雨ばかり続くせいか

部屋の天井と壁の隅

3本の直線の交わる所に

黒いカビが生えたようだ

一人ぼっちの僕

人に聞けない事

カビに聞いてみた

「僕みたいなダメな人 ...
愛といのちは似ているかも知れない

どちらも永遠ではないところが

どちらも生きることそのもののようなふりをしているだけで

なにかもっと大きなものの仮の姿のようなところが


自尊 ...
お前と一緒に暮らしていて
いつも思い知らされるのが
与えた分だけ与えられるとは限らないのが愛だということ
誰よりお前を愛している
手入れされた上質の柔らかな毛皮
しなやかな体つきや
綺麗な ...
どんな風がすき?
その風が 
吹くわけでもない こんな日も

どんな花がすき?
その花に
育つわけでもないこの花も

意のままに
したいか 空の色までも

どんな人がすき?
そ ...
いま香草の暴力的な繁殖を裏庭で見つけたフレンチのシェフみたいに俺は混乱していて思考の着地点といったものが脳内のどこにも見当たらない。年中子供を生んでいる好きものの家族の子供部屋みたいに際限なく散乱 ... 桃色の花園を下って
季節をオルゴールへと 移す作業が得意なの

通り過ぎる人の白い髪に朱林檎
気丈に振る舞うお姫様に 見せてあげたいものだわ

手を取って 踊るよりも
隣で鼻歌 歌い ...
ホテルで本を読みながらたまにAVを見つめている

財務関連の本を蛍光ペンかたてに読んでいる

このての本は猥雑ななかで読むのにかぎる

ファミレスやこんな環境が最適なのである

若い女 ...
僕は雪ん子 寒がりです
生まれた雲の下をしんしん走ると
すぐ鼻が赤くなります

雪に足跡つけていいですか
振り返れば消えてるのを
何度も見ましたから
口をアングリ開けて
待ってますね
...
 一月三日

コバルトの湖にさざ波白く立ち一月3日並木道ゆく

さびしげに男が一人道よぎる生業は何をなすかとふと

「がんこ堂」面白き名の書店あり名に惹かれ寄りたく思う

珍しくな ...
あのころの今

こんなふうにしていたから

こうなれたとかじゃなくて

あのころの今も

こんなにふうにして

どう転ぼうとも頑張っていた

暗中模索、徒手空拳でやっていた
...
青空模様のタイルに覆われたような
ガラス天蓋のあるコンコースを歩く
ひとけのすくない午後の駅には
のどかな旅愁が満ちている
上空は強い風が吹いているのだろう
立ち止まった路のうえを
雲が落 ...
あなたに
中年男の一番大切な
ナニをあげよう

42年間かけて
磨き上げた
大切な
ナニをあげよう

愛されることに
不慣れだから
きっと
独りよがりよ

詰られてもいい
...
 2009年9月号の現代詩手帳の裏表紙は、第一回「鮎川信男賞」募集のお知らせでした。
その募集文の中に
{引用=
「歌う詩」から「考える詩」「感じる詩」へと展開してきた現代詩の今日から明日を予見 ...
{引用=
ぼくは、父親の名前に格別思い入れなどなかったが、ぼくが名付けたミドリガメの名前には少しだけ特別な感情が残った。
(一条「ミドリガメと父親」)



+++

 公園にはいつ ...
忘れてしまっていたはずの言葉を
反射させられるようになっていた

どうやら
自分は戻ってきたらしい

自然に発せられていたはずの言葉に
けっつまづいて
唇を思いっきり噛んでしまった
...
春を踏んで道が砕けて
僕の足はそれでも動いた
空に浮かんでる大きな鉄の屑が
落ちてきたとき
苦くてとても飲めこめそうも無い
冷たい氷が落ちてきたとき
それでもよく動いた

秋の雫が喉に ...
(末尾より)
こんな僕には才が無い
そう思うことはしばし在る

すぐに壁にぶつかる、や
すぐ辿り着いたことにしちゃう、や
向かい方すらわからない、や


こんな僕には才が無い
そう ...
わたしらしいわたしは

ほんとはね

わたしだけが知らなかったの
天下分け目のボスポラス
西と東は住み別れ

前人未到のガラパゴス
種がついてる土踏まず

分別臭い喜望峰
白と黒とに彩られ

線が引かれたエクアドル
熱い思いも何のそ ...
立ち止まるということは
たとえ一人であれ
誰かと一緒であれ
少しばかりの決心が必要だ

なぜなら いまは
進むことも戻ることもできないということを 
ただ ここ この場所 それしかないと ...
おばあちゃんとは、川沿いをよく一緒に
散歩したね。
草履を、ざっ、ざって、すりながら、
とぼとぼ歩く
おばあちゃんのまねをして、私もいっしょに
歩いた。



おばあちゃんが好きだっ ...
花と花の間 手と手のまにまに
祝福の無い冠が
どれほど過ぎゆき
過ぎゆこうとするのか


新しい月より
さらに新しい月が
夜を夜より暗くしている
音の手を引き ...
時と硝子
偽りと森
砂のなかの息
くりかえす泡


持ち上がり
青を発し
影に溶け込み
それでもそのままの己れで居る


髪の長い子がふたり
手の ...
ウィルスを喰って一つ目かがやかす



{ルビ脳廃爺=のすたるじい}感じるものだけ讃えゆく



泥酔の泥とは何か知る夜かな



雪混じる雨に漕ぎ出す{ルビ襤 ...
カテドラルより鐘の音がこぼれてくるので
僕は屋根裏のようなその図書室で顔を上げる

埃っぽい書物たちの潜む書架が
ひとたび足を踏み入れては還れぬ森のようだ

森の中には誰もおらず
時折ド ...


 言うまでもないことだが、道に迷うことは人の心に不安をもたらす。すべて不安というものは未知のものへの恐怖から来るものだが、道に迷うのはこの一点からあの一点へとある目的を持って移動するその途中 ...
若いうちに頑張らなければと
四十も後半になった夫が言う

うむうむと うやむやに
どことなく頷く

言いたいことも言わなければ
いけない事も
お互いあるはずだけど

なぜか若い事に ...
隣人を愛した
隣人に愛されたかった

それだけだった
それだけじゃなかった

世界を愛した
世界に愛されたかった

それだけだった
それだけじゃなかった

私を愛したかった
...
大晦日に体調が急変して 
救急車の中で息絶えた友の 
告別式が行われた一月九日 

遺影の中から 
微笑む顔も 
棺の中に 
花を置いても 
まるでフィクションのようで 

制服姿 ...
有って無いもの。
糾弾と依存とを行き来して、
「ぼくら」はどちらの虜囚だっただろう。
吹きさらしの冷たい玉座に
老いた王子は逃亡の果て 独り帰り着く。
だがそのとき再び、
冬のおそい夜明け ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
モルドハイドパーク自由詩2*10/1/11 15:13
愛といのち吉岡ペペロ自由詩610/1/11 15:12
愛猫楽恵自由詩4*10/1/11 15:09
我ここにありて自然のままに朧月自由詩210/1/11 13:59
無意識化のノート、1ページ目ホロウ・シカ...散文(批評...1*10/1/11 13:51
ひだまりの園黒乃 桜自由詩110/1/11 12:49
彼女の子宮吉岡ペペロ自由詩310/1/11 12:00
雲と雪ん子のワルツりょう自由詩4*10/1/11 11:10
年頭に生田 稔短歌110/1/11 10:37
俺のドライビング・フォース吉岡ペペロ自由詩210/1/11 10:35
奥行きのある記念碑楽恵自由詩8*10/1/11 8:31
名古屋駅前ビジネスホテルの朝の詩花形新次自由詩110/1/11 7:12
【批評祭り参加作品】現代詩手帳散見リーフレイン散文(批評...510/1/11 6:40
【批評祭参加作品】失われた「鈴子」を求めて香瀬散文(批評...1510/1/11 3:03
釣り座で考える北村 守通自由詩310/1/11 1:54
この道をまっすぐあるくんだ竜門勇気自由詩1*10/1/11 0:33
僕は、ハムスターが遊ぶやつ邦秋自由詩3*10/1/11 0:24
わたし色殿上 童自由詩10*10/1/10 23:54
あいそれーしょん仁惰国堕絵師自由詩1*10/1/10 23:43
立ち止まるあらら自由詩010/1/10 23:17
おばあちゃんケンディ散文(批評...110/1/10 23:09
ノート(冬と耳)木立 悟自由詩310/1/10 22:41
降り来る言葉 XLV自由詩210/1/10 22:38
冬と血反吐 Ⅱ川柳310/1/10 22:36
この森をかつて君と歩いた瀬崎 虎彦自由詩310/1/10 22:03
【批評祭参加作品】迷子論序説岡部淳太郎散文(批評...310/1/10 21:58
有無砂木自由詩5*10/1/10 21:50
私の手は冷たいね嘘而自由詩510/1/10 21:31
遺骨の前で ー詩友の告別式にてー 服部 剛自由詩410/1/10 21:30
正しい森都志雄自由詩1*10/1/10 21:29

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加筆訂正:
【批評祭参加作品】口語自由詩と散文との違いは何か/……とある蛙[10/1/11 12:13]
いろいろ表現が足りないとろこがあり直しました。
猫がなくので/蒼木りん[10/1/11 0:21]
ありがとうございます。「帰宅」にあわせて直しました。
4.98sec.