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何でもないやうな
大したこともないやうな
永遠なるものが流れてゐた。
そこらの小川のやうにゆつたりと流れてゐた。
しめつた、つめたい風が吹き
茜の雲の、{ルビ一群=ひとむれ} ....
思う 思う思う
思いが
連鎖していく
ひとりの
永遠
・
永遠を
生んだのは
何か
何かか 何かを生んだのは
何か 愛か
山の錦を見上げれば
まなこに落ちる
雪虫は
苦い文字のように
熱く 湧きあがることもなく
違和だけを残し
すすぐ目薬の
青い器に 光が泳ぐ
空の肺を満たす羽虫
大量発生
いのちの数 ....
「今日」
足許が 冷たい
濡れた路面に浸む夜の訪れ
こんな日も
あるのか
早く帰って お風呂にでも入ろう。
....
おはようを言わない朝もある
おやすみに似合わない夜もあれば
留めておきたくない風景もある
鉄塔を怖がる鳥もいる
拾われて来た子のまま育てられた
白と黒、光と闇、どちらの味方もしなかっ ....
怖かったねぇ
本当に怖かったねぇ
何が
僕が?
そうでしょうそうでしょう
僕が怖いが具現化しての
テロだ
コロナだ
ワクチンだ
本格的に怖い
成長過程の大半で
傷ついたこ ....
何も言わない
誰かとすれ違っていく
夜の街灯の 道を 僕は
歩いていた
誰かを追い越していった
あなたの中に
花が灯ると
迷いの森の
出口が見つかる
あなたの中に
花が灯ると
憂いの雲間から
光が射し込む
自分の中に
花が灯ることを
あなたは知らずに
健気に微笑 ....
ありがとう
空よ
私の至らない部分が
人のこころを傷つけてしまうのは
私が至らないからです。すると
みんなが至らないよ、と
空は
青ざめてくれる
空よ
ありがとう
いくつかの雲は ....
苦悩というものについては、ぼくは、よく知っているつもりだった。しかし、じつはよく知らなかったことに気がついた。ささいなことが、すべてのはじまりであったり、すべてを終わらせるものであったりするのだ。た ....
あの日の雨は
もう降らないのかもしれない
もう降っているのかもしれない
明日
海を見にいこうと思う
海を、見にいこうと思う
辞書の文字が夕焼けに溶け ....
くびながりゅうが待っている時間旅行の旅はいかが
めぐる四季みをつくすしき、空席
秒針の音ねがえりをうつ
旅に果てたんぽぽに酒
はてふかしちちろちちろとなく虫のいて彼らのうたうセ ....
何でも無い午後の風と
悲しい思いがする そんな
毎日の中を流れている
公園の前で
何でもない日々にある
今は そんな 感覚と
意識の中で生きている
電子工作の手を止めて
....
その朝
半開きになっているリビングのドア
玄関廊下の床に外からの光が
もれ込んでいた
あわてて玄関へ目をやると
鉄扉は大きく開き
こちらを見詰める背の高い人影、
....
〇
玩具のミニカーに乗りたい、と
息子が言うので
助手席に乗せてあげた
エンジンが無いと動かない仕組みを
なるべくわかりやすく伝えた
息子は勉学に励み
大人になって
ミニカーに ....
かさかさと地面をすべってゆく、殺伐とした風に、押しだされた、すっかりと茶色くなってしまった落ち葉も、もう動かなくなってしまった蜘蛛の手足も、気まぐれに、かるく爪弾いただけで、いともたやすく砕けてしまう ....
膣は穴じゃない
日頃、閉じている扉の向こうにあるものは
それは穴じゃない
迷いこんだ樹林の枝を入れるべき穴はない
天空に唾するとき岩の戸は閉ざされ空が落ちる
雷鳴 豪雨の闇の中
あれは穴 ....
{引用=直視できない静物}
しっとりした朝だ
一夜で山の色味はずいぶん変わり
黄ばんだ光の川底
紫陽花は
くすんだ化粧の下
よく肥えた死を匂わせる
寡黙な季節の形象を前に
ついこと ....
ものうい口づけの時
真昼のカーテンが そっと身をよじらせ
触れ合った歯の小さな音をも
ききのがさない
ある時
生命を捜し求め
悲しい広さを見い出した
貞操を否定す ....
考えたらすごいことよね
昭和 平成 令和と 3つの時代を生きてるのよ
昭和生まれが明治生まれの人を見て驚いてるのとちょっと同じ感覚かしら
私が生まれたのは昭和51年 西暦でいうと1976 ....
○「成長するために」
人のせいにしていては
いつまでたっても成長できない
草がアスファルトの小さな隙間からでも
伸びてくるように
我々人間も必死に努力しなければいけない
○「正常な社会 ....
ピントを甘くして
眉を和らげて
眺める
風ブレを気にしないで
意味を追い駆けないで
眺める
昨日までのわだかまりを
水鳥が曳いていく
明日からの気がかりが
湖畔の欅を越え ....
もし足立区がガザ地区だったら
常磐線を使う人は
とても大変だなと思う
そう考えるとガザ地区が
足立区だったら良かったのに
とも思う
足立区の人は幸せを噛み締めて下さい
ああ 幸せに
気付くかどうか。
花にほほ笑む人と
花を踏む人の
違い
手はさわり
落ちていく
あたらしく
たどりつく波
その波のかたち
平日の空気を
涼しい寝台特急は泳ぎ
車体を残して
溶けていく
あなたは積木の
手本をしている
手は繰 ....
今も
一つの
存在が
無くなった
ここにお墓が
出来る。ここに
拳位の大きさの
丸い石を置いて
その存在のお墓としよう。
丸い石を置かれて
お墓となった
ここは
しるし
生き ....
歯痒い思いをしたのか、それとも、迫り来る死に抗おうとしているのか、群青色の蛇がバ・ダ・ダン、バ・ダ・ダン、と、鞭のようにしなりながらのたうち回っている、俺は、リズムとしては一貫性の無いそれを、パン ....
私の
こころは
清濁で
満ちている
だから私だ
○「他者理解」
☆自分の心のコップを
空にしなければ
相手の心は入ってこない
☆相手の心のコップに
勢いよく
自分の心をつぐと
ぜんぶコップから飛び出してしまう
☆喉が渇い ....
毎日毎日
目にしているのに
行ったことのない場所がある
立ったことのない土地がある
踏んだことのない石がある
電車がやって来たけれど
それは反対側のホームだった
知っているのに知 ....
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