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ああ春霞
それともかすみ目か
大切なのは自分のまぼろしだ
それが大きななにかを映し出した
鏡の砕けた欠片だとしても
預言者はまぼろし中で真実を見る
多くの人は現実にまぼろしを重ね ....
裾に吹雪をあしらった
むらのない雲をまとい
忽然と 瞳に降り立った
白き盲者 太陽は
この網膜を滾らせて
まぶたには収まりきらず
毛糸の手袋にくっついた
固い玉状の雪の欠片が
あた ....
やっとのことで傍まで来た
ああ熱情
文字すら吐息まじり
すぐに結露して
景色を曇らせる
一瞬見えた地吹雪の荒野
温度差はどれほどか
そのまなざし
大きなはめ殺しの窓
....
大気の芯はつめたく溶けた硝子で出来ている
濃い影に瞳を浸し
耳は遠い過去でボートを漕いでいた
死んだ男の携帯番号を消していないのに気がついた
やせっぽっちの若造のまま逝ったやつ ....