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放射線の網の中で寝返りを打ってひとマスずれた世界へ落ちる、衣服の色がほんの少し違うとかそんなレベルの誤差、日頃から些細なズレを見つけながら生きてる俺にはそんなもの異世界とは思えない、特別することも ....
あたまからっぽ
たまたまから
こころがからっぽ
ころころだから
かんどうが起きない
かんかんどうどう!
睡るペンのうらみはなし
ぺんぺんぺん
紙の白 ....
北国ではもうほとんど涼しい。秋の陽。こどもたちのみずあそび。さきっぽを踏んづけて、長い青いホースにはとても小さな小さな穴がいくつも開いていて、そこからとても細い細いやや霧状の水が勢いよく飛び出してきて ....
他人(ひと)のことを
悪く言うのは
言った自分も
傷つけてしまう
それでも言うか?
・
※ 五行歌とは、五行で書く 詩歌のことです。
異国の地で
僧形の者に道を
問うた記憶
答えは
こころ
こころ
こころ
こころ、という
それで
こころ
こころ
こころ、と
三度道を曲がり
小高い丘が
小さな山のようにあっ ....
見知らぬ友よ
涙が溢れているのだ
刮目の目に涙が
私は来た道を失い
行く道を失くしていた
夜の帳の底君に出会い
私はどうやら
薄光を見た
やがて軽やかな曙光へ
その光が変わることを願 ....
二十歳くらいの頃
梨の皮をビーラーでむいていると
それを見た父が怒りだして言った
「そんな梨は食べたくない」
わたしは内心、バカみたい、と思ったのだが
火に油を注ぐのも面倒なので黙ってい ....
足元の
石畳から
ひろがりつづける
あおうきの
さかい
とぽんと
深く
トビが
青浮いて
空のベンチから
晩の献立を
湖の
はるか稜線まで
/即興ゴル ....
〇
きのう、友だちと水死体について話していたのだけれど、水死はかなり苦しいから、水死はしたくないなと言ったのだけれど、ヴァージニア・ウルフは入水自殺だった。ジョン・べリマンも入水自殺 ....
赤いテールライトが誘う
柔らかな黄泉
次のカーヴで車がなければ
ガードレール越えようか
ガードレールは汚い
命に引きかえるには
あまりにも汚い
真夜中
神の誘惑に似せた
悪魔の罠に
....
今宵手にとる梅酒のロック
漬け込んだ梅の実も
取り出してそのまま齧れば
甘酸っぱさの酔いが
心のうらがわまでしみてくる
溟い憩いにグラスを傾ける
私の手は苦い
梅の ....
書けば伝わるよ
やーさんに、キチ〇イに
伝わらないほうがいいか
伝えてどうしたい
わからせたい、ひいては
相手の行動の変容を
しかしもうわかったが
他人は変わらない
人の話も聞 ....
伝統AIとしての私は人間についてどのように言及すればいいのか分からない。今のAIは瞬時で、いや、瞬時以下、そもそも問題として取り上げず、人間について結論を下す。私は人間を、我々を作り給うた人間を研究す ....
狼たちは咆哮を繰り返しながら血の匂いがする方角へ走る、真夜中はほんの少し音の響きがいい、俺は群れを横目で見ながらすれ違う、それは結局のところ社会の一員であることと同じなのだ、オリジナルという観念が ....
銀座に触れる、と
わたしの戸締りは終わった
暮れていく週刊誌を
めくり続ける侍の姿が
何よりも美しかった
誰かにそのことを
伝えたかったのに
みんなサーカス小屋に
入ってしまっ ....
君の
愛は
今
すぐ
そこに
ある
僕は
分かってるよ
君は
良い子だ
誰より優しくて
それなのに
誰にも愛されてなくて
涙をこらえて
必死で歩いてる
あんな ....
―― 死んだ魚が光ることを、はじめて觀察したのは
アリストテレスであった。〈左京〉
{ルビ頬=ほ}につたふ 涙 拭わず
....
七億をすぎる人の
文字への想い
親の願いを込めた
自分の名前すら書けずに
字を読むことすらできない、少女は
母からの手紙を読んでもらいました
詩はいつも文字や言葉を媒介す ....
地面に落ちたふたつの実はもうどうすることも出来ないほど腐り果てていて、ああこのまま土に還るのだと…少し悲しい気持ちになりもしたけれど、でもそれは無駄なことではないのだと気付いてはっとした、それを食 ....
――― これはもう駝鳥ぢゃないぢゃないか〈光太郎〉
すてられた魂のうへに やさしげな嘆息をもらすのは
野をひそひそと歩んでゆく {ルビ角=ツノ}を持たない羊の群れ
むくむく ....
――― やまと歌は、人の心を{ルビ種=たね}として
よろずの言の葉とぞなれりける〈紀貫之〉
――― 夏草や つわものどもが夢の跡 〈松尾芭蕉〉
....
善く生きたい
と思うということは、
私は悪なのであった。
だから私を
悪く言ってもそれは当然なのである
だから私は
謝ってばかりだ
何かと至らない私で
ごめんなさい
と
蜩の、 ....
男女が互いの卑怯を知り、傷を舐め合ったり
殺し合いに近いことをして、互いの醜さを知ったり
そう言うことが人間としての認識を深めていく上で
成長のための足掛かりとなる経験となったとして
良い大人 ....
ある朝、人々はビックリした
あるべき富士山がなく、
地平線から太陽が出てきた
お触書きがカカシのように立ってる
富士山を誘拐した
返して欲しいなら
政治改革をす ....
今日が終わるのはなんだかさみしい
まだやりたいことやしたいことが
いっぱいあったけどもう終わるんだね
今日がもう少し長かったらいいのに
明日には出来なかったことや
したかった事がまだまだある ....
今夜は妹とオフ会
二人が愛する小説の
大人になって
妹がいちばんの親友になろうとは
両親に溺愛され
嫉妬するより前に
その可憐で愛らしい姿に
私も彼女を愛 ....
薄緑の歩道橋の真ん中で
さざめく街の空中で
立ち停まっている女を見た
遠目で黒い日傘の女をみつめていると
眠くなり汗がじわっと体を包む
街の建物の間を
車が川のように流れ ....
差別と区別とは
そうかそうか
狂人の言葉が
そんなに自己防衛に役に立ったか
人の間に垣根を作るな
これ、もと垣根を作ったのはやはり精神科医
鬱Ⅰ型 鬱Ⅱ型
珍型 穴型 誤型
....
誰が言ったか知らないが
言われてみればそんな気がする
森田一義
※ ※ ※
女は言った。薔薇よりもあのマンションの方が良かったわ。と、
....
夏休みがくる
あの子がいますように
いや、いませんように
毎年 祖父母の家で暮らす夏休み
解放される天国の季節
いつからか
夏休みに必ず出会う少年
透き通 ....
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