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詩を忘れ始めることで
支度を始める
長い冬に備え、委ねる先を探す
靴は有り合わせでいいか
上着は派手過ぎないか
待つ人はいるか
誰か先に行かないか

詩を忘れ始めたら
お腹いっぱ ....
幌馬車にゆられ
ぽつんと大地に置かれた
ゆられ、ゆられて
何処でもない場所に産み落とされた
幌馬車の上で巡り会う
出会いと同時に別れの挨拶もした

私に仕事を与えてください
信じる ....
ちょっと悲しくなった
ちょっとだけだと思った
作りかけの粘土が乾かなくて
まだ柔らかいから
まだ自由
今なら行っておいでと
いくらでも言えるのに
何処へでも行っておいでと
どうして言っ ....
最初に好きな色を決める
ほんとはどれでもいいんだけれど
聞かれたら困るから決める

駅までの道のりがいつもより遠くて
それでもいつもより頼もしく見えるから
挨拶ちゃんと言えるかな
ネクタ ....
おはようを言わない朝もある

おやすみに似合わない夜もあれば
留めておきたくない風景もある
鉄塔を怖がる鳥もいる

拾われて来た子のまま育てられた
白と黒、光と闇、どちらの味方もしなかっ ....
この場所で根を張ったから逃げられず
だからホテルは優しいのです



堂々と孤独になった暁に
戻っておいで魚の私



何気ないニュースでやっと知る彼の
身長体型年齢までも

 ....
毎日毎日
目にしているのに
行ったことのない場所がある
立ったことのない土地がある
踏んだことのない石がある

電車がやって来たけれど
それは反対側のホームだった

知っているのに知 ....
鳥たちに怒られながら、桑の実を摘む
抱えたボウルに次々とほうりながら
これは私のものよと、何度言っても怒られる
何度も何度も、鳥たちは同じことを言う
こちらも負けじと言い返す
だけどすぐに疲 ....
友だちは欲しかったけど
仲良くなると怖いから駄目
正しいことは知っているけど
息が苦しくなるからお終い

薬じゃ治らない恋をした
私から私へと手に手を握って
大丈夫だよと言って欲しかった ....
素晴らしい人に育って
素晴らしい大人になって
素晴らしいでしょ?

#短歌

りんりんとピンポンダッシュで逃げ遅れ
鳴き続けるは鈴の黄昏れ



煌々と動脈だけで生きてます
誰 ....
椅子が「座って」と言った
椅子は昔の私だった
あの時座ってあげられなくて
ごめんねと返事して
腰を下ろした

テーブルが「果物を置いて」と言った
私は温かなストロガノフが食べたかった
 ....
溶けていく一番長い一日も
なんてことない日の何処かへと


傘の柄が折れたら水の音がして
この血どこから湧き出てくるか


暮れかかる窓の外側よじのぼる
かえるよ太れチョコレートパフ ....
理由もなく濡れるのが嫌で
だから雨が嫌い
蔑まれてでも私を救ってくれた
その人から逃げ出して
遠い軒の下
晴れ間を待っている

だから世界に雨が降る
だから世界は濡れたがる

今日 ....
私が走らせた蒸気機関車は、よく知る町を通り抜け
床屋の駅を出発し、歯医者の駅を通過して
商店街が途切れた所で、踏み切りとぶつかった

動けなかった
驚いて見上げた先に
もっと大きな蒸気機関 ....
限界と神経衰弱、表にし
歯の裏側で私と思う


網棚に手を伸ばしつつ「Hello」の字
哀しくシャツが揺れて揺らいで


万華鏡、回す手を止め虹の果て
声を失くした神様になる

 ....
会いたい、が間違いなら
会いたい、じゃなくていい
アインシュタイン、が間違いなら
愛したい、に換えていい

病気だと簡単に言われ
理論だってわかってもらえず
悔しいから面積求めた
苦し ....
銀行からの帰り道
少し夏の日のこと思い出して
一緒に帰ったよね
前後縦に並んで

預金残高が足りなくて
感情論で帳尻を合わせた
ショーウィンドウのテディベア
2人にしかわからない約束し ....
貴方の影が優しい
正直に生きるしかなかった私を笑っているようで
噛み締めた唇から、消えかかる花の色が滴り落ちる

畦道、脱輪したワゴン
降りて様子を見ている貴方の背中がまだ大きい
無防備に ....
一人旅を覚えたあの日
握り締めた切符の温もり
まだ掌に残っている
初めての出会い
在る筈だった身体の一部のように
再会を喜び、同じ血を通わせた

何処へ行くのも一緒だった
何を見ても、 ....
あなたみたいにゆっくり生きられたなら
そう呟きながら
その細い指先摘まんで額に押し当てる
ひんやりとした感触が
あなたの優しさなんだとわかる

私の指はどうやら幸せを掴むためじゃないみたい ....
足立らどみさんの妻咲邦香さんおすすめリスト(20)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
幽霊の木- 妻咲邦香自由詩3*23-11-12
稜線- 妻咲邦香自由詩4*23-11-9
粘土遊び- 妻咲邦香自由詩3+*23-11-7
とりあえずの無糖- 妻咲邦香自由詩6*23-11-2
正午- 妻咲邦香自由詩4*23-10-27
あの夢が本気だったと本当は- 妻咲邦香短歌323-10-22
愛しているもの- 妻咲邦香自由詩123-10-16
その次のこと- 妻咲邦香自由詩7+*23-10-16
虹のスープ- 妻咲邦香自由詩4+*23-10-13
怒られ短歌2- 妻咲邦香短歌523-10-10
記憶廊- 妻咲邦香自由詩4*23-10-7
怒られ短歌- 妻咲邦香短歌323-10-6
私とマドリ- 妻咲邦香自由詩7*23-10-6
廃線跡- 妻咲邦香自由詩222-9-17
短歌を書いてみました。- 妻咲邦香短歌122-9-7
アインシュタイン- 妻咲邦香自由詩422-9-4
帰り道- 妻咲邦香自由詩5*21-3-27
幽体離脱- 妻咲邦香自由詩421-1-29
染みの在処- 妻咲邦香自由詩421-1-28
ペイスリー- 妻咲邦香自由詩9*21-1-27

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