アスファルトの上を

一匹の蟻が

一匹の蟻だったモノを 

引き摺って行く




 突然の
    雨










     は、上が ....
田舎から出てきたばかり
まだ都会に慣れていない
デートの仕方も知らず
ま、若いからあっちのパワーだけは全開

お金も持ってないし
住んでるところも地味
ついでに見た目も地味
でもよく見 ....
よくある職場恋愛で
なんとなく付き合い始めた
きらいではなかったけど
好きかどうかは判らなかった
暇でさびしいから
そういう理由で男女はいくらでも
付き合えるから
慣れてくると
いつも ....
鈍行列車で消火活動に行きましょう
なんて、いかしたメールが
彼女から届いた
僕といえば魂は確かにあるはずなのに
それを入れる器が見つからなくて
朝からオロオロしっぱなしだ
入道雲の ....
先週の午後
雨と一緒に
隣の男が降った

最上階に住んでいるとそれだけで
いつでも飛び下りなさい、と
手招きされているような気がするので
荷物が重たくなった時などは
ベランダに近づ ....
足音 は
ほっておくとどんどん先に進んで
呼び止められると不満を洩らす
体 は
手足を動かすことに夢中で
なにを訊かれても聞こえないふりをする
心臓 は
なにかあるたびペースを乱して
 ....
{引用=
僕たちは何て変わった生き物なのだろう
そうだ長い長い筒に入ったうなぎなんだ



レイモン
君は母娘と歩いていた
音のない風がうなじに触れると
何故だか急に口笛を吹きたく ....
そろそろ言葉も尽きてきたので
この辺で コーヒーなど 一杯

それはもう 真っ黒な泥水のようで
口が曲がる程 苦いやつを

家族だの 家だの 絆だの
倍は苦くなること保証付きの
あれこ ....
ビルが泣く
強い隙き間を
風が
泣きながら吹き抜ける

君の
細い隙き間を
ボクが
吹き抜ける時に

君が泣く
そらに
指を伸ばして
       
世界で
一番さみしい ....
愛は世界を救う責任を押し付けられて
部屋の隅っこでいじけちまってる
おい、愛とか言うそこのゴミ
何が愛だ
頑張るよ いつ止めちゃっても 良いのなら


繕っても 繕っても 関の山
            《金出さんかオラ》

自社福祉 だけなら熱心 某企業


置き手紙 《数字と結婚 し ....
境内の裏に入ると
空間を埋め尽くす
しなやかな竹林の足元を縫うように
白い石畳の道を辿る

少女は
ひしめきあう竹の頂を仰ぎ
さやぐ笹の葉の隙間の青をみつめ
木漏れ日を浴びる{ルビ女 ....
擦り切れて ニコチンで黄ばんで
髪が抜けて 左手のない人形だけど   

ちょっと笑った気がしたんだ


ウソ  
ウソをついた  
っていうウソをつく僕のすぐ横で 
網戸にへば ....
  
  

  ぼくは産道から生まれてきたことが
  いやだった 仏陀のように
  キリストのようにぼくは人と違って
  生まれてきたかった あまりにも
  人間が生々しすぎて 羊水だ ....
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている


父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
あついことは暑いことだと夏はただ言って
10メートル先の水たまりを勝手に縛りつけた
彼はどこにも行けない身体をしているのに
もう一人の彼女がいつまでもそばに寄れないようになっているのは
た ....
もうこれいじょう
なーんにもかんがえたくなかった
ところかまわず
からだをなげだして
やーめたっ
なげやりなこえでせんげんして
あとはどこかのだれかが
つづきをするなりちょきんときる ....
すがたがすがたを
かたちがかたちを追いかける
線だけがゆうるりと
異なる時間に重なってゆく



光と無音がつくるまなざし
視線の端で 笑みの隅で
あなたはあなたを ....
最初から
おじいさんや
おばあさんが
いたわけではないのです
ただ風ばかりが吹く
何もない夕暮れのようなところから
むかし、むかし
と物語はいつも始まるのでした
やがてお話が終わる ....
じゃんけん、
負けたからぼくが去ればいいの?
きみは勝ったのにどこかにいっちゃった
そういうのって、
最初に決めとけばよかったんだ
たぶん
ケンケンパーだったら
もっとちがったのかもしれ ....
わたしのからだは
出来損ないのモンタージュで
つぎはぎのでたらめの
パッチワークのモザイクで

ちゃんと機能しないもんだから
子宮にできるはずの内膜が
肺にできちゃったりして
月経の時 ....
ふらっとでいこう。

何にも迷わず。いや迷うのはいい。迷うのは出口を探すからだ。
ここは360度の透明な海。出口もなく。入り口もない。

誰かがドアのふりをして私のそばをすり抜ける。
おは ....
こいさんや
もうちょい静かにでけへんか

そら、
お母ちゃんに買うてもうた チェーンソー
ごっつぅ気に入ってんのは
ようわかるんやけどな

あんまり振り回しよったら
しまいに壁、穴  ....
読みかけの詩集を逆さまにすると
文字の列たちは
不ぞろいのビルディングになりました
そして
下のほうにあった余白は
広い空に
しばらくその様子に見とれていましたが
何かが足りない気が ....
  
猫が逃げました
ボヤが出ました
便所は汚すな

親切な貼り紙のアパートの
隣の部屋の人の顔 
まだ見たことありません

のような午後の世界に

河川敷の花火
の音が聞こ ....
君の全てが好きなんじゃなくて

君のその性格が大好きで

変わろうと言うなら離れよう

その程度だよ

それが私のいっぱいだったよ
ごろんごろん
ところがって
きみのそばで
みとれちゃう


ごろんごろん
ところがって
きみはとおく
はなれちゃう


やさしくない
きみだけどさ
やさしくない
 ....
魚が手紙のようなものをくわえたまま
道の真ん中で力尽きているのを
少年は見つけました
水を泳ぐ魚にとって
ポストはあまりに遠かったのでしょう
少年は手紙のようなものを
代わりに投函しました ....
あなたがたがそのように日々わたくしを名付けていくとしても
わたくしにとってまさしく霧のような
それは一寸の先も見えぬ濃霧のような
わたくしとわたくしでないものとを遮断して
穴という穴か ....
 
 
 
 
拝啓、ムジーク。音楽的な夜が、ルララルラとやってきます。コルゲンのようなうずら卵のような、つるりと白く圧倒的にやわらかく飛び散りそうな、つきぬけてせつない月。ぼくらはぼくらなの ....
木葉 揺さんのおすすめリスト(1400)
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朝のこない団地- 石畑由紀 ...自由詩1204-8-1
自分- アンテ自由詩804-8-1
レイモン- たかぼ自由詩304-7-31
コーヒー- こむ自由詩2*04-7-31
台風一過- umineko自由詩704-7-31
何が愛だ- ピッピ自由詩604-7-31
想念のレシピ- 呉汁±川柳3*04-7-31
鎌倉・報国寺にて- 服部 剛自由詩5*04-7-31
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処女懐胎- 天野茂典自由詩304-7-31
肉じゃが- 窪ワタル自由詩60*04-7-31
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なげやりなきもち- アンテ自由詩7*04-7-30
ノート(残像)- 木立 悟未詩・独白5*04-7-30
童話(物語)- たもつ自由詩22*04-7-30
その、イメージ- 望月 ゆ ...自由詩404-7-30
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伝言ゲーム- umineko自由詩604-7-29
こいさんや- 捨て彦自由詩604-7-28
童話(詩)- たもつ自由詩45*04-7-28
花火の夜(江戸川)- AB(な ...自由詩2704-7-27
理由- 小宮自由詩1*04-7-27
あざらし- 松本 涼自由詩2*04-7-27
童話(手紙)- たもつ自由詩24*04-7-27
泥霧- いとう未詩・独白304-7-26
拝啓、ムジーク- nm6自由詩12*04-7-26

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