すべてのおすすめ
二〇二一年二月一日 「ルミナス」
『90年代SF傑作選』下巻の8作目は、グレッグ・イーガンの「ルミナス」数学の話で、なんのことについて書かれてあるのかはわからなかったが、小説を読む楽しみはあ ....
二〇二一年一月一日 「わが愛しき娘たちよ」
『80年代SF傑作選』上巻の4作目は、コニー・ウィリスの「わが愛しき娘たちよ」女子寮にいる女の子が主人公。そのモノローグで語られる話がちっともおも ....
まだ明けぬ夜のことなど延々書き連ねたところで仕方がないのだ、日向のことを、簡潔な希望のようなものを綴らなければ誰もそれを読んでみようなどと思うはずがないと、誰に言うともなくひとりの若い男が初めての ....
二〇二〇年十三月一日 「学園紛争」
ぼくは同志社大学の1980年度生だ。1980年度に入学したって話だけど、ぼくの大学一回生の後期の授業は、学園封鎖で潰れた。後期テストはレポート試験だった ....
今日も
色々とあった
でも
何とか今日も
おやすみできる
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
二〇二〇年十二月一日 「年間SF傑作選7」
きょうから、寝るまえの読書は、『年間SF傑作選7』の再読である。これは4作ほど憶えていた。バラード、ラファティ、ボブ・ショウ、バロウズの作品だっ ....
ばあちゃんたちは
生きていく生きていく
長生きは楽じゃない!もう死にたい!といいながら
生きていく生きていく
医者通いしながら
施設に通いながら
生きていく生きていく
毎日テレビを見なが ....
二〇二〇年十一月一日 「{ルビ生贄=いけにえ}の王」
『年間SF傑作選3』の6作目は、ポール・アンダースンの「{ルビ生贄=いけにえ}の王」アメリカ人側の宇宙飛行士が生き残り、敵側に捕まった。 ....
二〇二〇年十月一日 「みやうち ふみこさん」
『O・ヘンリー名作集』の2作目は「警官と讃美歌」冬は寒いので、なにか悪さをして刑務所に入ろうと、いろいろ努力するホームレスが主人公。どうしても努 ....
この地へ入ってきた
女の子二人
私たちの手紙を読んでいる
またね↑
高級車に乗った
空気は濁った光
二〇二〇年九月一日 「転移」
『猿の惑星』を書いたピエール・ブールの単行本『ジャングルの耳』が、Amazon で5983円してた。ぼくは、3000円でネット古書店で買った記憶がある。3000 ....
二〇二〇年八月一日 「リハーサル」
ホラー・アンソロジー『999 狂犬の夏』の4つ目は、トマス・F・モンテルオーニの「リハーサル」舞台で起こる怪異談。といっても、芝居がはけてから起こる出来 ....
二〇二〇年七月一日 「『幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる』」
『幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる』の再読終了。憶えていたのは、パトリシア・ハイスミスの「かたつむり」だけだったが、繰り返しになるが、シオド ....
「我思故我在」
光陰流水
性愛図、快楽湯勝糞尿湯、狂気平々、閉地肉林戸
容赦なく足もとは揺れ、真っ赤な炎を吹き出して大地が割れた
渇いた砂を巻き込み、刺々しい緑色群生がのみ込まれていく 底暗い活断層(裂け目の誕生だ)
荒ぶる原野うねる緑地帯
空を映し出す水面は、 ....
銃をギターに持ち替えるのは簡単だ
でもねきみを誰かにすり替えることはたやすくないんだ
僕たちはいつも何かをわかろうとしてでももどかしくて
僕たちはときに優しいだけの棘にはまってしまったりする ....
二〇二〇年六月一日 「夜のみだらな鳥」
ドノソの『夜のみだらな鳥』を読み終わった。さいごのとこらへんは、修道院に住まう老婆たちの話になっていた。ディートと呼ばれる男が老人なのか赤ん坊なのか ....
どこからやってくるのか分からない鈍い反射を受け止める網膜は在りもしないものばかりを確信したがっていて、薄汚い言葉ばかりを口にしてはまた時間をドブに捨てる、昨日までの雨のにおい、溶解した記憶が隠れる ....
はじめに言っておくがわたしはこれから仕事をしなければならない。たった一時間だが、1100円と少し色つきの重労働だ。これから丑三つ時を過ぎれば街は深く暗い静寂に覆われる。路面も眠っている。陶酔感より ....
たった今生まれたかのようだ
突然目の前の視界が開けた
病室では看護師たちが忙しそうに動く
時刻を尋ねると夜の7時半
7時半か…心でぼんやり呟いた
朝8時半に徒歩で病室を出た
手 ....
所得保障の大半がバカ高い税金で飛んでいくなか
人びとは中国製格安EV車を乗り回し
通りのホームレスは皆そろってユニクロのシャツを着ていた
あれはリサイクルポリエステルシャツや
道ばたんペッ ....
二〇二〇年五月一日 「柴田 望さん」
柴田 望さんから、同人詩誌『フラジゃイル』第8号を送っていただいた。お名前を知ってる方から知らない方まで、20名以上の方たちの作品が載っている。紙の質 ....
朝
お日さまの光が 静々と
自室に射しこんできて私を照らす
このあたたかさとは裏腹に
ラジオのニュースが冷たく突き刺さる
こころに深く
私には、その時その時の
苦しみや不安があります ....
物流倉庫は四角を縦横へ移動させるだけのスライドパズルだ
使用感の強い折りたたみコンテナが今日も
コンベヤベルト上を強い使命感のもとに走っている
くわえ煙草の検品係はまたハンドリフトのキックボード ....
シーッ、みんな止まれ! いま2時の方向の樹間でウロコがギラっと光った。あそこにイヨマンテノヨルがいる。いいかお前ら歌うんじゃないぞ。しょうがない迂回路を探そう。先頭はおれが行く。しんがりはジェイコブ、 ....
黒雲母
カイゼン
仕付け糸
からだ汚れて帰る家には
やくそくなどなく
ひとの影もない
が
花が一輪、咲いています
ひとの影が肉なのだと
あるいは水分なのだと
あるいは血、なのだと
絶えるこ ....
ほうき星がきたなら
いつか部屋をはいてってね
夜々を、たくさん
見はらしてね
走るひずめも柔らかく
あの雲が
マンボウ
ジャムパン
贈りもので
はちきれそうなくつ下
く ....
緑風
碧玉
蒼天
とある復活祭の朝
石臼の歯ぎしりがごりごりと響く工房にて
くるみの近衛兵が殻から脳みそを無造作にえぐり出していた
傍らの国営テレビは再放送のヨダレを垂れ流し
ただぽかんと口を開けたグランマと
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47