活するのです。
つまり、自然の命の体が蒔かれ ....
廊下は走るな!
と 、
廊下を走りながら云って居る、
人の無数無数次々と
今日も、何処かで飛行機は堕ち
何百人もの死者の一遍に
けれども、
廊下は走るな!
と 、
廊下を走 ....
葵 奏楽の舌
かぎりない飴がふる
子どもたちは、慶びにそらのむこうの店(てん)をあおぐ
大人たちは、亜麻色それを 輝石とよんだ
化体それをひとつほおばり
まちがい ....
白い砂浜に打ち上げられた私の骨はどこへいった
涙の塩と苦みとが私を溶かして波間に漂う沫となる
瞳に映る最期の夢は果てしなく透き通る私の髓液の奏でる唄
煽られて根拠のない嘘を真実だと信じ込んで
若者は古惚けたpantsのポケットに手を突っ込む
イヤフォンを両耳に突っ込んだまま
爆音で自分だけが好きな音楽を聴いている
彼の遥か真上を横切る白 ....
そよ風で編まれた
風の言葉に
連れられて
私の耳は進んでゆく
行く先は分からないまま
雑音混じりに
聞こえる
ここから
静かに静止する
最後まで
たとえ無様な最期であっても
「あ ....
朝、目が覚めたら、自分のあそこんところで、もぞもぞもぞもぞ動くものがあった。寝たまま、頭だけ起こして目をやると、タオルケットの下で、くねくねくねくね踊りまわるものがあった。まるであのシーツをかぶ ....
生き物として残り時間はもうそう多くない
やっかいなのはいつまで、なのかは誰にもわからないこと
いっそ自分で決めてしまえば楽になるのかしら
喫茶店でクリームソーダを飲みながら
思い出を誰かに ....
遥かな静かさの声に
耳を傾けてみれば
自らが今に在ること、
過去からの行為
今生を貫き頭部へ
滲み拡がり幾重にも
未来未知へ棚引き入りつ、
静かさの声の尚も遥か
此処 ....
祝いの誕生日
庭に切り殺した 美しい植物をあげる
3歳児の顔で 姉は
うさぎの顔のついたスリッパの方がよいと 駄々をこねる
それは、植物よりも利便性が高いから
それは ....
洗濯機のとなりで
展覧会があった
淡い色だった
人々が行儀よく
並んでいた
わたしも会場に
入りたかったけれど
チケットを
衣服と一緒に
洗濯してしまった
昨夜折った笹舟を ....
初夏はまだ始まったばかりだというのに、早生まれのトンボがもう死んでいる、アスファルトの上にその細い細い機体を傾けて、まだ生きていたかった、みたいに、そのうすいガラスのような透明な羽を、そよ風にかすかに ....
くすりと笑う君の
世界はとっくに
喪失されていたんだね、
気付かずにいた僕を置いて
くすりくっすり ひっそりと
剥き出し硝子窓を震わせ続け
余りに露骨なままそのままに
外界に曝され野晒し ....
(また降りそうになってきよった)
泥酔状態で唄う桜坂 音痴でふざけすぎるけど
黒いネクタイと白いワイシャツが いつもより艶っぽかった
「泣きそうになったわ」と あとで口にした
その ....
昨日から怒っていた
珍しく怒りが収まらなかった
なので
タロット占いに行った
占師の見立て通りの三ヶ月間だったことが
背中を押した
占いへ行ったきっかけ ....
若くなるためなら死んでもいい
そういうことですか?
先生、それは言葉の綾ですよ
健康のためなら死んでもいい
そういう人が多くてね
僕らの処方次第では
体調は良くなるが死に近づく
....
地上のある一部の上を
浮遊しているシジミチョウ
少し伸びている青芝には
いちめんの陽射し
こめかみを撫でる風と
こうしていま、私はひとりで
ビルの壁際に沿った歩道を歩き
....
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ーーーー 五線譜は要らない
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