水面に映る赤褐色の肉体に 覗きこむものの顔がふやけ、千切れ、ぼやけ
(節度ある顔が汚れた声を発する)
草原で 撫でるように刈られ、
息を吐き終えた架空の草
それがはらりはらりと
...
ビルの間に光る雷(いかずち)を
線路脇のすえた場所から
小便と浮浪の徒の
臭いに包まれ眺める
汗まみれのTシャツに
作業ズボンの私
人の浮き沈み
...
不思議よね
懐中時計はとまったまんま
だけど家の前に走る車は
今朝から忙しく
騒がしく
たのもしく
そうね
自分でネジを
回さなきゃいけないのよね
開けては
閉めて
...
夏の残響はセロファンのむこうで
けたたましい音をたてる 鬣を震わせて
道々の声や言葉と重なり合う天気記号が
すっと屹立する給水塔の直下 君の真上
指先にしろくどこまでも絵の具を伸ばし
長 ...
モモこっちにおいで
おまえはとてもよわいから
ひとりではいきていけない
モモこっちにおいで
わたしはとてもつよいから
だれのたすけも必要でない
モモこっちにおいで
だからふたりでいよ ...
あるひぷつときえてしまうような
きみのイチペイジにぼくをとじこめてほしい
きみのイチペイジに
ぼくのあしたがどんなでも
いまのぼくが
くれてゆくよるにおびえて
おわりたいから
き ...
100421
キィーッと叫ぶ人たちが
キゥィと声を潜めると
潜んだ叫びが
理科室の空調を狂わすのだと
体育の先生が
電源を遮断して
...
人間不信
貴方なんか嫌い
貴方なんて偉くない
貴方なんて尊敬していない
ただの大酒飲みの
肉体労働者さ
睡眠時間は3時間でいい
なんてバカじゃない?!
ヒトの彼女とりやがって
...
子供の頃に信じた夢が
叶えられるより前に壊れて
メーカーに問い合わせたら
なんと保証の対象外だと言う
それでやむなく夢を諦め
さっきハードオフに売り行ったら
ド ...
バスタブで 漂白すませ 漆塗り あなたに金の 蒔絵を描いた
鬱々と続く暗く腐った毎日を
恨み辛みを垂れながらやり過ごす
叩かれ指をさして嘲笑われても
ヘラヘラと顔を歪めて逃げてきた
下らないクダを巻かれ
横殴りの痛みが頬を突き刺す
堪え難きを堪え
...
100421
地元の塩に成りたいと
海に潜ってみたけれど
海の中も塩辛く
息苦しくて堪らない
息をふぅーと吐きながら
ガス交 ...
せいぎちょうをつくったぼくは
せいぎのめんばーをそこにしるした
いちばんはぼくだ
しゅうぞう、はやと、そうた、たくみ、ぜんいんでごにんだ
三十年まえのジャイアンが歌謡ショーをひらきそうな公園に秘密基 ...
恋愛話ではない。友情の話でもない。彼女の正体は不明のままだ。彼女が今どこで何をしているのか、知っている人がいれば教えてほしい。俺にとって、とても大事な人だから。
一
気まぐれに、 ...
放課後の実験室に犬があらわれた。学校にいる人間に見つかることなく、扉の開いた暗い部屋へ入り込んだ。イスが逆向きに置かれた机の間を匂いを嗅いだりしながら散策する。やがて一台の机の下に座り込む。
...
何にも無いという事を
知るという事は
何かあるという事に
希望を持っていた
てな訳で
私はいっその事
知らないふりをします
その方が楽じゃない
そうじゃない?
無いという ...
棘のある野薔薇にそっと口づけるようにお酒を飲みなよ、きみは
お星様 えいえい力込めましょう 割れたら海に 捨てておきます
エメラルドグリーンのバッズ 煤焼けた肺に早蕨芽吹き、噎せる
...
夏の魔法が解けかかった八月最後の夕暮れ。無邪気な子供たちの声が、セミの合唱とともに田園に響いていた。
水着姿の少年と少女は、素肌を黄金色に照らし、田んぼと森に囲まれた疎水で水遊びをしている。ま ...
オレンジ色の明かり、ガソリンスタンド
不確かなテリトリーに取り残された
野良猫の輪郭を浮き彫りにした
初対面のエンジン音たちに
どこか癒される自分がいて
つい、声無く笑ってしまった
...
わたしは海に潜れないだろう
だって、
こんなに小さな雨粒たちにも
頭痛がする
空も飛べないわたしは
地球の肌を
舐めるようにして
生きている
ナメクジに塩をかけた
あの頃は
...
雨後の庭朝日に青葉色さえて妻は明るく出勤しゆけり
遠くから近くから様々な楽しき音今朝の坂本陽ざしに映ゆる
後一年妻は最後の勤めなり読書をすると朗らかに言う
私かて10年前の文章を発表したくなる気分のときはある。そして実際にお蔵から引っ張り出してきたこともある。しかしいまそんなことやろうとは思わない。そんなまどろっこしいことやってられっか。世の中はすでに変 ...
軽く
手を上げて
じゃあな、って
湿っぽくなくて
酒を酌み交わしているみたいに
涙なんて
似合わない
言葉で
飾り立てたりしないで
空っ風みたく
元気よく
雪下雫 ...
たいせつにしていた器が
次から次へと割れていく
新婚当初
好きで集めた食器類は
ほとんど
もう 手元にない
あるのは
景品でもらった
食器ばかり
家庭の象徴
食器
...
はざくらのころ
れんきゅうのひに
ふるさとのうらにわで
かぜのざわめきをきいている
わけもわからずに
まつようにしている
ひとになるまえの
ははをおもいだすようにして
...
俺がキスしたことが有るのは
●ちゃんと●ちゃんの二人だけ
あとは名も無い娼婦たち
もくもく煙草を焚いている
その煙は天まで届く
帰ってゆく友人たちの姿を追いながら
よだかは鳴いている
...
待たせたな
って誰もいないのわかってるんだけど
ただいま よりは
なんとなく なんとなく しっくりくるんだ
巨きすぎる絵を
照らす拍手
また
照らす拍手
葉の影が
頬から動かない
音なでる指
なでる指
縦の水に沿い
三つの魂が立っている
渦の音 見えぬ ...
光たち互いの背を押しかがやきぬ
何も無い音のはざまに手を結ぶ
透るままかけらを置いて過ぎる冬
はじまりは終わりにも見ゆ尽きぬ道
...
お望みとあれば
私の鏡を
君にあげよう
ただしお忘れなく
君が手にした時から
それはもう
共有はできない
君のものなのだから
何故なら
映るものが
同じだとは
限らないのだよ
...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
粘土
tomoak...
自由詩
0*
10/4/21 22:02
宵の街
蒲生万寿
自由詩
1*
10/4/21 21:12
懐中時計
こころゆくま...
自由詩
4
10/4/21 21:04
穏やかに午後を迎えている
瀬崎 虎彦
自由詩
1
10/4/21 20:14
モモこっちにおいで
はるな
自由詩
1
10/4/21 20:12
ぷつ
朧月
自由詩
1
10/4/21 20:09
キィーッと叫ぶ
あおば
自由詩
1*
10/4/21 20:07
ノッポの木偶の坊
ペポパンプ
自由詩
4*
10/4/21 19:31
アンソニー
セガール、ご...
自由詩
3
10/4/21 19:12
漆器
ハイドパーク
短歌
5*
10/4/21 18:22
曇天
虹村 凌
自由詩
4*
10/4/21 18:20
気温20℃
あおば
自由詩
3*
10/4/21 17:31
ぼくらの王国
吉岡ペペロ
携帯写真+...
6
10/4/21 15:39
ガールフレンド
済谷川蛍
散文(批評...
2
10/4/21 14:58
放課後
〃
散文(批評...
0
10/4/21 14:55
キャッチボール to ホープ
酸素の枷
自由詩
0
10/4/21 14:40
垂れ流し×20
ぽこぽこへッ...
短歌
5*
10/4/21 14:23
イリュージョン
済谷川蛍
散文(批評...
1
10/4/21 14:19
1K
中原 那由多
自由詩
4
10/4/21 10:52
こうかいに、しを
小原あき
自由詩
7*
10/4/21 9:50
朝のしばし
生田 稔
短歌
4
10/4/21 7:48
機は熟している、はずなんだけど。
佐々宝砂
散文(批評...
5*
10/4/21 6:47
とら
寒雪
自由詩
2
10/4/21 6:07
壊れる
森の猫
自由詩
1*
10/4/21 3:55
葉桜の頃
小川 葉
自由詩
0
10/4/21 3:47
断食の終りに
ぽこぽこへッ...
自由詩
1*
10/4/21 3:41
帰宅
セイヤ
自由詩
1
10/4/21 3:36
穂明
木立 悟
自由詩
9*
10/4/21 3:10
瀕夜
〃
俳句
3
10/4/21 3:06
価値
瑠王
自由詩
4*
10/4/21 1:06
3962
3963
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3970
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3979
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3984
3985
3986
3987
3988
3989
3990
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3995
3996
3997
3998
3999
4000
4001
4002
加筆訂正:
くぐり抜けて行く
/
鵜飼千代子
[10/4/21 21:46]
詩集 ブルーウォーター 所収
5.44sec.