すべてのおすすめ
南風が一気に吹き
布団を引きはがした
パジャマがバタバタと捲れ
下着までパタパタ
引き出しが
ガタガタ言っている
玄関扉が強く引かれ
掛けてあるジャンパーを
舞い上げ
帽子の ....
ものがたりや
創作物について
わたしは全てのそれらを
受け入れられると想っていた
いましがた
ついさっきまで
このものがたりを
読むまで
京都在住の卒業間近の男子大 ....
{引用=
―― 春のむごたらしさは、
否応なし
扉をこじあける
見渡すかぎり
隠しようもない
傷だらけの
青い春の海
そこは痛みをゆだねる
波の幾何学模様
....
疑心暗鬼が乗せられた
エスカレーターが上っていく
引いて見れば変なのに
辿り着くフロアは完成された世界
どうしてここにいるの?
選んだ方に歩いていた?
急にわからなくなる
光と闇が反 ....
一杯のワイン
飲み干す おいしい味
頬に血が通って
フラフラする
悲しみとともにワインを飲む時も
喜びに変わればいい
塩気のリッツといっしょに
誰にこの時間を捧げようか
壁にか ....
まだまだ寒いのに
君は咲いたんだね
小枝のように細くても
桃色の顔が映えて可愛らしい
小さな苗の君が
年とともに成長し
若々しい目をして
ひとつひとつ笑顔を開く
そのさまが愛おしい ....
スケジュール表には予定があふれている
重要な予定には他の予定を入れないよう書いてある
その重要な予定に別の自称重要な予定をぶつけてくる
元々の重要な予定をスケジュール表から弾き出された
困るか ....
{引用=海の見える町に住んでいる少女
概念と図形によって構成された空間
外気は暖かく、音響は風に乗る放物線に乗って
漂う粒子が拡散する市街地まで
通過するバス停前の時刻表に
飛来する戦闘機の ....
「ウミガメモドキは何をあんなに
悲しんでいるの?」
アリスはグリフォンに尋ねた
「みんな彼の想像だよ
本当は何も悲しんじゃいないんだ」
ウミガメのスープは海の味
ウミガメモドキの ....
その日、クリスマスの白昼の夢、
建物はいずれも赤く燃え上がった
けが人はいないが市場は全焼した
店舗兼住居で
数名が住んでいたが
すべての人の安全が確認された
死傷者、 ....
洗濯機が開かない
開けようとすると
ダメだという
今の賃貸に暮らし始めた
戦友だもんな
おつかれさん
仕方がないから
コインランドリーで
入れて洗うだけなのに
恋人を待つように
....
ここを出る
それがため
靴をさがす
昔は どんなものでも平気だった
今は、理由や 人目さえも気になり
履く靴を
みつけられない
・
辞書のことばで表現できない ....
靴箱の端の空が
からんと鳴る
きさらぎさらさら
あかぎれ星座を
なぞろうとする親指
さらさら
布団のあかぎれ
じっと見つめる窓が
かくりと折れないように
休みがちだったわたしは
先生から放課後
「またあしたね!」と
言われるのが
なんとなくいやだった
とうめいな巻き尺で
コンベックスを握られているような
針穴のない縫い針である自分を
....
始まりはウォークマンだった
退屈な通学路が苦にならなくなった
ビデオによって
退屈なテレビも苦にならなくなった
SNSによって
退屈な日常さえ苦にならなくなった
気付いたのもウォークマ ....
素晴らしい
から
花とも
俺は五感
今は
僕は
幸せです
それなら
それで
いいじゃないか
いや
もっと
幸せになりたい
もうええて
まげまげまげ
さんた ....
時が
どんどん充実していく
みんなの感情をほどく
人の身は安楽になって
自己主張していたのが嘘のよう
世界の構造は回復していって
緊張感もほどけていって
愛と愛とが
出会い ....
夜はますます暗し
寒い空よ
犬が鳴いた
己の心の中に真実が光る
光が二重の輪になってまわり続ける
遠き星空に思いをかけ
眠る前に心傾ける
空への思いははるかに遠く
愛は心の外にはな ....
自然とは
因果的必然の世界のこと
原因は私にもある
自業自得なんだ
だからこれでいいのだ
・
ある先生は言われた
「自分を底辺の
人間だと思えば
何事にも腹が立たないだろう。 ....
またね
ということばが
いつからか嫌いになった
そうは言っても使うのだけど
なんとなく
さよならより
なんとなく
ざんこくな
気がして
また が
こなかったときに
か ....
じじじと字が痺れ
もじもじと文字は明らみ
たんたんと単語に輝き
私たちに語りかける
何かご用ですか?
節分の豆まき用の
落花生
結局
「鬼は外 福は内」は
やらずに寝た
今夜
ウィスキーのアテに
落花生
パキッと割ると
左右に分かれて
一個ずつ
なんだか
悪 ....
お月さんよう
なあに
奥歯なんて抜くんじゃなかったよう
なんで
まだ痛むんだよ
それで
子泣き爺だよう
なにそれ
泣かないよ痛みくらい
えらいわね
泣かないよう悪口にも
強い ....
もしもひとつだけ
願いがかなうなら
恋をかなえて欲しい
もしも願いがかなえてもらえないならば
全努力を傾けて
世界を変えてでも運命を変えよう
もしも同じ道を行くことが
私に可能に ....
僕と君をつなぐもの
そんなものないんだ
たださよならだけが
胸のなか
悲しいふりをして
笑っているつもりでも
まだ涙は出る
君だけは
君だけはそこにいて
今宵、
満月の直ぐ傍に木星輝き
向かい家にも
灯る明かり二つ
身を委ねること
宙と地をいき交い
立ち上がる哀しみ 、もう響き止まず
{引用=
― 大人になったら、
雪になって
母さんのように空を
飛びたい・・・
}
粉雪が舞う
雪ん子
少女は、眩い銀の髪、
白い肌が愛らしい子に ....
ランチタイムを
だいぶ過ぎたお店
無性に
食べたくなった パスタ
語り合う
二人の女性のほか
誰もいない
海老と
ブロッコリー入りの
トマトクリームパスタ
だ ....
僕はビビリマン
気がとにかく弱い
ビビリマン
想像の世界ではいくらでも活躍できるが
どれも現実には実行できない
失敗したら?
バカにされたら?
成功するは ....
真綿から生まれたような
無垢な瞳が光る
見えないところに
刺青を入れたの
そう言われて
見てみたい思いしか湧かない
見れなくても
真綿の柔らかさを
そっと抱きしめて
....
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