うぐいす
そらの珊瑚

今年もうぐいすが鳴いた
うぐいすが
うぐいすであることを誇るような
透明の声は
命の分身
離れてしまえば
もう本体に戻ることはない
永遠に

たとえば
意に沿わない風にも
うぐいすは放つのだろうか
生きていることの悦びを
一瞬で消えていくだけの
この悦びを



自由詩 うぐいす Copyright そらの珊瑚 2023-05-24 15:19:45
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