参列者たちの白菊が

たどたどしく棺のなかに置かれてゆく

係の女がさいご

華やかいろの献花で棺をあふれさせる

そしてそこにふたを載せた


いちばん気掛かりだったのは

...
あたまがわるいから なんていえばいいかわからない
ただあのときなんにもしないまま 立ったまま落ちた

かわのように流れてて くらくて かすんでいて
おおきなこころはおとのせいで毒になった

...
「ここではないどこか」って場所 この世には沢山あるけど私にはない




唯一の救いのようにさよならをいう文のなかに誤字をさがす日




うそつきは大嫌いだっていううそを ...
もしも彼女が本気で読んだら
作者に何も残らない

一文字余さず味わいつくして
海に溶かしてしまうだろう

始原のことばの海は深くて
作者はしくしく泣くだろう

もしも私が本気で読むな ...
とある詩人が当代の
詩をものにして伝説の
詩聖にならんと唐を出て
ドラゴン目にして絶句した

四声平仄朗々と
五言で篭絡するはずが
啓蟄の竜がガオガオと
欠伸なだけで口ぱくぱく

...
時速200?
海辺一瞬
秋の色
疲弊して磨耗した声帯を誤魔化しながら必死で笑ってた
本当の言葉なんていつの間にか出なくなってたけど気づかない振りをしてた
いくつもの脳細胞が眠りこんでしまったこんな日には

疲弊して磨耗した水 ...
地上に出た途端、甘い香りに頬を撫でられて泣きそうになった。

もう金木犀の季節も終わりだろうかと思っていたから、不意打ちで嬉しかった。
夏の、花火のような空気から、秋の涼しく透き通った風になるま ...
全裸の老婆が
鈍器を振り上げ
自らのあばらめがけ
グシャッと打ち下ろした
腐った板の胸は破け
闇夜の口からは
アスベストの霧が出た

胸の割れた老婆は
次に右膝を潰し
その次に左膝 ...
あんた誰
わたしは小山

隣で寝てるあんた誰
腕の傷はなに
指で歯磨きしてるわたしは小山

床にハーモニカ落ちてる
ゴミ箱にティッシュの山
レンジの上に太陽の塔
本棚はわたしの好き ...
手と指が触れあうためのそれだけのために旅した十代の頃

どこへでも行ける気がしたどこへでも去ってしまえるわけじゃなくなった

屋上のドアが開いていることを行かないくせに期待していた

空に ...
ひと休みするって言ったのは
底のない沼地だから
曇り空なら
気圧の変化じゃないよ
では
裏切られた証を見せてやろうか
そこにあるリンゴを
バリケードの上に向かって投げつけ ...
風のなかを
風になれない音がすぎる
到かない光が
夜を見ている


凍った川のむこう
動かない夜
音のいちばん熱いところ
炎の奥に鳴り響くもの


姿のうし ...
殺されたくまへ


くまなく

さがされ
さらされ

うらやま
やましくなしに
かき
消され

くま
アイス
人またいで
またおいで
由緒ある家系に生を受けた
武勇に長けた
この上なく正しい勇者
矜持と威光を
両肩に乗せ
自信に満ち溢れた足取りで
歩き続ける


勇者の姿が見えると
人々は理由もなく
た ...
 
 ロボットは扉をあけた。テラスのおもて、石畳の上
を、コツン、コツン、コツンと、規則正しいリズムで
歩いた。それからロボットは、バラの垣根をくぐり抜
け、青い芝生へ足を踏み入れた。コーンネ ...
掲げた手首に引かれた風コンパスと炎の赤道は喉を掻き切り流れ出す椰子の黄色い核が浮き沈みする痕では半人半霊の拝む太陽の焦点も焦げている瞳孔と溶けるチョコレートの肌に押し寄せる波濤そして火傷するほど疾 ... ずっと昔、夜、天から水が…… 


……記の底に溢れている 憶
地名を襲う大洪水
聖穢なく
隆起しながら鼻筋を形成していく
雨の島
渇きながら灼熱を求めていた
亜種、獣
めくら ...
連れ去られた声共々
水の惑星の底の無い墓標で
ゆらゆらと陽炎に
あいさつをするのが日課になってしまい
本日の公園は万有引力の縁の下
ここぞとばかりに
下弦の月はそり
青く冴えかえる
ふ ...
だれかを
いとしいと
思っても

自分のものには
できない
知っているから

いつもより
すこし早起きして
おだやかな寝息を
瓶詰めにする
灰だらけの朝のじめんから
つるつると生えてくる腕たちに
片っぱしから色をつけるその間に

目隠しをして手足を縛って猿轡を噛ませて、
炙って捩じってばらばらに千切って、
砕いて溶かして混 ...
雨に流された街は、
洗礼を受け
軽妙なステップを踏む猫が
聞き覚えのある昔の歌を
口ずさんでいる
 

秋はもう病んでしまっていたのです
倒れたショウカセンは、
( どんな英語の綴り ...
 
 
洗濯機がうるさいので
蓋をあけると
見知らぬ人が泳いでいた
はげしい渦潮に飲まれぬよう
必死に波を越え泳いでいた
息継ぎをしながら
何か言っているけれど
よく聞こえない
耳 ...
石段に座り込み
カレンダー/13714な
んてみるから
あのね
背中が泣いてるよ
赤い鼻あげよう
ほら 笑って
やさしくなれるだろう
思い出せばいいのさ
手を引かれ ...
私は死んだ

不死鳥は灰の中で

生まれ変わる

肉体を失われた

魂だけの灰色の世界

この灰は藁か 炭か…

私の灰かもしれない


軟らかな 温か ...
夜明けを待ち

闇とともに消え去る

我が魂よ

抜け殻の肉体だけが

ただ うなづくのみ

群れに馴染めず

術を知らぬ

愚かな魂は

黙して語 ...
忘れない られないひとを一人きり
行方知れずに いつも思って



兄は云う 大事な愛との遠近は
距離がある分 法則に似て



わたしたち どこにも逃げる場所が無い
鏡のなかの ...
青空が刺さりつづける神無月



誰も見ぬ星を数えし神無月



ちりあくた忘れた夢を見る浜辺



失くすもの無くても失くす神無月



...
天国にいってしまったら
天国から手紙は来ないから
せめてできることだけを
おぼえないとなあ

せいかつは強弱のヴォリュームでいきること
ときには手をぬく
つんのめるほど減り込まないよ ...
あなたの背ひとつひとつであるように私の背もまた私ではなく




陸からも海からも白はじまりて放りたくとも放られぬ日々




二階にはもう既に ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
花のゆくえ吉岡ペペロ自由詩210/10/14 21:07
おと十二支蝶自由詩210/10/14 20:04
you苅田由枝短歌6*10/10/14 20:03
表現における公準(要請)と公理海里自由詩1*10/10/14 19:28
無言絶句自由詩110/10/14 19:28
車窓トキハ スス...俳句1*10/10/14 18:54
現実さつき自由詩210/10/14 18:30
流れ自由詩210/10/14 18:15
全裸の老婆ハイドパーク自由詩3*10/10/14 17:40
偶然にもおはようカチキ自由詩310/10/14 17:38
adolescentきらく短歌210/10/14 16:44
キャンプ UAアラガイs自由詩2*10/10/14 12:15
ひとつ ほとり木立 悟自由詩710/10/14 9:48
News「人襲い射殺されたツキノワグマ」に捧げ詩阿ト理恵自由詩310/10/14 9:43
勇者寒雪自由詩110/10/14 9:24
ロボット佐倉 潮自由詩310/10/14 8:56
星の航海術(スター・ナヴィゲーション)楽恵自由詩910/10/14 8:45
蛇は死ぬ直前に皮を脱ぎ捨て生き返る自由詩610/10/14 8:43
泡沫こしごえ自由詩2*10/10/14 6:30
小瓶はるな自由詩010/10/14 6:25
自由詩110/10/14 6:22
Cloudy,14℃月乃助自由詩20*10/10/14 6:01
選択記小川 葉自由詩210/10/14 3:52
ピエロアラガイs自由詩2*10/10/14 3:06
灰 〜改訂〜ポー自由詩2*10/10/14 2:59
かたまり自由詩010/10/14 2:56
或る観念結川菜青短歌110/10/14 2:50
なきつき木立 悟俳句210/10/14 2:20
1011唐草フウ自由詩15*10/10/14 2:17
なきもの木立 悟短歌210/10/14 2:16

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加筆訂正:
或る観念/結川菜青[10/10/14 8:46]
順序を修正
4.88sec.