□二十二歳
夢見る春の日の昼下がり
桃色の風に吹かれ顔を綻ばせた魂は
三十を望めないことを直感した
冬にどやされ春に癒され
季節風と共に歩む魂は
道が途絶えていることを知った
丁寧に ...
□悲しみの一人旅
悲しみが流れていった
悲しみはミズナラの葉に乗り流れていった
初めての一人旅だった
悲しみは沢を越え堤防を眺め、いつの日かの冷たさを思った
夏の気だるい湿気から ...
窓際を覗く
あなたの瞳は
いつも
風の彼方の
虹を探している
窓際を覗く
あなたの耳は
いつも
時間の足音を
聴いている
窓際を覗く
あなたは
...
おぼろ月夜に
醤油をかけて
チュルルと
流し込んでも
うしろめたい後味が
背筋を駆けるだけだからって
桜の散り際を
ゼリーで固めて
トゥルルと
頬張っても
安っぽい哀しみが ...
かつて空き地だった道路を前にして、
置き石のようにガードレールに座った君よ!
軽トラックが、廃棄解体寸前のオーディオを
山ほど抱えて走っていく。死んだも同然。とはいえ、
車輪の音とともに虫 ...
祭壇の遺影の陰で
その人がまんじゅうを食べている
もぐもぐ
甘いものは好きじゃなかったんだけど
ずっと食べていなかったからねと
老いた未亡人の言葉が涙を誘う
導師の読経は熱を帯び
喪主の ...
野球選手から空を奪うなと
誰か言ったとか言わないとか
日本じゃとっくに権利もない
雨風しのげばいいみたい
そんなぜいたくいうなって
日本人に生まれてきたんだろ
それ以上もう ...
たくさんの
思い出に囲まれた
箱の中で
春まであと少しと
必要なものを丁寧に
包んでいく
持てないからと
選ぶしかない別れにも
振舞いだけは潔く
過去も未来も
考え ...
通りに面した一角に
新しいビルが建つらしい
鉄骨の高い塔が見える
奥ばった場所ではない大通りの
商店街の入り口に
一週間が過ぎる
アレはと言うまもなく
ビルは着実 ...
キリンのように
長い首だったので
保育園の先生を
キリン先生と呼んでいた
心の中でも同じように
お友だちはみな
そう思っていたらしくて
ある日お友だちの誰かが
キリン先生 ...
荒れ狂う
光の
残虐に
抱かれ目を醒ます
荒れ狂う
塵と共に
吹かれて漂う
荒れ狂う
春の息吹は
名も知らぬ
植物達の芽吹きは
まぶしく
指は震え
触れようとしては
引っ込 ...
ゆうと、ひさしぶり。元気にしていますか? 恋人はできましたか? まだあのアパートに住んでいるってことは結婚はしてないんだよね。
あたしがゆうとを手ひどく裏切って別れてから、もう十年がたちました ...
トクメイで詩を書いて人を脅すなんて
最低も最低 愚の骨頂 犬の骨だ
掲示板にトクメイを遣うのなら分かるさ
しかし詩はその人間の真髄を
もろに表わすものだぜ
それをトクメイで書くなんて ...
かがやく街の灯を
ながめているだけ
新しい明日は今
眼下で光を放ってる
冷たくはなりたくないな
音沙汰のなかったあいつがポツリ
一人はさみしかったろう
そんなもんやり直すのは
...
大きな声を上げて喜ぶ子どもと肩車する父親
隣でカメラを構える母親
恐らくまだ若いのであろうカップル
日曜日の動物園は賑わう
君の口からは
たくさんの刃物のような言葉が発せられ
こん ...
からっぽのぼくだけど
きみでは満たされない
本を読んだら
真っ黒のジュース
ぼくに満たされる
からっぽのぼくだけど
よれよれにはなっていない
天日干し一夜干し
流れ星がいいな
目 ...
水みたいに君は
説く説くと吐露して、
流れてしまえばいい。
結局言わなくて善かったと、
鎖でわっか作って、
首に巻こうと。
とぐろを巻いてそこに座って、
言わせてもらいましょ ...
ぼくを二度寝させた
ふくよかな光と水色
朝から黄砂で太陽は
鏡のように
鏡のように
空、風、なみだ
空、風、なみだ
ぼくらは忘れよう
旅立つ日々だろ ...
思えば今日だった
ような気がする
何が?
と
尋ねられる事はないけど
もし ...
朝 目覚めると
夫が洗濯物を干していた
私がやる
と言うと
風邪は大丈夫かと
言葉尻苛立ち気味に訊く
熱がないから私がやる
と言うと
干すのを止めて
自分の煎れたコーヒーを
うまい ...
ならした大地に
くぼみを作る
てのひら一杯ぶんの土で
耳たぶの熱を
葬った
背骨のきしみは
いまだ
攪拌されず
甘皮の欠けた
手には負えない
こぼれていく砂粒だけを
...
素晴らしい気晴らしに、いつ果てるとも知れぬ夢
悔いる人の波の中、寄せては返す太眉毛(ふとまゆげ)、
へつらうべきは、その向こう、
あらがうべきは、まだ向こう、
カラスは啼いて、鳥になる。
...
あの時
何を見ていたのか
白い紙の皮膚の上を
一度だけすれ違う
その時の
微風 に
時間が揺らぐのを
万年筆の
筆跡を見ていると
それは
痕跡のように
美しい
ブルーの濃淡 ...
私の書く文章に実在する女は出てこない私の書く文章に実在する女は出てこない
私の書く文章に実在する女は出てこない私の書く文章に実在する女は出てこない
私の書く文章に実在する女は出てこない私の書く文章 ...
草原に 雲雀響きて 空高し
雲雀声 青き空へと 染み渡る
雲雀声 見上げし空の 眩しさよ
雲雀空 生命の声に 満ち満ちて
揚雲雀 必死に空へ 羽ばたきぬ
揚雲雀 空に羽ばたく 勇姿かな
揚 ...
ぼんやりした世界には、そこにしかない風景がひろがる。
つるんとして、水色がかったウロコ外して
酸素を与える。
ほらほら、たっぷり吸いねえ。
なーんも見えない世界。
私と外界を ...
駅前通りの先の
ガソリンスタンドが
潰れたのは
たぶん
去年のジュウイチ月
毎朝
ガラス越しに
そこの時計をチラ見して
歩く速さを調節していた
時計がなくなって
初 ...
いちのうらはろく
自分自身
よく
わからないものだから
文字を手に取る
ろくのうらはいち
自分自身
解説者でも ...
黒い人は菊の香りがした。
白い人は白い箱に入れられて。
色は満ち足りて。
モノクロだけで、十分だ。
不必要な色はいらないから、
ねえ、
赤く染まるのはやめて
...
やさしさが
五臓六腑に染み渡る
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
二十二歳
林 立平
自由詩
1
09/3/20 11:50
悲しみの一人旅
〃
自由詩
1
09/3/20 11:05
『窓辺の彼女』
あおい満月
自由詩
4*
09/3/20 10:57
春景色
nonya
自由詩
11*
09/3/20 8:56
空いた土地
プテラノドン
自由詩
1
09/3/20 8:21
遺影
オイタル
自由詩
3*
09/3/20 7:45
僕を後楽園に連れてって
日雇いくん◆...
自由詩
1*
09/3/20 7:22
身支度
未完
自由詩
5*
09/3/20 5:38
摩天楼
doon
自由詩
1
09/3/20 5:05
キリン先生
小川 葉
自由詩
4
09/3/20 3:30
幻影海溝 緑の刻
北村 守通
自由詩
1
09/3/20 2:15
初恋の人からの手紙
白糸雅樹
自由詩
1*
09/3/20 2:12
我は清らかならねども湧く水聖にして
杉菜 晃
自由詩
6*
09/3/20 1:08
ルー・スクー・ルー・スクー
竜門勇気
自由詩
1*
09/3/20 0:48
盲目の象
あ。
自由詩
5*
09/3/20 0:30
ぼくはからっぽ
そらの とこ
自由詩
6*
09/3/20 0:18
蛇口にマフラー
S.star...
自由詩
1
09/3/19 23:52
空、風、なみだ
吉岡ペペロ
自由詩
5
09/3/19 23:51
やさしい色
牛
自由詩
4*
09/3/19 23:35
けもん
蒼木りん
自由詩
2
09/3/19 22:09
日傘
ことこ
自由詩
1*
09/3/19 21:38
素晴らしい気晴らしに、いつ果てるとも知れぬ夢
雨野六也
自由詩
2
09/3/19 21:26
万年筆
フクスケ
自由詩
2
09/3/19 21:08
にくめと論〜嘘ばかりのフーガ〜
キリギリ
散文(批評...
2
09/3/19 20:55
雲雀&麦 (2008.5)
guchi_...
俳句
1
09/3/19 20:20
ウロコ
つゆ
自由詩
2*
09/3/19 19:51
輪廻
よーかん
自由詩
1
09/3/19 19:45
賽
北星三天
自由詩
1*
09/3/19 19:43
色は満ち足りて。
きるきすみー
自由詩
0
09/3/19 19:29
豚汁
つゆ
俳句
3*
09/3/19 19:25
4480
4481
4482
4483
4484
4485
4486
4487
4488
4489
4490
4491
4492
4493
4494
4495
4496
4497
4498
4499
4500
4501
4502
4503
4504
4505
4506
4507
4508
4509
4510
4511
4512
4513
4514
4515
4516
4517
4518
4519
4520
加筆訂正:
恋花(コイバナ)
/
渡 ひろこ
[09/3/19 20:27]
一部訂正いたしました
8.39sec.