たくさんのものを
つめこみ
かんづめを
つくったのだが
いれたものが
すべて
おなじだと
きづいて
かんづめは
ふたたび
みかんのかんづめ
...
さて
己の望みはなんぞいや
近頃は
気楽を失っていたために
家の中には雨雲がおおっているようだった
気楽過ぎて
お人好しになってはけないと
知恵のない頭で
先手後手を考えていたせい ...
だれでもよかった
私を連れ出してくれるなら
暗い山奥の村から
しわしわの年寄りになりたくなかった
自然の恵みを貪り食う
老人が仙人みたいな口をきくのに耐えられなかった
年寄りの年寄 ...
一人の女がwaterという単語を知った時
女の暗い海には光があった
一人の数学者が荒地を切り開くとき
ヴィーナスと魔女たちは密かににらみ合った
一人の音楽家が夏の行方を探り打つとき
...
活字に移すと格調高くなる情報
迷ったら日蓮御書に聞く
葉ッパ決メルより古来瞑想の偉大
このまま繋ぎ止め置いたままでは
日々迫りくる雲の流れに押され
上昇し続ける風船のように
いずれ破裂してしまう
この世の泡沫をまるで空の如く掴み取ることもできない
...
シャワーの湯をはじく肉体だけが
あたしの存在証明だなんて思うのは
虚無があたしを支配しているせいだと
決めつけるあたしは果たして醜いか
濡れた髪の毛を顔中に貼り付けて
嘲笑した口元は
誰か ...
友人の白い歯が目に障る
*
私が作り出した、この孤独な空間で
ガラス越しに眺める登校風景
の真っ只中に
混ざることへの嫌悪感。
否、私は知っているのだ
...
楽になれるなら朝一の電車に連れていってもらおう彼岸へ
初電で寝る化粧はがれた少年の華奢な中指そうっと撫でる
ホームに広がる吐瀉の中から「虚しさ」が手を出し足首つかむ
完全な暗闇のなかにいる以外
孤独はそのふりをしているだけだ
天井の模様がうっすらとなにかを象徴している
こうやって天井を見つめていても
そこに孤独はカケラもなかった
思考 ...
甘いミルクのような霧が晴れたら
どこまでも緑のじゅうたんが広がっている
空は晴れていたのになぜあれほどの霧が立ち
僕はあなたを見失ったと錯覚していたのか
光が差すと霧はシフォンのドレスのよ ...
ミルクを注いで
ウバ茶にくるり描く
先日はアールグレイでやりまして
白くて砂山のようでした
赤い土の色
今日はおいしい
鼻を震わす香り
少しだけ砂糖を落として
空の指が匙に ...
学校の帰りに、風の音に耳を澄ませる。
街の喧騒も、誰かの話し声も、全てがどこか遠い。
肌を撫ぜる風が愛しくて、空を仰いだ。
昼と夜の間。青と朱が交じる。
雲は、一つも浮かんでいない。
太 ...
覚えてないよね
いきなり夜泣きして
いきなりおしっこ
いきなり高熱だして
いきないお寝んね
こっちの都合なんて
全くお構いなし
幼稚園に入る前にすでに家出娘
一日デパー ...
君が手に持ちたる使い捨て傘の中にモミジの葉の二枚見ゆ
何故だろうって いつも考えていた
怖いのかな いい夢 見たいのにな
だらしなく伸びた爪が気になって
明日を断ち切るように
僕は僕を断ち切れずに
静けさが胸を支配して
作り上 ...
ちいさな
足跡が
ひとつ、
ふたつ、
みっつ、
よっつ、
いつつ、
むっつ、
ななつ、
やっつ、
ここのつ、
続くつづく
...
覚和歌子さんの詩集、『海のような大人になる』は、たくさんの語り手によって詩のありかを教えてくれる詩集です。
誰がこの詩を語っているのだろう、と考えると一人ひとりの顔やしぐさが浮かんでくるよう ...
足の裏に眼があって地脈甞めてみる
宙空にシャガ爛れ咲き
空が青いので白塗りしたい
心に というより
胸の辺りでいわれのない
嫌な空気を感じたら
それはきっと
取り越し苦労じゃ済まされなくて
見なければいいものを
そうだね
そんな自分も嫌にな ...
展翅板の上で傾き涙する
輪郭を曖昧にして夜が散る
群像はインフラストラクチャーという
都市の臓物をめぐり来てめぐり行く
雨が降る頃には清冽な印象で
舶来のオルゴヲルが英雄を奏で
苦味の ...
誰かを好きになることで
その人を幸せにできると思っていた
そんな過ちを振りかざし
頬を赤く汚してきた
殺さなければいけないものは
純粋紛いの青春か
人のせいにしておけば
きっ ...
Time passes and passes and passes and passes and passes and passes.
Should I fix you a cup of coffe ...
成層圏 私風景
{引用=
そらのひろがりが 【 騒音のやまない
手にあまるこんな日は、 プラタナスの並木
苦しいのがわかっていながら ...
暗いとしか言いようの無いことを
考えてぐるぐる
なんで だとか
どうして だとか
特に自分で自分のいわゆる
だめ な 部分を
えんえんと つつく遊びに没頭する
そしていきなり
...
石
石の
私を
知っている
この道中を 転がるねむりにつくまで
一瞬の銀河を
青いトンボ玉の影は透けて
石と添い寝をする。こんにちは、
樹木の芽の
吹き出る
空気が澄み
口を ...
舌に 歯に
左目の下に 右胸に
一本の糸が離れずに居り
時々隠れ 時々そよぐ
蝶のかたちの毒が来て
糸の行方を告げてゆく
うたのように終わりはじまり
忘れた言 ...
うつむきかげんに
歩いた
切れ長の目の女の
くびれを考えながら
かつてここに
めくらの女と男が住んだ
アパートがあったと
町の豆腐売りが
教えてくれた
そうだ
どんなところにも
...
左手の傷癒えし迄一週間疝痛に堪へ消毒をせし
秋がささくれて冬になる
きっと もう
と、つぶやいているときでさえ
確実に近づいてくるものと そして
確かに遠ざかってゆくものとの あいだで
音もなく消えてゆく そのときのわたしをどうか ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
みかんのかんづめ
おかず
自由詩
1*
09/11/15 22:09
夕日
蒼木りん
自由詩
2
09/11/15 21:14
私の住む村
朧月
自由詩
2
09/11/15 20:28
明日の「ぼくら」へ
都志雄
自由詩
6
09/11/15 20:21
葉っぱを決メル
アハウ
俳句
2
09/11/15 20:14
「分離」
Leaf
自由詩
0*
09/11/15 19:58
失望を抱く
百瀬朝子
自由詩
2*
09/11/15 19:55
ライフ
灯和
自由詩
3
09/11/15 19:28
初電
紅林
短歌
0*
09/11/15 18:30
孤独のカケラ
吉岡ペペロ
自由詩
8
09/11/15 17:58
フローラル
瀬崎 虎彦
自由詩
1
09/11/15 17:48
赤い振り子
しべ
自由詩
2
09/11/15 17:44
幸福論。
aokage
自由詩
6*
09/11/15 16:55
ポケモン
乱太郎
自由詩
9*
09/11/15 16:35
傘
A-29
短歌
1*
09/11/15 15:58
Good Night's sleep.
蒼穹
自由詩
3*
09/11/15 15:58
スナノユメ
草野春心
自由詩
1
09/11/15 14:00
たくさんの語り手が世界の大切さを教えてくれる詩集 覚和歌子『 ...
イダヅカマコ...
散文(批評...
2*
09/11/15 13:58
狐の眼
アハウ
俳句
2
09/11/15 13:28
Dolly face
marica...
自由詩
2*
09/11/15 13:09
硬度7
瀬崎 虎彦
自由詩
2
09/11/15 12:52
償い
中原 那由多
自由詩
6*
09/11/15 12:48
I wish you were here.
瀬崎 虎彦
自由詩
2*
09/11/15 12:46
空の下の私風景
月乃助
自由詩
7*
09/11/15 12:27
一人遊び
朧月
自由詩
2
09/11/15 11:20
硬質なつらなり
こしごえ
自由詩
5*
09/11/15 11:05
冬糸
木立 悟
自由詩
1
09/11/15 11:04
冬の日
ばんざわ く...
自由詩
2*
09/11/15 10:35
左手の傷
攝津正
短歌
1
09/11/15 8:54
ささくれる
タマムシ
自由詩
4*
09/11/15 3:31
4157
4158
4159
4160
4161
4162
4163
4164
4165
4166
4167
4168
4169
4170
4171
4172
4173
4174
4175
4176
4177
4178
4179
4180
4181
4182
4183
4184
4185
4186
4187
4188
4189
4190
4191
4192
4193
4194
4195
4196
4197
5.5sec.