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幌馬車にゆられ
ぽつんと大地に置かれた
ゆられ、ゆられて
何処でもない場所に産み落とされた
幌馬車の上で巡り会う
出会いと同時に別れの挨拶もした
私に仕事を与えてください
信じる ....
11月2日、「Now And Then」がリリースされ、
11月5日、阪神タイガースが38年ぶりに日本シリーズを制覇した。
何かが終わり、何かが始まる。僕は足掻いた。
どこを漂流し、どうやっ ....
百パーセントの
善人も居なければ
百パーセントの
悪人も居ない ああ
人間は複雑でしょう
・
悪や善と
言うのは
ヒトのみであって
うん ヒトも
自然の一部ですね
・ ....
薄ら陽を
追いつつ鉢を離れ得ず
小さき金魚の褪せし思いして
胸の底 暗く重く
ちろちろ火の燃え続ける
雨を
置き忘れた
夕べ、
裏庭に回り
ぬらり
滑る
陽の光、
黄金に渦巻き
風が吹き、
私を笑う
時に
取り残された
夕べ、
刻み込まれる
宇宙の ....
雲は消えると
雲の墓場に行くんだよ
とあなたは冗談を言うのですが
本当に墓場はあるんだよ
雲はそう言うのです
それはどこにあるのですか
ほら、そこだよ
雲は指差そうとするのだけれ ....
玄関から
こうべをたれた季節がおじゃましますと
きづかぬうちに背戸から帰り
台所に置かれた熟れた柿をついばむ
鳥たちのカフェテリアが暮れ
初時雨にかじかむ指をとおし
その指で、かじかむ時雨 ....
夢を見るのだ
希望の夜を枕にして
明日を迎えるのだ
たどりついた朝に
さびれた心を晒すのだ
うずくまる彼の悲しみの昨日も
そうしてくれてゆく周りの人の胸にも
種を蒔いてゆ ....
ちょっと悲しくなった
ちょっとだけだと思った
作りかけの粘土が乾かなくて
まだ柔らかいから
まだ自由
今なら行っておいでと
いくらでも言えるのに
何処へでも行っておいでと
どうして言っ ....
投函された手紙のような
つつましい
アメージンググレイスは
手紙それ自身が読まれるまで封をされ
言葉ありき、a、α
胎の中でなくしたまま産まれ
ここが家だと、わかる
教えてくれたもの、人 ....
陶器市に行きました
人や犬がいました
いろいろな色や形に
溢れていました
とても手頃なお値段だし
お金がないわけでもないけれど
何を買っても
わたしのものには
ならない気がしま ....
木を公園で見る
春は桜が咲いていた
木を通り過ぎる
仰いでいた 枝を
空に 今は
その枯れかけた葉を
幹の 目に 表皮を
僕はぼんやりと見ていた
木の一生を感じていた
僕は部屋の窓 ....
({ルビ天=てん}{ルビ使=し}の、{ルビ骨=ほね}の、{ルビ化=か}{ルビ石=せき}、じつと、{ルビ坑道=かうだう}の、{ルビ天盤=てんばん}を、{ルビ見下=みお}ろして、ゐた、……)
({ル ....
下半と上半をつなぎとめているのは腰の骨
(やれやれ腰がついに口をききはじめた)
つまりは天と地の神聖なむすび目も腰にある
(口をひらけば不自然な違和感もおきてくる)
神がつかわすロープは言葉と ....
ほのぼのと
開きそめし季節のすぎて
髪洗えば抜け落ちる束 悲しきを
湯舟浸かり両の手に 抱く乳房
秋の晩
午後ティー淹れたティーカップ
祝日の遊園地
中も外もまわるまわり
衛星カメラを
反転させても
とどかない
銀河系のベランダに
望遠鏡を置く
砂粒をあつめたティーカップが
暮れの手前で ....
わたしの跳び箱が
静置されている
とん、と
一番高いところから
何も無い水平線が見える
息を紡ぐ
手や足が湾曲した先の行方
命のようだと思い
言葉はまだ拙くても
わたしは生き ....
あなたは目を閉じて宇宙を作っている
窓に座った柔らかい虹の鉛筆
頬にふれる声のように温かい記憶を見たから
水中に存在しない音色の雨を
薄い光の底に反射するペットボトルを数える
表面だ ....
紅葉、
寒さとはうらはらに、
じんせいという、
かじつの暖色が熟成された、やまやまのジャム、
ジャンパーを羽おった、
老夫婦はなかむつまじく、
晩秋のソウゲンにつがう、
二羽のタンチョウ ....
見知らぬ誰かも愛おしい
くるってる
くるったままがいい
知らないお爺さん
今日も虚言癖愛おしい
くるってる
のは私
楽しそうだから
すごいすごいと
話に入っていった
私は明日から大 ....
いのちは膨らんだグラスの内側のなだらかなカーブだ
月
冴えかえる
しろがねいろの
横顔はつぶやく
「ありがとう」
電車を一人で待っている
さよならを待っている
ここにいない人が待っている
さよならを待っている
たすけてだって
笑ってるよ
ポケットの中にどんぐり
財布の中に切符が一枚
食わせ ....
生きる事は
何かを誰かを
あやめる事
奪い奪われを
繰り返す事
それに疲れた人達は
ドレッシングだらけにしたり
クジラを守ったり
条件を出したりして
脱出を試みる
全てには ....
空 深くなる
青さは
掌の
届かない
いのち
海は碧く澄んで うらら 波音閑か
かもめの声 空に溶けてた
水面に浮かび渡る漁り舟に
風は遥か遠く高く
波は白く光り 海は蒼く深く広く
かもめ黄昏祈り
月を探して 鳴いているのか
....
わたしの中に雲が生まれた
雲は雨を降らせ
雨は涙となって流れてくる
悲しくて泣いているわけではないのです
そんな貼り紙をおでこにするけれど
前が見えずに歩くのが危険なので
今日は一 ....
君は年末の寒い朝に
僕の待つ駅のプラットホームに
夜行列車からひとり降りた
列車の窓から君の友人たちが
食い入るように僕を眺めていた
久しぶりの再会だったが
会話はなぜか弾まなかった
彼 ....
今年の秋は
安定感があまりなく
気温の上下が激しい
平成最後の秋と言っても
何か変わるわけではない
朝とても寒い
秋とは思えないほど
暖房をつければ過ごしやすい
美しい紅葉 ....
私はただ
安心していたい
だけ
だから
みんなへありがとうさま
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